木更津で整体、カイロで肩こり、腰痛、スポーツ障害の自然療法の専門家が施術するCCRKです

【拳骨日記】カイロプラクティック・コンディショニング・ルーム・Kの日々の臨床現場を通して医療のあり方を診療日記にしました

No 197 一年を省みて

2005-12-30 | カイロプラクティック
今日はCCRKの仕事納めである。今年はCCRKの今後の方向性を明確に打ち出した年である。20年間臨床をやってきて、ここ3,4年CCRKの方向性を模索していた時期でもあった。

そして、今年はその方向性が明確になり確信が持てるようになった。治療内容を変えることは治療かとしては勇気がいることであり、患者さんも戸惑う。方向転換に確信を持たせてくれた一冊の本がある。

「複雑系思考でよみがえる日本文明」(石川光男著)この本は、西洋と東洋の違いを「複雑系と単純系」「開放糸と閉鎖系」で対比している。カオス理論でもある。もちろん西洋医学と東洋医学の違いでもある。

本来、代替医療は西洋医学と同じことをやっていたのでは意味が無い。西洋医学とは違った観点から「生命」を診なければ意味が無い。見立てや方法はおのずと違ってくる。分野が違うといえるだろう。

「西洋医学=機械論」「エネルギー治療=有機論」と言ってもいいだろう。また、「西洋文化=機械論」「東洋文化=有機論」ともいえる。「機械論=単純系」「有機論=複雑系」ともいえる。身体は機械ではない生き物である。生命を機械的に見ることの矛盾を感じる。

機械的に診ると「心」が結びつかない。「心身ともに」という言葉は正に「人間」をあらわした言葉である。「命と心」は切り離して考えられない。不健康や病気は心身がアンバランスなときに起きる。

治療も「心身ともに」に眼を向けなければ良い結果は出ない。このことは臨床を深く追求していけば理解できる。その臨床で、今年は飛躍的に「心の病」に眼を向け治療を行い、今まで経嫌の無いものまで治療効果が出た。確信が持てた一年であった。

現在の治療法もまだまだかけだしである。来年は更に深く追求していく年にしたい。本年はこれで終了する。・・・皆さんも良いお年をお迎えください。

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no 196 餅つき

2005-12-29 | カイロプラクティック
昨日紹介した交通事故の右腕骨折の患者さん。今日も来院した。「こんなに楽になるなら毎日来ようと思って。」手首が動かせなかったのが動くようになり、もちを丸める作業ができたと喜んでいた。

田舎では多くの家庭で、家族全員で年末の行事「餅つき」を行う。年末には地方に出ている子供たちが里帰りをして家族がそろう。そのときに陣頭指揮を執るのが主婦である。

その主婦がケガでできないことは残念なことに思っている。今年は諦めていたができたことによって喜んでいる。今日の2回目の治療後は更に、肘関節の可動域範囲がかなり改善し、屈曲伸展ができるようになった。

以前は、電気をかけて血流を良くして・・・などとやっていたが、今思うとなんと無駄なことをしていたのかと反省する。患者さんもそれが治療だと思っていた。いや、患者さんはいまだに思っている。整形外科はそのようにしているから仕方ない。

保険診療で治療費は安価になるが、回復までに時間がかかる。自由診療で高価になるが早く回復する。どちらを選ぶかは患者さんしだいである。時間を単価で割ったら答えが出る。2回の治療でだいぶ改善した。4回で何とかしたい。明日も予約をしていった。年末は忙しい。

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No 195 交通事故

2005-12-28 | カイロプラクティック
昨日来た患者さん。しばらくぶりの再来である。この患者さんは3週間に1回くらいのメンテナンス治療を行っている。

治療室に入ってくる格好(姿勢)がおかしい。右肩が下がり肘が屈曲している。右の上肢の問題とすぐにわかった。どうしたんですか? 「実は、交通事故で横から追突されました。その衝撃で右の肘(上腕骨下端部)を骨折して3週間ほどギブスで固めていました」

「昨日、ギブスを外し週に2回リハビリに通うようにいわれましたが、時間がかかりそうなので診てもらいに来ました」 検査をすると、右肘関節と右肩関節に拘縮が見られる。右肩の挙上不能、右肘屈曲、伸展不能である。かなり固まった状態である。

治療後は肩はだいぶ挙上、回旋ができるようになり、凝りも無くなった。肘は軽度改善するがだいぶ拘縮が酷いようだ。臨床経験から通常の理学療法やマッサージではかなり時間が要するが、神経レベルの治療を行うと関節拘縮も早く改善する。これは経験から言えることである。

早く改善したい希望があるなら、この患者さんの選択は間違いではない。骨折のリハビリは西洋医学の得意な分野になっているが、必ずしも良い結果を出すとは限らない。

小生は、整形外科でリハビリや物療療法も経験している。更に、柔道整復師で「ほねつぎ」の経験も経験している。それらの経験を踏まえていえることは、関節の拘縮に眼を向けた「機械論的」リハビリは時間がかかるということである。

その反面、関節拘縮は結果であると捉えて、結果の原因を探リハビリも神経学的レベルでの治療を進めると早く結果が出る。交通事故の患者さんは年末になって6人来院している。

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No 194 集中力

2005-12-27 | カイロプラクティック
昨日来た患者さん。この患者さんはプロのレーサーで以前も、頚部から背部の痛みで来院していた。

7月以来の来院である。調子はどうですか?訊ねた。「最近集中力がないみたいで、運転中に気が散ってレースにならないときがあるんです」その他に、やはり頚部痛と背部痛がある。

通常のAMCTの治療後は頚部痛、背部痛は消えた。集中力の検査をする。自分の車の運転では反応が無い。レース用の車で検査をする。反応が出る。更に、レース用の車で他の車で反応が無い。

現在、乗っている車は2台目である。最初に乗っていたレース用の車でも反応が無い。現在、乗っている来るのは、この患者さんが乗る前に他のレーサーが乗っていた。以前に乗っていた人に反応が出た。

患者さんは、以前乗っていた人には特別な意識できる感情は無い。誰より早く走りたい感情は意識しているらしい。しかし「ライバル」の反応が出る。潜在意識の中でライバル的な感情が芽生えているようだ。

「ライバル」意識が集中力を乱していることがわかった。「ライバル」を開放する。治療後にマジカル・アイで検査をする。治療前より短縮した。実際は走ってみないとわからない。次回が楽しみだ。

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No 193 大掃除

2005-12-26 | カイロプラクティック
日曜日に大掃除をした。久しぶりの日曜日だったので買い溜めた本でも読もうと思っていたが、治療室の玄関周りの蜘蛛の巣が目に付いた。(長閑な田舎なもんで)

天気もいいことだし、張り切って大掃除をしてみた。玄関周りの外壁をすす払いをしている時に気がついたことだが、蜘蛛の巣は北側の壁に多く張っている。南側と東には少ない。面白い。

当院の立地環境は風邪あたりが強い。特に南の風が強く、木々も南側には枝ぶりが悪い。北側には大きな建物があり北風の当りは強くない。自然の中で生きる術を知っているようだ。

下等な生き物は本能だけで生きている。つまらない欲望などないようだ。自然と共存し「子孫を残す」のみに生きる。思わず「ストレスがあるのかな?」と聞いてみたくなる。

人間みたいに高等動物は本能だけでなく理性が働く。「本能」を「理性」で抑えるとストレスになる。もっとも「理性」が働くから「人間が人間らしく生きる」ことができるわけである。と、考えると「人間の生命の一部」であるといえなくも無い。

「本能と理性」は負と正に対局しているが、お互いお持ちつ持たれつの関係が重要である。車でいうところの「ブレーキとアクセル」の関係である。自分のなかに「負と正」が共存している。うまくコントロールしている人は健康である。

「本能」だけでは犯罪者になってしまう。「理性」だけでは不健康になってしまう。車と同じでる。本能と理性をうまくコントロールしていくことのよって健康が維持できる。

脚立に上って庇の掃除をしていたら、突然、脚立が倒れてかかって3メートルの高さから落下しそうになり、思わず庇にしにしがみついて助けも求めた。しがみついたときに右股関節と腰痛と右梨状筋から下肢痛が出た。今日も痛い。

これは構造学的な問題なのか、それともストレスなのか? (笑)

拳骨

No 192 10年来の再診

2005-12-24 | カイロプラクティック
今日来た新患。新患といっても10年前にに診ている。10年前は高校球児であった。甲子園を目指して青春真っ只中であった。指導者も小生も一生懸命であった。

16,7年前はスポーツ障害に取り付かれていた。いろいろなスポーツ障害のセミナーやリハビリの栄養学のセミナーに参加した。当時のスポーツ障害は医師が講師でPTが受講生といった構成が多かった。整体やカイロのスポーツ障害のセミナーは無かったように記憶している。

日本のカイロ界での「スポーツ障害」は東京で行われたWFCの世界大会後から盛んになってきた。その後J-FOCSが発足してスポーツの現場でボランティア活動が盛んになり、スポーツとカイロが結びついた。

当時の日本のカイロカ界の「スポーツカイロ」は遅れていると思った。どうも外傷を扱うのは苦手らしい。もちろん法的なものの制限はあるから致し方ない。実際は外傷でもカイロの治療は効果的である。

患者さんがいたチームは全員が寮生で、当時は甲子園にもっとも近かったチームである。プロに入った選手もいる。小生もチーム全体に関わりを持ち、栄養士さんにアドバイスしたり、健康管理をしたりしていた。小生も甲子園に行きたかった。懐かしく思う。

いろいろなことを学んだ。治療技術はもちろんリハビリ、筋力トレーニング、栄養学、おかげで多種な人脈と知り合いができた。プロ野球のトレーナー、Jリーグのトレーナー、チーム専属の栄養士など。財産である。

この患者さん、はその後海外留学や社会人を経験して現在は地元の物流企業に就職いしている。野球は大学までやっていた。現在は草野球で楽しんでいる。楽しんで野球ができる喜びを知ったそうだ。

症状は7,8年前からの肩こり、腰痛、原因不明の慢性的なセキ、花粉症である。専門医でも治療を受けている。なおらないのでネットで検索してCCRKを調べた。当時とは治療内容が違うので驚いたらしい。

治療後はかなり違いを感じている。バキバキはしない。症状の原因を構造に求めない。説明後は納得した。高速道路を利用して1時間以上かかる。東京にでたほうが近いが、頑張って来院するとのこと。期待に応えないといけない。

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No 191 急患 2

2005-12-22 | カイロプラクティック
先日来た急患で全身の湿疹の患者さん。昨日で5回目の治療を行った。症状はほぼ消失し。顔、頭、身体の湿疹は消え引掻き傷も無くなった。耳の中も綺麗になった。足に少し引掻き傷が残る程度である。

かゆみも無くなり皮膚の症状は改善した。お母さんはもう大丈夫のように思っている。しかし、鼻水が出始めてきた。いつからでているのかお母さんに聞いた。「2,3日前からです。風邪だと思います。」

検査をする。ウイルスは出てこない。やはり「食物」が出てくる。「カルシウム」「ビタミンC」「ビタミンB」「穀物」「麦」に反応する。離乳食を始めたばかりである。アレルギーの症状が出始める時期である。

湿疹で困ってきて、治療で湿疹が治ればアレルギーは治ったと思うのが親心である。だが、湿疹は一つの症状に過ぎない。風邪と同じでる。風邪をひくと「鼻水」「セキ」「熱」「下痢」「頭痛」などの複数の症状が出る。

アレルギーも同じである。湿疹の後には何が来るのなか。臨床的にみてもアレルギー患者さんは複数の症状を抱えている。西洋医学的に診れば、症状を抑えて症状が消えればいいとするが、それでは根治療法ではない。

根治療法を目指すのであればもう一歩、2歩と進んで深い治療を望みたい。エネルギー治療はそれができる治療である。患者さんに認識してもらうのにはまだまだ時間がかかる。

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No 190 コーヒーとギックリ腰

2005-12-21 | カイロプラクティック
昨日きたギックリ腰の患者さん。この方はムチ打ち症で治療中である。ムチ打ち症は通常のAMCTで治療をしている。以前にも何度もギックリ腰や膝痛で来院している。

以前から、何度もギックリ腰を再発しているのでエネルギー治療を進めていた。しかし、なかなか理解を示さず通常のAMCTだけで治療をしていた。昨日は急に電話が入り、ギックリ腰をしたから治療をしてくれということである。

入ってくるなり「物を持った瞬間に、ギクッといった。その後は動けなくなった。」伸展屈曲全く不能。直立不動である。座ることも寝ることもできない。

今回は、何でもいいから早く治してくれということで、AMVTとアレルギー治療を行った。以前からわかっていたことだがこの患者さんは「コーヒー」に強いアレルギーを持っている。自営業でコーヒー屋さんを営んでいる。

そのほか「豆」が大好きで毎日「黒豆」を食べている。数年前から健康にいいと聞き食べ始めた。その後「豆」大好きになり、毎日欠かさず食べている。もちろんコーヒーも10杯近くのんでいる。衣類にしみこんだコーヒーの臭い。良い臭いがする。小生も好きだ。(たぶん豆アレルギーがあるはずだ・笑)

検査の結果は想像していた通りである。早速除去する。治療後は歩いて帰るようになる。筋店屈曲もできるようになる。これで納得したが。顔色が変わってしまった。

「もう、コーヒーはのめないのでしょうか? 仕事がらコーヒーを扱わないとどうしようもないんです。」心配はしなくていいといった。このアレルギー治療はコーヒーを飲んでも大丈夫な身体にする治療であることを説明する。顔に明るさが戻った。

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No 189 セミナー

2005-12-20 | カイロプラクティック
先週末のCRETのセミナー参加で、今年の参加予定のセミナーは終了した。合計10回、20日間、約150時間である。多いか少ないかわからない。多ければいいというものでもない。

内容も全て頭に入っているかというと当然入っていない。3割もは入っていればいいほうである。一つのテクニックを覚えようとしたら一度や二度のセミナー受講では理解できないし、身につかない。

また、セミナーで学んだことを翌日から臨床で実践しなければ身につかない。臨床で新しいテクニックを実践していくのは患者さんの協力が必要である。患者さんはカイロだろうが整体だろうが、初診での治療がその先生のテクニックであり治療法である。

一度治療をしてもらったテクニックを、違うテクニックで治療を受けるのは抵抗があるらしい。中には、テクニックを変えるとこなくなることもある。テクニックを帰るのは勇気がいることだ。臨床は治療の場でもあるし試験の場でもある。

臨床で試した新しいテクニックの疑問点を持ち寄って、次回のセミナーで解決する。それが習得の秘訣である。何回出ても習得できない人がいる。基本的に臨床で使っていない人である。論外である。

今参加しているセミナーは、カイロだけでない整体や柔道整復師、鍼灸師など国際基準だのカイロなどを超越したこだわりの無い人たちが参加しているセミナーも受講している。面白い。刺激になる。

すばらしい治療かが入る。それこそ国際基準のカイロプラクターなどと言っていると恥ずかしい。カイロにこだわっていると心が狭くなる。窮屈である。患者さんを優先した治療を目指すのであれば「いい治療家」を目指さなければだめだ。

「良いカイロプラクター」より「良い治療家」を小生は目指す。それには国際基準だの学位がどうのこうの関係ない。そんなもの患者さんは関係ない。医療類似行為を行う最低限教育は必要であるが、やはり臨床に何が必要かしっかり学ばなければならない。すでに来年の参加するセミナーは決まっている。

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No 188 CRETセミナー

2005-12-19 | カイロプラクティック
先週末はCRETのセミナーに参加した。CRETもアドバンスでとりあえず今年度は終了した。

このCRETは条件付けされた感情の抑圧を解放するテクニックである。感情の抑圧は様々な症状を引き起こす。肩こり、腰痛、シビレ、内科疾患、婦人科疾患などなど。

簡単にいうとストレスが原因である。その原因であるストレスを開放すると、不思議とその場で痛みが取れる。勘違いしては困る。心療療法でもカウンセリングでもない。感情によって抑圧された経絡などのエネルギーブロックを開放するテクニックである。

一般的には腰痛や肩こりは姿勢が悪いとか、筋力がないとかが原因とされていることが多い。しかし、ストレスが原因として唱えている専門家は少ない。中には一部の専門家がストレス説を訴えている。

臨床を通して腰痛や肩こりをもて見ると、機械論的な治療では何度も再発を繰り返す。結局対処療法にしか過ぎない。これでは西洋医学と同じである。何度も再発を繰り返す患者さんは、いつも同じ条件下で再発を繰り返す。

同じ動作や、環境、対人、食べ物、仕事など毎日の何気ない反復で症状が出てくる。昨日のセミナーでも面白いデーターが発表された。静岡のI先生である。とにかく面白い。

数年来の頭痛もちの患者さんの頭痛の発作が出る時間帯を週間単位でシートに記録した。2週間分を重ねると頭痛が起きる時間帯はほぼ一致して、同じ時間帯に集中している。

さらに、この時間帯に何をしているか、どこにいるか、何を考えているかなどを調べてみると、ある稽古事をしている。場所も同じある。また、その稽古事のことを考えると頭痛がするらしい。

しかし、この患者さんはこの稽古事が好きらしい。嫌いではない。嫌いではないものがストレスになることもある。ストレスは好き嫌いに関係ない。好きなことでもストレスになる。

CRETセミナーも簡単に理解できる理論ではない。。少しでもこのようなデーターがあれば理解しやすい。このような治療が当たり前になり結果が伴っていくことが望ましい。




No 187 手術はイヤだ

2005-12-16 | カイロプラクティック
昨日来た新患。問診表を見る。2年前から腰痛と右下肢痛、シビレがありMRIでヘルニアが確認された。その後、整形外科的に保存的に治療をして何とかごまかしてきていたらしい。

最近は、座位での姿勢が辛く会議等ではかなりの痛みが出ているらしい。問診表にはL5/L4/S1とかSLRとか専門用語が事細かに記載されている。職業欄を見ると「脳神経外科」のMDである。

今回もMRIを取りやはり椎間板の突出が確認されたらしい。同僚にブロック注射を打ってもらったが効果が無く、どこかでうわさを聞いて来院したわけである。

問診はMDらしく詳細にヘルニアについて説明してくれた。どちらが患者だかわからない。(笑)最後は「飛び出しているヘルニアは引っ込むのか?」である。CCRKの治療ではヘルニアは引っ込まないでしょうと応えた。引っ込めてほしい顔をしている。

痛みの原因がヘルニアではないことを説明しても理解できないだろうから、どうしてもヘルニアを引っ込めたいなら手術を勧めた。「手術はいやだ。リスクが大きすぎる」の答えである。専門家が一番よく知っている。

だまされたと思って一度治療を受けてみたらと勧めた。治療を行った。パチンパチン。治療後は顔色が変わった。痛みが楽になり、体前屈ができ体幹をまわしても痛みが出ない。狐につままれたような顔をしている。

「整体やマッサージとどう違うのだ」と聞いてきた。基本的にはカイロは神経のエネルギーを調整する治療です。末梢から中枢への刺激によって中枢から末梢へのフィードバックを促し神経機能異常の改善を試みる治療であることを告げると、神経の専門家らしく納得した。しかし、ヘルニアの構造学的問題が気になるらしい。

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No 186 ヘルニア再手術

2005-12-15 | カイロプラクティック
昨日来た新患。2年前にL5/S1間の椎間板ヘルニアの手術をした。今年になって再び右臀部にから下腿にかけて痛みが出てきた。

11月30日ごろより痛みが強く歩行痛、10分位の歩行や、座位、立位動作で増発するようになってきた。体幹の前屈時に増発する。SLRは擬陽性を示す。神経学的所見は若干右の触覚低下L5/S1レベルで見られる。筋力低下は診られない。シビレはない。

CCRKを訪れる前に、専門医(前回手術をした整形外科)に受診しMRIで再検査をした。その結果「前回と同じと頃にヘルニアのカス見たいのが残っていたようだね」といわれた。あまり痛みが続くようであれば再手術を勧められた。

本人は再手術はしたくないとCCRKに来院した。持参したMRIを拝見する。画像では確かにL5/S1間の椎間板の突出が確認できた。「カスが残っている」という割にはかなり大きい突出である。画像だけを見て診断すると椎間板ヘルニアはまちがいない。

しかし、症状とヘルニアが一致しない。痛みは右臀部に限局した痛み。シビレ。感覚以上、筋力低下若干あるが確定できるものではない。梨状筋と中殿筋にスパズムあり。

保存的治療にて十分改善することを説明し、手術はしたくない本人の希望があり治療は保存的に行うことに決定した。AMCTの治療後は、体前屈がだいぶ改善し痛みも軽減した。治療後の痛みの変化で、保存的に治療をすることによって改善する確信が持てたようである。しかし、原因は複雑である。

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No 185 〆鯖

2005-12-14 | カイロプラクティック
No182に紹介した患者さん昨日来院する。前回の紹介のなかで幾つかの症状があった。特に注意をしなければならない症状は、四肢のシビレで複数の四肢にシビレがでているのは病的なものを疑うのは当たり前である。

更に、歩行困難は中枢系の問題や循環器の問題も疑うべきである。特に、数メートル歩いて下肢痛や下肢のシビレが増強されるときは下肢の循環障害を疑うべきである。

肝機能障害、糖尿病、高血圧、動脈硬化、コレステロールの問題がある患者さは疑いのまなざしで検査をしないとならない。この疑いのまなざしは、教科書通りには行かないことが多い。やはり「臨床経験」がものをいう。

国際基準のカイロ教育を受けた先生は、このような患者さんは、専門医に紹介してあらゆる検査を受けさせるのが誠意ある対応である。しかし、検査結果を全て鵜呑みにしてはいけない。臨床検査はあくまでも数値を見るだけである。

数値に表れない症状も沢山ある。逆に数値に表れ無くても症状がある人も要る。臨床検査に疑いも持たなければならない。「見逃し症例から学ぶ日常診療のピットフォール」生坂正臣先生著書(医学書院)などは、我々臨床家が日常遭遇する診断の見逃しを指摘してる著書である。参考になる。

では、この患者さんは何が原因で症状を訴えているのか? CCRKを訪れる前に専門医で臨床検査はしている。肝臓と糖尿、高血圧はすでに治療中である。もちろん病歴との関係は専門医から除外されている。画像による構造学的な問題も除外されている。

手足のシビレは? アレルギーの症状の一つに「浮腫」がある。浮腫も「全身性」と「局所的」なものがある。全身性に浮腫が出ると全身のこわばり、特に朝のこわばりが顕著に出る。正に〆鯖状態である。前夜の食べ物の影響がある。

局所的にでると、椎間関節の周りや手根管に浮腫がでるとシビレなどがでる。この患者さんも昨日来院したときは、顔の膨満感が取れ、どす黒い顔色が赤みを差した血色に変わっていた。歩行もシビレもだいぶ無くなった。やはりアレルギーが原因である。

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No 184 薬物頭痛

2005-12-13 | カイロプラクティック
食物アレルギーで通院している患者さん。日曜日からセキがでて、昨日は喘息様のセキと頭痛が強くなって電話がかかってきた。

昨日は予約日で治療の日であった。あまりセキと頭痛が酷いので治療を見合わせるとの電話であった。治療をすれば楽になることがわかっていたので、これたら来てくださいといった。

夕方になり、予約時間に来院する。ぐったりしている。テーブルを2台用意して寝ながら治療を行う。セキは喘息の発作的なセキである。頭痛が酷く痛みで苦しんでいる。

頭痛の原因を探ってみた。ウイルスでもない。感染でもない。食べ物も出ない。でてきたのは「化学物質」「薬物」「接触」である。お母さんに聞いた。何か薬は使っていますか?

「喘息の発作をとめる薬を飲んでいます。」しかし、飲み薬は出てこない。「接触」が気なる。再び聞いてみる。シップ薬は使っていませんか?「そういえば、気管支拡張のために小さな張り薬を背中に張っています。」念には念を入れて再検査する。やは頭痛の原因は張り薬であった。医者で処方された薬である。

除去後は笑顔が戻り、両親と会話ができ立って歩き出した。いつの間にか頭痛を訴えることも無く頭痛は消えていた。セキもだいぶ治まってきた。薬物アレルギーも蕁麻疹や湿疹のように視覚的に表現できないものもある。

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No 183 患者紹介

2005-12-12 | カイロプラクティック
土曜日に来た新患。遠方からのA患者さんである。この方は職場の同僚からの紹介で来院した。

職場の同僚と言っても、その同僚の方は直接CCRKの患者さんではない。その同僚の方は横浜の〇〇先生のところに通院している。Aさんとその同僚の方は職場が同じで、同じような症状を持っている。

普段の話題も、身体的な不調の話題が出てくる。肩こり、腰痛、疲労その他不定愁訴などなど。顔を合わせれば「肩がこった」「だるい」「腰が痛い」が挨拶になったような毎日の繰り返しである。

そんな中、○○先生の患者さんが、○○先生に聞いたらしい。「私の知り合いが肩こりで酷いらしいんですが、千葉近辺で、同じパチンパチン治療をしてくれるところないでしょうか?」そんなわけで紹介されてきた。

患者さんはカイロであろうが整体であろうが、その治療院の先生を信頼していると、その先生のテクニックがカイロであり整体になる。その先生が使っているテクニックが効果があれば患者さんにとってそのテクニックが全てである。

効果があったテクニックを使って治療をし治れば、その治療院がカイロの看板を出していたらカイロは全て同じと思う。したがって、同僚を紹介するのも同じ内容のテクニックが望まれる。

先生方で同じテクニックを使っているのは、テクニックに対する同じ価値観の共有から成り立つ。理念や価値観が共有できるのは、患者さんに対しても同じ価値観を還元でき患者さんも共有できる。ネットワークが広がることを期待する。

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