チャーリの後輩に砂川(仮名)という遊び人がいるが、営業と言うか接待の多い関係上、遊びに関する情報集めは半端ではなく凄い。いかなる人種(職種)でも相手に合わせてオモテナシのコースをご提案のツワモノ。たまに2人で新規開拓などしておったし、オモローな夜を適当に 堪能しておった。
真夏の熱帯夜南国独特のねっとりとした空気が絡みつくような、概ね11時を回った頃と言っても那覇ではまだ宵の口のころあい、松山方面を徘徊する2人組。目的はハプニングバー。
砂川(仮名)いわく「夜な夜な性的な刺激を求める不特定の男女がおのおの単独で来店し、その人の性癖(露出、2P,3P,4P、5P,6P,獣姦、相互干渉、など)何でもアリで、もちろん初心者は鑑賞するだけでもよく、第三者から行為の要求をされることはなく、自由に振る舞え、従って如何なるハプニングも起こりうる場所。まあ好きものが集まって闇に蠢く空間ですよ。」「行ってみますか?」チャーリー「行きます」。宵の口のころあい、松山方面を徘徊する2人組。目的はハプニングバー。
メインストリートから2~3本奥まった路地の雑居ビル3階、エレベーターではなく外階段を足音を潜めながら進み、その店の真っ赤なドアの呼び鈴を押す。インターホーンからくぐった声で「おひとりですか?」「いいえ、男2人です」「まずいですね、あくまで別々に来店したことにして下さい。5分位間を置いて入店してください」砂川(仮名)が赤いドアの向こうに消えしばしの後、チャーリーも赤いドアの向こうへ。
だだっ広いホールを囲むようにソファが置かれ、赤っぽいダウンライトの照明が妖しく光る。床は厚めの絨毯と壁には淫靡な絵画がさりげなく掛けられ、むしろ上品に思える上質な空間が見事に演出されている。
控え目な暗がりに目が慣れたころ、斜め左のソファに砂川(仮名)を見つけた。服装で解ったのだが、実はお客は全員アイマスク(SMなどで女王様がよく使う目だけのとんがり型)の着用を強制されているので、顔で個人を特定できない。向こうもこちらに視線を向け小さくうなづく。これかな何が起こるのかしら?わくわくドキドキ。
ハプニング起こりました。水割りをチビチビやりながら待つこと1時間。砂川(仮名)とチャーリー以外誰もいません。お互いのとんがりマスクを見ながら待つこと1時間。砂川(仮名)とチャーリー以外誰もやって来ません。何も起こらないという、ハプニングが起こってしまいました。はたから見るとタダのマヌケです。さすがにテンションの下がった2人組、マスクを外し一緒に退場。ふふふと苦笑いのふたり、これに懲りて改心すると思いきや、馬の耳に念仏または蛙の面にションベン又は水子の魂百まででした。
また頑張ります BY 砂川(仮名) AND もう勘弁 BY チャーリーHACHI