鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第十七話

2019-12-03 20:04:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマトー新たなる旅立ちー

第十七話



【暗黒星団帝国軍 強襲揚陸艦タロウス】

サーダーの侍女ラヒキとリマは自身たちがイスカンダル星、攻略に使用した強襲揚陸艦タロウスを発進、メルダーズのゴルバを支援する為、イスカンダルを出撃した。
本来、ゴルバ級を支援する事など、暗黒星団帝国にとってはあり得ない事なのだが、ヤマト出現に焦りを隠せないメルダーズが、作戦に支障を来すかも知れんと、サーダーが差し向けたのである。

「に、してもメルダーズもだらしがない。」
「リマ。少し言い過ぎだぞ。仮にもサーダー様のD.N.Aから造り上げたクローン。」
「我が暗黒星団帝国に"オトコ"と云う存在は、10.000年も前に途絶えたのだ。」
「途絶えた時間に違いは有るが、このイスカンダルも同じ。」
「我らで云うところのデザリアム星団帝国と同じ、厄介な"種"だが、サーダー様が成し遂げようとする回帰には、必要な種なのだ。」

「ふぅ~ん。」
リマは半分、納得したが半分納得出来ない様子でラヒキに返答した。




「イリィ!頼みがある。」
「私の制服のパンツを脱がしてくれないか?」
「ヤマトを迎えにゆく!」

「えっ!?ヤマト!」
「メルダのお姉ちゃんヤマトを連れて来てくれるの!?」

「ああ。連れて来る。だから早くパンツを脱がしてくれないか。」
「コスモデリンジャーを隠してある。」
「奴らろくに調べもしなかったからな。」

「ヤマトが助けに来るのね!」
イリィは、笑顔を覗かせ、メルダに云われた通り、制服のパンツを脱がし、右太ももに着衣するガーターストッキングに隠された、コスモデリンジャーを取り出した。



「メルダのお姉ちゃん。コレ!?」

「そうだ。それだ。」
「イリィ。それで、私に付けられ手錠を射て!」

「…メルダのお姉ちゃん……。」

「大丈夫だ。手錠のまん中を射て。」

イリィは今にも嗚咽しそうなくらい、震えていた。

「メルダ。あたしが代わりに射つぅ。」
そう口を開いたのは、拘束を間逃れた五歳のサーシアだった。

「…サーシア様!」

「サーシア!」

驚きのあまり思わず、「サーシア」の名前を上げたメルダ、スターシャ、ユリーシャの三名。

「私が射ちます。」
後ろ手で拘束されたユリーシャが名乗り出た。

「わたくし、これでもコスモガンを射った事が有りますのよ。」
「ヤマトが立ち寄ったガミラスの占領した惑星で。」
その言葉にメルダは、「ピン」と、来た。
「収容惑星レプタポータ」での出来事だと。
メルダは後ろ手で引き金をと思いもあったが、五歳の娘サーシア様に銃を射たせる訳にも行かず、銃口を一度、手錠に押し付け、そこからゆっくりと2Cm程、上に上げ、引き金を引かせた。

「バゥン!

「カシャン!」

静まり返る拘束された室内に響き渡る、銃声と金属が床に落ちた落下音。

「ありがとうございます。ユリーシャ様。」
「次はスターシャ陛下を解放します。」
スターシャ陛下の背後に回ろとしたメルダにスターシャは、「待ちなさい。」
「わたくしよりも、ユリーシャを解放して差し上げなさい。」

「…えっ!?」

「わたくしなら、大丈夫。ドロイドたちを呼んで下されば大丈夫です。」
「ユリーシャ。サーシアを頼みます。メルダは、このガミラス娘(こ)を、この娘(こ)の希望であるヤマトを。」







「サーシア。ユリーシャの云う事をよく聞くのですよ。」

「はい。お母様。」
「お母様もすぐにサーシアを迎えに来てね。」
「ニコリ。」と笑顔を覗かせるサーシア。

「さあ。お行きなさい。」

ユリーシャ、メルダ、サーシア、イリィの四人はスターシャを一人残して、囚われていた部屋を後にした。
四人が部屋を後にして、直ぐに改良型のイスカンダロイド二体が、スターシャを救出した。



「反波動格子は用意出来てますね?」
スターシャの問いに一体の改良型イスカンダロイドが、答えた。

「はい。ここに用意出来ております。」



「サーシアたちの脱出を見届けた後、行動を開始致します。」
「イスク・サン・アリアの制御室へ向かいましょう。」




第十八話へ
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。