二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー
第二十話
「総統!ヤマトです!」
「ヤマトが援軍に!」
慌ただしく総統護衛隊侍女の一人が告げた。
「のようだな。」
軽く安堵の表情を覗かせたアベルト。
だが、その安堵の表情も束の間、オペレーターによる味方艦、爆沈の報告が相次いで飛び込んだ。
「後衛で相次いで味方艦の爆沈ッ!!」
「レーダーには何も捉えてません!」
「タラン参謀!先行する猟犬に始末させろ!」
「我、デスラーズはデスラー砲発射準備だ!!」
「ヤマトとヤマトの艦載機らに通達、上手くやり過ごせとな。」
「ザーベルク!」
戦闘甲板が更に開き、格納されていたデスラー砲=波動砲がカタパルトに接続され、競り上がる。
「司令!ヤマト艦載機隊、ヤマトに帰投!」
「ヤマト後退をはじめましたッ!!」
「ガミラスの動きにも変化が、出て来てます!」
「うむ。」
「最上部司令塔を格納せよ!」
「奴(ガミラス)は波動砲を使う気だ!」
「御意!」
◆
デスラーズ後衛艦が相次いで撃破されて行く中、デスラー砲が発射された。
漆黒の闇夜を切り裂き、真一文字に惑星要塞艦ゴルバを目掛け、突き進む極限まで濃縮、圧縮された波動エネルギー弾。
蛍光ピンクに輝くプラズマ波を纏い、空間に浮遊するデブリ、星間物質を融解、凪払い直撃した。
輝かしい閃光が視界を遮る。
やがてその遮られた視界が回復、勝利を確信したデスラーズの兵たちは、無傷の姿を現す惑星要塞艦ゴルバに、言葉を失った。
「フッハッハッハッハッ!!」
メルダーズの高々と笑う声が暗黒ガス雲内に響き渡る。
「無駄だ!我、惑星要塞艦ゴルバに波動砲は通じん!」
「ダークマター微粒子防御膜でコーティングされているからな。」
「貴様らご自慢の波動エネルギー弾など中和し弾き返すのだよ!」
「フッハッハッハッハッ!」
◆
「そうか。奴らの狙いが解ったぞ。」
「古代艦長。意見具申。」
「どうしたんです?副長。」
「艦長。至急、スターシャたちの救出を!」
「遺憾ながらイスカンダル星を破壊、奴らの計画を阻止せねば、この宙域が、いや、この宇宙全体が狂わされる!」
「どういう事です!副長!」
真田は一度、目を閉じ、再び開けると、こう切り出した。
「自分の仮説が正しければ、今、新見君にも解析を頼んでいますが、このオクトパス星団の暗黒ガス雲。」
「この暗黒ガス雲の主成分はダークマターです。」
「奴らは、イスカンダル星を核(コア)にして、この暗黒ガス雲をトンネルにするつもりです。
簡単に云えば、"ビッグバン"を人工的に造りだし、新たな銀河、いや、新たな宇宙を造る。それが奴らの計画(もくてき)だ。」
「副長。もう少し分かりやすくお願いする。」
「奴らは、この宇宙を壊し、生き残った知的生命体のみを服従させ支配する事が目的だ。」
「そして、新たに造りだした宇宙をも支配、神にでも成るつもりだろう。」
「古の時代に"テレザート星の民たちが行ったように!」
◆
【ビッグバン】
ビッグバンとは宇宙創造時にあったといわれる大爆発の現象である。
宇宙は非常に高温高密度の状態から始まり、それが大きく膨張することによって低温低密度になっていったとする膨張宇宙論(ビッグバン理論 (Big bang theory)における、宇宙開始時の爆発的膨張。インフレーション理論によれば、時空の指数関数的急膨張(インフレーション)後に相転移により生まれた超高温高密度のエネルギーの塊がビッグバン膨張の開始になる。
その時刻は今から138.2億年(13.82 × 109年)前と計算されている。
ビッグバン理論では、宇宙は極端な高温高密度の状態で生まれた、とし(下)、その後に空間自体が時間の経過とともに膨張し、銀河はそれに乗って互いに離れていった、としている(中、上)。
遠方の銀河がハッブル=ルメートルの法則に従って遠ざかっているという観測事実を一般相対性理論を適用して解釈すれば、宇宙が膨張しているという結論が得られる。
ビッグバン理論では、宇宙は極端な高温高密度の状態で生まれた、とし(下)、その後に空間自体が時間の経過とともに膨張し、銀河はそれに乗って互いに離れていった、としている(中、上)。
遠方の銀河がハッブル=ルメートルの法則に従って遠ざかっているという観測事実を一般相対性理論を適用して解釈すれば、宇宙が膨張しているという結論が得られる。
宇宙膨張を過去へと外挿すれば、宇宙の初期には全ての物質とエネルギーが一カ所に集まる高温度・高密度状態にあったことになる。
この高温・高密度の状態よりさらに以前については、一般相対性理論によれば重力的特異点になるが、物理学者たちの間でこの時点の宇宙に何が起きたかについては広く合意されているモデルはない。
20世紀前半までは、天文学者の間でも「宇宙は不変で定常的」という考え方が支配的だった。1948年にジョージ・ガモフは高温高密度の宇宙がかつて存在していたことの痕跡として宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) が存在することを主張、その温度を5Kと推定した。このCMB が1964年になって発見されたことにより、対立仮説(対立理論)であった定常宇宙論の説得力が急速に衰えた。
20世紀前半までは、天文学者の間でも「宇宙は不変で定常的」という考え方が支配的だった。1948年にジョージ・ガモフは高温高密度の宇宙がかつて存在していたことの痕跡として宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) が存在することを主張、その温度を5Kと推定した。このCMB が1964年になって発見されたことにより、対立仮説(対立理論)であった定常宇宙論の説得力が急速に衰えた。
その後もビッグバン理論を高い精度で支持する観測結果が得られるようになり、膨張宇宙論が多数派を占めるようになった。
ダークエネルギーが観測される以前は、宇宙論研究者は宇宙の未来について二通りのシナリオを考えていた。
ダークエネルギーが観測される以前は、宇宙論研究者は宇宙の未来について二通りのシナリオを考えていた。
宇宙の質量密度が臨界密度より大きい場合には、宇宙は最大の大きさに達し、その後収縮し始める。
それに伴って宇宙は再び高密度・高温になってゆき、宇宙が始まったときと同じ状態(ビッグクランチ)で終わる。
またあるいは、宇宙の密度が臨界密度に等しいかそれより小さい場合には、膨張は減速するものの止まることはない。
宇宙の密度が下がっていくにつれて星形成は起こらなくなる。
宇宙の平均温度は絶対零度に次第に近づいていき、それとともに、より質量の大きなブラックホールも蒸発するようになる。
これは熱死あるいは低温死 (cold death) として知られるシナリオである。
さらに、陽子崩壊が起こるならば、現在の宇宙のバリオン物質の大多数を占める水素が崩壊する。
こうして最終的には放射だけが残る。
現在の加速膨張の観測結果からは、今見えている宇宙は時間とともに我々の事象の地平線を超えてどんどん離れていき、我々とは関わりを持たなくなることが示唆される。
現在の加速膨張の観測結果からは、今見えている宇宙は時間とともに我々の事象の地平線を超えてどんどん離れていき、我々とは関わりを持たなくなることが示唆される。
最終的な結果がどうなるかは分かっていない。
Λ-CDM宇宙モデルは、宇宙定数という形でダークエネルギーを含んでいる。
この理論では銀河などの重力的に束縛された系だけはそのまま残され、宇宙が膨張して冷えるに従ってやはり低温死へと向かうことが示唆される。
幽霊エネルギー (en:phantom energy) 説と呼ばれる別のダークエネルギーの説明では、ダークエネルギーの密度が時間とともに増加し、これによるビッグリップと呼ばれる永遠に加速する膨張によって銀河団や銀河自体もばらばらに壊されてしまうとしている。
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第二十一話へ
つづく。
この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。