鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー第二十一話(最終話①)

2019-12-25 14:58:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



二次創作
宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー

第二十一話(最終話①)


ユリーシャ、メルダ、イリィそして、スターシャの愛娘サーシアは、宮殿の地下に隠されたスターシャ・シップ=スターシャを継ぐ者のみが代々使用してきたスターシャ専用シュヘラザード改良型。

「これよ。このスターシャ・シップで脱出します。」
「サーシア。ちょっと来て。」
ユリーシャに歩みよるサーシアをユリーシャは抱き上げ、認証パスワード機を覗かせた。

「スターシャヲ確認。ゲート開きますマス。承認。」

スターシャ・シップ船底部のハッチが開き、自動タラップが降りた。

「ユリーシャ様。」
メルダはタラップへ一歩踏み出すユリーシャに声を掛けたが、「いえ。すみません。」と言葉を呑み込んだ。
それは同行するスターシャの愛娘サーシアを気遣っての事であった。
この場で、スターシャ様は本当にお一人で脱出なさるおつもりでしょうか?などと、尋ねればサーシアが心配し、残ると言い出さないとは、限らないからだ。
ユリーシャには、解っていた。
だがら、敢えてメルダの呼び掛けに反応を示さなかったのだ。
その代わりに、"ウインク"を飛ばした。

「それにしても、この特別仕様のシュヘラザード=スターシャ・シップは、一段と大きいですね。」
メルダは思わず、その大きさから口にした。

「古くからスターシャを継ぐ者に伝わる言い伝えでは、防御力も速力も、そして攻撃力も最強と伝えたられている代物。」
全長1.000メートルを超えるスターシャ専用シュヘラザード改良型。

「攻撃力もですか?」
「兵装らしき物は見当たらないですね。」

「そう。このスターシャ・シップはね、船自体が剣であり、盾であり、のスターシャを守るだけに造らせた宇宙船(ふね)。」
「もう、理解出来たでしょ!?メルダ。」

メルダは「ハッ!」とした顔を覗かせた。
この宇宙船(ふね)に乗り込む時に"承認"したのは「サーシア」様。
そう。既にサーシアをスターシャと認証するように、プログラムは書き換えられていたのだ。
それも、つい先ほどの事。

「…メルダ。」
「姉を姉の気持ちを解ってあげて…。」
「新たなる指導者が誕生したのです。」
「わたくしは、サーシア(スターシャ)を守るだけ。」
「この最悪な状況を打破し、新たなる未来を創る為にも、姉の邪魔してはいけない…。」

「……。」




「真田。私をスターシャのもとへ行かせて。」
「私の基本プログラムはスターシャ陛下にしか変更する事は、出来ない。」
「駄目と云っても、もうこれ以上、私を止める事は出来ない。」
「真田(あなた)方を殺したくはない。」

「いいだろう。ヤマトのエースパイロットに送らせよう。」

「ありがとう。真田。」



「ヤマト航空隊隊長、山本へ。」
「此方、副長の真田だ。これより、新たな命令を伝える。」
「武装シーガルにて、イスカンダルへ赴き、スターシャをはじめとするイスカンダルに残る者を全て救助、速やかにヤマトへ帰投せよ。」
「尚、イスカンダルのアンドロイドを一緒に連れて行け。」
「速やかな任務遂行に期待する。以上だ。」

「此方、航空隊隊長の山本。了解。」



「…了解はしたものの、わざわざ武装シーガルで!?
「それだけ、救助する人数が多いと言う事か。」
「スターシャ、ユリーシャ…メルダ!?」
「他にもいると言う事!?」




「サーシアたちは、上手く南極側から脱出したようですね。」



「そのようです。」
「それと女王の間には、サーダを名乗る者しかおりません。」
「室内カメラにアクセスして確認致しました。」

「そうですか。わたくしたちも制御室へ向かいましょう。」




「……。」
「侍女の諸君。私をサポートして欲しい。」
「タラン参謀。デスラー砲(砲艦)を切り離せ。」
「貴公はディッツ提督を支えろ。」

「……総統。」

「これがタラン参謀。最後の命令だ。」
「ヤマトの艦長古代に回線を繋いでくれ。」

「侍女の諸君。白兵戦へ向かうとするかね。」

「ザーベルク!」




「デスラー砲艦、射出せよ!」
「デスラーズ、瞬間物資転送波座標入力!目標!ゴルバ最上部!

「転送波発射!!」




「古代艦長!デスラー総統から直伝!回線を開きます!」

「何?デスラーから直接か?」

「はい。ダイレクトコールです。」

「分かった。メインスクリーンへ繋げ。」

ヤマトの第一艦橋、上部中央に備えられたメインスクリーンに映し出されるデスラー総統。

「ヤマト艦長古代。地球の英雄である君に頼みたい事がある。」
「時間無いので失礼ではあるが、結論から伝える。」
「私の座乗する砲艦を追尾し、動きが止まったところを波動砲を撃て!」
「ゴルバのウィークポイントだ。」
「私に代わってスターシャを助けて欲しい。」

「……デスラー総統。いや、アベルト・デスラー。」
「済まない。ノイズが酷く、聞き取れない。早まってはスターシャ陛下が哀しむだけではないのか!?」
「波動砲は使わない!」
「我々はスターシャ陛下に波動砲を封印すると誓った…。」
「アベルト・デスラー。貴公の頼みは受諾出来ない!」
「地球は、いや、ヤマトに出来る事それは ガミラスを支援し、イスカンダルを救う事だけだ!」
「アベルト・デスラー。貴公を死なせない!」
映像通信は、そこで切れた。
古代が強制的にカットしたのだ。

「此方、艦長の古代だ!」
「これよりヤマトはデスラー総統と共にゴルバ内へ突入、白兵戦を敢行する!」
「総員!銃(コスモガン)の携帯を許可する!白兵戦に備えよ!」

つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2205ー新たなる旅立ちー》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また一部、Ps版「宇宙戦艦ヤマト・ イスカンダルへの追憶」等の設定資料から引用。拾い画を使用しています。