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「園田康博
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園田 康博(そのだ やすひろ、1967年6月9日 -56歳 )は、日本の政治家。
衆議院議員(3期)、環境副大臣兼内閣府副大臣(第3次野田改造内閣)、内閣府大臣政務官(菅直人改造内閣)などを歴任。
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という方を知っていますか」。
約1週間前から、台湾人の複数の知人から同じことを何度も聞かれた。
きっかけは「処理水を飲んだ日本の政府高官が死亡した」という中国発とみられるデマだった。
園田氏が内閣府政務官を務めていた2011年10月、東電福島第1原発にたまっていた低濃度汚染水を浄化した水を飲んで安全性をアピールしたことは当時、大きく報じられた。
その後、政界を引退した園田氏はメディアに登場することはなくなった。
しかし、日本政府が処理水を海に放出した後の8月末から、「園田氏は処理水を飲んでから数年後にがんを発病した。
日本と米国で治療したが効果なく、晩年はパラオの施設に移り、2020年8月に死亡した」というフェイクニュースが台湾に出回った。
中国
が使用している簡体字が使われていることから中国発とみられる。
信じた台湾人は少なくない。
「事実なら日本メディアが報じないはずはない」と思い、知人を通じて園田氏の動静を探ったところ、園田氏は共同通信のインタビューに応じ、生存が確認された。
報道を見た台湾人の友人は「これで安心して日本料理を食べられる」と口をそろえた。中国発のフェイクニュースの怖さを思い知らされた出来事だった。(矢板明夫)