1.脳梗塞の場合、発症までに一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる前兆が表れることがある。「片方の腕や足など半身にしびれなどの異常を感じる」「ろれつが回らない」「視野が欠ける」などの症状が典型的だ。
「TIAは、動脈硬化で頚動脈が狭くなり血流不足による虚血で起こることもありますが、半数近くは頚動脈硬化巣にできる血栓が脳の動脈に飛んで一時的な脳虚血を起こします。その多くが脳の中に入った直後に目の動脈を塞ぎ、全体の3分の1に視野の障害が出ます。だからこそ、突然シャッターが下りたように目の前が真っ暗になったり、視野が狭くなったり、物が二重に見えたりしたら、ためらわず、すぐに病院で診てもらうべきです」
2.「猛暑で全身が脱水状態になると、血液中の水分量が減少し、血液の密度が濃くなります。血液がドロドロの状態になると、血液同士の摩擦などの刺激により、血液を固める働きをする血小板が活性化され、小さな塊をつくり始めます。これを血小板凝集と言います。これに赤血球、フィブリノーゲン、白血球がくっつき血栓ができるのです。これが脳動脈を詰まらせ脳梗塞を発症させます」
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