IS系と交戦続く比南部ルポ 「ドーン」耳つんざく砲撃音

2017年10月01日 | フィリピン永住生活、、天国か地獄かな
IS系と交戦続く比南部ルポ 「ドーン」耳つんざく砲撃音
9/30(土) 7:55配信 産経新聞
IS系と交戦続く比南部ルポ 「ドーン」耳つんざく砲撃音
27日、イスラム過激派と激戦の末に政府軍が奪還した、フィリピン南部マラウイの中心部(写真:産経新聞)
 フィリピン南部ミンダナオ島のマラウイで、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う「マウテ・グループ」など武装勢力と政府軍が5月23日に衝突し、4カ月以上がたった。武装勢力は追い詰められているが、ドゥテルテ大統領が発動した掃討作戦は、当初の想定を超えた苦戦を強いられている。政府軍とともに、日本メディアでは初めて、中心部の戦闘地域に入った。(マラウイ 吉村英輝)

 「バラバラバラ…ドーン」。小銃や迫撃砲の交戦音が、ヘルメット越しに耳をつんざく。銃弾で蜂の巣になった壁に隠れてのぞくと、数百メートル離れたモスク(イスラム教礼拝所)奥から黒煙が上がっていた。27日の午前中、地元メディアなどと1時間の取材が許された。午後は上空にジェット機が飛び、空爆らしき煙も確認できた。

 武装勢力は当初、交戦となった政府軍を追い払い、マラウイ市のほぼ全域を制圧した。だが、態勢を整えた政府軍に押し込まれ、市を東西に分けるアグス川東側に籠城の形をとった。

 取材できたのは、政府軍が6月、最初に奪還したマパンディ橋を渡った東側区画。海兵隊員13人が死亡した激戦地跡だ。

 交戦開始直後に現地入りしたジェフリー海兵隊中尉(33)は「ジャングル戦は訓練してきたが、こんな市街戦は初めてだった」と唇をかんだ。

 狙撃に加え、「即席爆発装置」(IED)に苦しめられたという。爆弾と起爆装置を組み合わせた「わな」が、ドアや階段に仕掛けられていた。壁を打ち破りながら、人質と敵を見分け、一進一退を繰り返した。

 政府軍は1500個以上のIEDを発見し処理してきたが、まだ数千個が残されているとみている。

 政府軍は3本の橋全てを奪還し、直径1キロメートルの範囲に、50~70人となった武装勢力を追い込んだ。だが、地下トンネルなどを動き回られ、正確な所在は確定できていない。人質もまだ40~60人いるとしている。

 これまでの死者(27日現在)は、兵士・警察が152人、武装勢力側が711人。市民は1733人を救出し、47人の死亡を確認した。政府軍幹部は「2週間以内で戦闘は終了できるが、不発弾処理などに3カ月はかかる」と述べた。実態の把握はそれからだ。
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