ソウルで日本人女性暴行 韓国人の男に懲役1年=韓国地裁

2020年01月10日 | 朝鮮エベンキ族


ソウルで日本人女性暴行 韓国人の男に懲役1年=韓国地裁

1/10(金) 11:48配信

聯合ニュース
ソウルで日本人女性暴行 韓国人の男に懲役1年=韓国地裁

昨年8月、女性を暴行する様子が映った動画と写真がインターネット上で拡散し、容疑者の男が警察で取り調べを受けた=(聯合ニュース)

【ソウル聯合ニュース】2019年8月にソウルの繁華街、弘大で日本人女性を暴行したとして傷害・侮辱罪に問われた30代の韓国人の男の判決公判が10日、ソウル西部地裁であり、地裁は被告に懲役1年を言い渡した。 

 被告は昨年8月23日午前6時ごろ、ソウル地下鉄2号線の弘大入口駅近くを歩いていた日本人女性の髪をつかむなどの暴行を加えたとされる。日本人を侮辱する言葉を使ってののしりもした。女性は脳振とうなどで全治2週間の診断を受けた。

 韓国の検察は9月に男を傷害・侮辱罪で起訴。先月、懲役3年を求刑し、裁判は結審した。

 被告は女性にひざ蹴りをしていないと主張したが、地裁は判決公判で、「関連映像を調べたところ、被告が被害者の顔のすぐ前で左ひざを曲げ、被害者を押す姿が確認された」と指摘した。傷害にあたらないとする被告の主張に対しても、「被害者が倒れて地面に頭をぶつけた事実や、警察の調べを受けていた途中に頭痛などを訴えて救急搬送されたこと、薬の処方を受けて服用した事実などが認められる」として退けた。

 地裁は実刑判決を言い渡した理由として、被告が同じような犯行で処罰を受けた前科があること、被害者の回復に向け真剣な努力を見せず被害者が厳罰を求めたことなどを挙げた。
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告発の国、韓国 MeToo余波で芸能人の「黒歴史」暴かれる

1/9(木) 17:55配信

ニューズウィーク日本版
告発の国、韓国 MeToo余波で芸能人の「黒歴史」暴かれる

過去の黒歴史を告発された韓国の人気女性歌手ヒョリン
性暴力の告発から始まったMeTooの動きは、日本そして韓国にも大きな影響を与えている

1月7日、ニューヨーク・マンハッタンの裁判所で、ハーヴェイ・ワインスタインの裁判が始まった。映画界のみならず世界に衝撃を与えた事件は、「#MeToo」という性暴力告発運動を巻き起こすきっかけとなった。

[動画]黒歴史を暴かれたK-POPスター

世界中に広がった「#MeToo」だが、日本ではそれ以上に職場での長時間残業や精神的な苦痛を与えるハラスメントが社会問題化。さらにはそこから拡大して、麺類を音を立ててすする「ヌードルハラスメント」、職場などでお菓子を配らない、あるいは好きではないのに食べることを要求する「お菓子ハラスメント」など、従来あったパワハラやセクハラ以外にも、今やさまざまな「〇〇ハラスメント」が増加している。インターネットで検索してみると、30~50種類以上さまざまなものがあるようだ。

一方、お隣りの韓国では「#MeToo」という言葉から派生した様々な「〇〇Too」が登場した。なかでも2019年ニュースでも取り上げられて話題となったのが「学Too」と「ビッ(借金)Too」だ。

学Tooとは、その字の通り学校時代のいじめなどに関連する訴えである。学生時代いじめられた経験のある人が、SNSで過去の体験を暴露し始めている。また、ビッ(借金)Tooは、本人もしくは家族や親せきが作った借金や、詐欺行為を暴露されるという意味である。

この2つの言葉が広まったのは両方とも芸能人へ向けた訴えからきている。現在人気者になって輝かしくTV画面に登場する芸能人に、過去いじめられた経験がある人やお金を貸したのにいまだに返済されておらず悔しい思いをしている人たちが、SNSの力を利用して「〇〇Too」と訴え始めたのだ。
学生時代のいじめを告発された芸能人たち

K-POPの人気女性歌手ヒョリンは、中学生時代に3年間にわたっていじめられていたとしてSNSを通じて告発された。健康的なイメージのヒョリンの過去を暴いたAさんによると、ヒョリンはAさんを長年にわたって脅迫、洋服や現金を奪ったほか、Aさんとその友人たちに暴行を加えていた。しかも、暴行するときは必ず相手にも自分を一度殴らせて、双方による暴行という形にしていたという。

ヒョリン側は一度はこの訴えを否定し、逆にAさんを名誉毀損で訴えるとしていたが、最終的に「Aさんと話し合い円満解決した」と発表した。だが、その後もネット上にはヒョリンに対し#学Tooの付いたコメントが続き、ヒョリン側の対応のまずさが目立った騒動だった。

ヒョリンは女性アイドルグループSISTERのメインボーカルとして高い人気をもち、2018年グループ解散後は個人事務所を立ち上げソロ活動をスタートしたばかり。真実がどうであれ、イメージ管理が商売に大きく影響する芸能人にとって、この学Tooは打撃となってしまった。

また、人気バンドJannabiのメンバーだったユ・ヨンヒョンも、学Tooの対象となった。被害者は学生時代に発話に障害があったが、「当時それを現在Jannabiで活動するメンバーのひとりにからかわれ、ビニール袋で顔を覆った状態でロッカーに閉じ込められた。今もその時の後遺症で精神療法を受けている」と暴行を訴えた。その直後、Jannabi側は「指摘されたメンバーはユ・ヨンヒョンであり、本人はこれを認め、自らバンドを脱退することにした」と発表。バンドも当面の活動を自粛することとなった。

学Tooはデビューを目指している練習生にも起きた。日本バージョンも制作・放送され人気のあったアイドルオーディション番組『プロデュースX101』に出場していた練習生ユン・ソビンは番組登場後、学生時代に問題児だったというメッセージとともに、制服を着た姿で飲酒や喫煙する写真がネット上に広がり番組を降板。所属事務所JYPエンターテイメントからも契約解除される騒ぎとなった。

<かつては「武勇伝」としてメディアで自慢されたが>

韓国は上下関係が、日本よりもはっきりとしている国だ。儒教のせいだという説もあれば、徴兵制のため軍隊で上下関係を徹底的に教え込まれるためという説など様々な意見がある。筆者は韓国でソウル芸術大学を卒業したが、本人の年齢に関係なく入学年度で上下関係が決められ、先輩から受けるシゴキを何度も体験し、日本にはなかった韓国の上下関係に驚かされた。

特に男子学生は徴兵義務のため在学中に2年近く兵役に就く場合も多く、同学年でも年齢が異なる場合も多い。同期だった男性が、自分よりも5歳以上年下の先輩にひと言敬語を使わなかったばっかりに、ほうきの柄の部分で殴られたのを目の前で見たことがある。人が人を殴るのを見たのは、あの時が初めてだった。もしも、あの先輩が今有名人になっていたら、学Tooで訴えられただろうか?

テレビ番組のトークショーなどで、よく芸能人が武勇伝のように「かつて自分が悪かった」などと笑い話にして話していることがある。ひと昔前までは被害者らはテレビ画面を見ていじめられた過去を思い出し、悔し涙を流しているだけだったが、今や、自らSNSなどで事実を暴露できる時代になった。


有名人の親族だからと安心させての借金

ビッ(借金)Tooという言葉も、広がったのは芸能人への暴露からだった。兄弟ラッパーMicrodotとサンチェスの両親が、1998年に地元の数人に20億ウォン(約1億8500万円)もの詐欺を働き、その後も返済をしないままニュージーランドへ逃亡したことが明らかになった。最終的に両親は国際手配され、帰国後に逮捕となったが、この騒ぎでMicrodotとサンチェスの兄弟はTV出演自粛やレギュラー降板を余儀なくされた。

また、ハリウッド映画『ニンジャ・アサシン』に主演、日本でもCDをリリースするなど活躍している歌手のピ(RAIN)は、母親の借金未払いを告発された。こちらはお金を貸した当事者が、政府に直接意見を求める「国民請願」に訴えを投稿し波紋が広がった。最終的に、ピ(RAIN)の父親が当事者と会って円満解決するように見えたが、当事者の書類不備と暴言をはじめとした名誉毀損を理由に逆に告訴するなど立場が逆転し話題となった。

映画『新感染:ファイナル・エクスプレス』などで日本にも多くのファンがいる俳優のマ・ドンソクは父親の借金で訴えられた過去がある。83歳のおばあさんの老後資金5億ウォンを騙し取ったとし、裁判を通じ合意の上解決している。マ・ドンソクも父親の不祥事とはいえ、謝罪文を発表した。また、多くのTVドラマや映画に出演し、日本でも根強い人気を持つベテラン女優のキム・ヘスは、母親が原因で13億ウォンのビッ(借金)Tooを訴えられた。しかし、彼女はそれ以前から母親の多額の負債を肩代わりして、8年前に絶縁し連絡を絶っていたという。このため世論はキム・ヘスの責任はないと同情を示した。

<助け合う絆の強さが災いして>

日本と異なり韓国は家族や友人の間での貸し借りが多く、それは日用品から洋服、そしてお金とあらゆるものが気軽に貸し借りされる。日用品程度ならトラブルにはならないが、お金ともなると金額によっては訴訟沙汰になってしまう。しかも芸能人など名の知られた人の場合、本人が借りた場合だけではなく、親兄弟の金銭問題に巻き込まれイメージダウンになってしまう事例が多くみられる。

それだけ絆が強く、信じあっているのだろうが、このように問題次々と明るみになっている状況を見ると、お金の貸し借りに関してもう少しシビアになるべきだと思う。お互い助け合うのは大事だが、金銭トラブルは本人だけでなく、芸能人となった子供にまで影響しているのだから。



新たないじめや事件の抑止へ

さて、「〇〇Too」運動が広がりを見せるのは韓国だけではない。2019年日本では「#Kutoo」が誕生した。これは、グラビア女優でライターの石川優実がTwitterを通じて訴えた主張だ。女性が職場で辛いパンプスやハイヒール着用を義務付けられることに抗議したもので、Kutooとは「靴」と「苦痛」をもじった言葉からきている。この訴えは働く女性に支持され、2019年の新語流行語大賞トップ10に選ばれた。さらに石川はイギリスBBCが選ぶ2019年「100人の女性(100 Women)」に選ばれている。

女性に窮屈なハイヒールを強要することへの抗議として思い出されるのが、カンヌ映画祭のレッドカーペットだ。2015年にフラットシューズでレッドカーペットを歩こうとした女性に対し、映画祭側がドレスコードを理由に入場を拒否した事件が論争となった。翌年、これに抗議したジュリア・ロバーツが裸足でレッドカーペットを歩いたことをはじめ、2018年にはクリステン・スチュワートが途中でハイヒールを脱ぐなど、毎年何かと話題となっている。

SNSやスマートフォン普及によって過去に被害にあった人たちが泣き寝入りせず、過去の事件を告発できる環境となった今、自分だけなぜこんな目にあうのか......と一人で涙する必要はなくなった。人びとが、自分もそうだったと名乗りを上げ、団結しやすい環境になっているのはいいことだ。一人では戦えなかったことも支えあうことで解決に向えるようになってほしいし、何よりもこういったことが、新たないじめや事件の抑止につながっていくだろう。

ウォリックあずみ

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韓国芸能界でまたもや自殺……ソルリを苦しめたのは「悪質リプライ」と「女性嫌悪」か――2019 BEST5

1/6(月) 11:00配信

文春オンライン
韓国芸能界でまたもや自殺……ソルリを苦しめたのは「悪質リプライ」と「女性嫌悪」か――2019 BEST5

©元f(x)のソルリ ©getty

2019年(1月~11月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。国際部門の第2位は、こちら!(初公開日 2019年10月25日)。

【画像】ソルリの写真をもっと見る

*  *  *

 10月14日、韓国の人気女性アイドルグループ「f(X)」の元メンバー、ソルリ(25)が自宅で亡くなっているのが発見された。当日は仕事が入っていたが、前日の夕方以降、連絡がとれないことを心配したマネジャーが自宅を訪ねて分かったという。

 ソルリの訃報後、韓国ではSNSユーザーによる「悪質リプライ(悪質な書き込み)」と「女性嫌悪(ミソジニー)」への怒りが広がっている。
韓国紙各紙が取り上げた「悪質リプライ」問題

 各紙も「悪質リプライに苦しんだソルリへの追悼文に……お前も死にたいか? また悪質リプライ」(朝鮮日報、10月16日)「ソルリ追悼文にも悪質な書き込み……悪質リプライは顔のない殺人者」(中央日報、同)などと取り上げた。

 ソルリは11歳だった2005年、大河ドラマ『薯童謡』でデビューした。09年には、大手プロダクション「SMエンタテインメント」から5人組の女性アイドルグループ「f(X)」でK-POP界へ登場。瞬く間にスターダムに駆け上った。しかし、14年には活動をいったん休止。15年に「f(X)」を脱退した後は、歌手兼俳優として活躍の場を広げていた。その矢先の悲報だった。エンタメ業界に詳しい韓国紙記者は言う。

「まさにアイドルといわれた愛くるしい容貌と天真爛漫なイメージで人気を得ましたが、その自由奔放さが時に誤解を受けて物議を醸し、悪質な書き込みに酷く悩まされていたと伝えられています。14年に活動をいったん休止したのも原因は悪質な書き込みといわれていて、その頃からかどうかはわかりませんが、最近はうつ病を患っていたともいわれていました」
年上ヒップホップ歌手との交際でバッシングの標的に

 活動を休止したきっかけは当時、浮上した熱愛説。交際を認める過程で、悪質な書き込みが乱舞した。相手は、14歳年上のヒップホップ歌手だったが、発覚当初、交際を否定したソルリの態度を咎めたり、14歳年上の男性との交際が適切ではないとあげつらったり、(ソルリと相手が)活動のジャンルが異なることを指摘するなど「あきれるほどいわれのない、口にするのもおぞましい誹謗中傷が殺到した」(前出記者)という。

 この時の心境をソルリは、「どこにでもカメラがついているみたいに感じられて、一時期は路地裏ばかりを歩いていた」と自身が司会を務めていたテレビ番組『悪質リプライの夜』(JTBC)で明かし、過去には対人恐怖症とパニック障害も患ったと告白していた。同番組はタイトルどおり、悪質なリプライを題材に、これとどう向き合うかについて考える内容だった。




「こんな番組が成り立つくらい韓国社会の悪質リプライ文化は危険な水準に達しているとみんな思っている。ソルリが司会を引き受けたのは自ら悪質リプライを克服しようとしていたからでしょう」(前出記者)。しかし、同番組にはソルリの死後、「ソルリを追い込んだ」として非難が殺到し、放送終了が発表された。
2度目のバッシングのきっかけはインスタ配信

 ソルリが再び、悪質リプライの標的になったのは今年4月。自身のインスタグラムでブラジャーをつけずに、酔った姿でライブ配信を行った際、胸元に言及する書き込みが集中した。それに対しソルリは「視線強姦(*)する人はもっと嫌だ」と言い、物議を醸した。

*……見られる側の意思に反し不快な視線を向けることを指す、韓国におけるネット用語

 前出の番組でとりあげられた際に「ブラジャー着用は必須ではなく選択であって、アクセサリー」と再度コメントすると、悪質な書き込みがさらに増殖。また、女性の堕胎を違法とする堕胎罪に違憲判決が下りた際には、「栄光の日ですね。すべての女性に選択権を」とコメントすると、これもバッシングの対象に。

 この頃から、ソルリに「奇行」「構ってちゃん」という修飾語がついて回るようになったが、彼女の言動は20~30代の女性から少なくない共感も得ていた。別の韓国紙記者は、「ノーブラ騒動や堕胎罪違憲への意見については女性から支持を受けたのもまた事実。今(韓国)社会に広がる“女性嫌悪”(ミソジニー)がソルリを標的にし、苦しめたという声もあがっています」と話す。
海外で注目されたソルリのフェミニスト的一面

 日本の報道ではほとんど触れられていなかったが、ソルリの「フェミニズムのアイコン」としての側面に触れて報道した外信は少なくなかった。

 香港の『サウスチャイナモーニングポスト』は、ソルリを「フェミニストファイター」と称し、米国の芸能雑誌『ピープル』は、「スポットライトが当たっている間、自身のフェミニスズム的理想について話をしていたソルリは、保守的な韓国社会を生きる他の同世代と一線を画した」と報じた。同AP通信は、「ソルリはとても保守的な韓国社会でフェミニストとしての主張をし、それを気にすることもなく行動する数少ない女性エンタテイナーだった」と配信している。前出記者は言う。

「女性アイドルは美しく、かわいく、そしてなにより柔順でなければならないというイメージがついて回る。職業がアイドルですからやむを得ないのかもしれませんが、韓国社会が持つ女性のイメージからいったん外れたことをすると、ここぞとばかりに悪質リプライというSNS上での集団暴行が始まります。

 ソルリはまだ20代半ばでした。あれほどの悪質なリプライに向き合って耐えろというのは苛酷すぎる。精神が蝕まれてもおかしくありません」




 韓国日報は、「SNS上のセクシャルハラスメント、容貌への攻撃……毒キノコのように広がる”ジェンダー嫌悪”」(10月16日)と報じ、韓国の通信社「newsis」には、建国大学ユンキム・ジヨン教授のこんなインタビューが掲載された。

「ソルリに向けた悪質リプライの根源には社会が要求する女性性を規定し、これに合わない女性に向けて行う女性嫌悪があるのです。こうした観点からみれば、悪質なリプライは従順ではない若い女性をわたしたち社会が断罪していると分析することができる」(News1、10月17日)
「マーズ」騒ぎで韓国社会の「女性嫌悪」が議論されるように

 こうした批判が挙がる背景には韓国で数年前から深刻化している女性嫌悪問題がある。 

 その萌芽は軍服務が義務とされる男性に与えられていた「軍服務加算点制」(公務員試験などで加算点が与えられていた)が「女性や障害者などの権利を侵害する」として違憲となった1999年に遡る。これに男性からは「苦労して軍隊に行っているのに女性たちがそれを認めない」など声を上げ、大きな論争となり、その頃から「女性嫌悪」がむくむくと大きくなったといわれている。

 それ表面化したのは、2015年5月に起きたウイルス性の感染症「マーズ(MERS、中東呼吸器感染症)」騒ぎの際だった。

 中東から帰国した男性経由でマーズが韓国に持ち込まれたが、ネットでは、「香港に旅行した20代の女性が持ち込んだ」というフェイクニュースが流れ、拡散。当時、ネットには女性を嫌悪する書き込みがあふれた。

 これにフェミニズムに関心がなかった女性たちも大きく反応し、当時話を聞いた30代の女性は、「ネットの書き込みを見て、えっ、女性嫌悪って何? と思っていろいろ調べているうちにフェミニズムについて深く考えるようになりました」と話していた。今ある女性嫌悪と闘うことを標榜する社会運動団体などは、この頃に設立されている。
誹謗中傷を書き込んだ相手への訴訟を検討したことも

 警察は16日、ソルリの解剖結果を発表し、「他殺の嫌疑なし」とした。

「そこまで追い込まれる前に悪質リプライなら訴えればいいだろう」

 そんな声も数多く聞かれた。

 ソルリも生前、誹謗中傷を書き込んだ相手への訴訟を検討したことがあったという。しかし、その相手が自分と同年代だと知り、「同年代を前科者にするのは心苦しい」と取り下げたそうだ。 

菅野 朋子



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