なぜ私はストロング缶を手放せないのか 満員電車で、子どもと公園で、毎日計4本…
7/5(日) 17:00配信
文春オンライン
綿貫聡さん(仮名) ©押尾ダン/清談社
ストロング系と呼ばれる缶チューハイは、通常の缶チューハイやビールに比べてアルコール度数(9%以上)が高く、アルコール依存症などの健康リスクが指摘されるアルコール飲料だ。一部の専門家からは法規制すべきとの声もあがっている。この4月には、オリオンビールがストロング系の人気商品「WATTA STRONG」の販売終了を決めたことも注目を集めた。
【画像】「延々と朝まで飲み続ける毎日」と語る綿貫さん
新型コロナの影響による外出自粛の期間、普段よりも自宅でお酒を飲む量が増えたという人も多いのではないだろうか。「つい飲んでしまう」「やめられない」という人たちの話を聞いた。(取材・文=押尾ダン/清談社)
満員電車内でストロング系を飲むのが日課だった
テレビ番組の制作会社で管理職をしている40歳の黒田士郎さん(仮名、男性)は、ここ3~4年ほど、アルコール度数9%のストロング系を飲み続けているという。理由はアルコール度数が高いのに低価格という、ストロング系ならではのコスパの良さだ。
「普通の缶チューハイのアルコール度数は高くても6%未満ですが、ストロング系の主流は9%です。12%の商品もあります。刺激が強いうえ、350mlが100円台、500mlのロング缶でも200円前後で買えます。アルコール度数が低い缶ビールの500mlは280円ほどしますから、より早く安価に酔うにはやっぱりストロング系がいいんです」(黒田さん)
しかも、ストロング系の多くはレモンやグレープフルーツ、オレンジなどの柑橘系のさわやかな味なので非常に飲みやすい。ついつい帰宅途中にコンビニなどで手に取る人が多く、飲み続けているうちに本数が増えていく傾向があるようだ。
黒田さんは、外出自粛前は仕事帰りにコンビニでストロング系の350mlを買い、満員電車のなかで飲むのが日課だったという。1缶飲み終えたら、駅ナカでまた1缶買う。家に着くころにはいい感じに酔いが回り、そのまま帰宅後も飲み続けることになる。
ママ友から苦情、妻は「恥ずかしいからやめて」
家族や友人に迷惑をかけてしまったという声もある。システムエンジニアとして働く42歳の綿貫聡さん(仮名、男性)は、最近子どもと公園に行ってもストロング系を手放せないことがあったという。
「もともとビールが好きで、以前はアサヒスーパードライを毎日飲んでいました。でも、子どもが生まれて妻から渡される小遣いが減ったので、安く酔えるストロング系に変えたんです。すると、飲んでいるうちにエスカレートし始めて、仕事帰りに500mlのロング缶をコンビニで買い、延々と朝まで飲み続ける毎日になってしまいました。
量を飲むので二日酔いになるのですが、そのつらさをごまかすためにまた迎え酒としてロング缶を飲むという悪循環です。外出自粛の間は子どもを公園に連れて行ったときもロング缶を飲んでいたんですけど、ママ友から苦情が入り、妻に『恥ずかしいからやめて』と言われました。でも、どうしてもやめられないのが辛いところです」(綿貫さん)
前出の黒田さんも、ストロング系を飲んでいる時の家族の視線が冷たいと話す。
「ロング缶を飲みながらソファで録画番組を見ていると、酔いつぶれてそのまま寝てしまうようになってしまったんです。家族からすれば、ダメ男が家庭内にいるように感じるようで、かなりキツく『お願いだからやめて!』と言われました。ストロング系の商品パッケージは毒々しいので、それも心証を悪くした一因のようです」(黒田さん)
綿貫さんはストロング系を飲み始めて以降、外出先でも酒癖が悪くなってしまった自覚があるという。階段から落ちて、体中が痛くて翌朝起き上がれなかったこともある。
「昼間から飲んでいない。まだ食欲がある」と自分を納得させる
ストロング系の場合、1缶飲むだけで、厚生労働省が定める成人男性の1日のアルコール摂取量の目安を超える。厚労省はアルコールの質量をg(グラム)に換算した際、その目安を1日「20g程度」としているが、ストロング系に含まれるアルコールの量は度数9%の350ml缶で約25g、9%のロング缶なら36gに達する。
仮にストロング系を1日に何本も飲み続けていれば、健康リスクが高まる要因の一つになりうる。なかでも危惧されるのは、アルコール依存症だ。
29歳の会社員の片桐亮太さん(仮名、男性)は、約3年前からストロング系を飲み続け、クリニックを受診したことがあるという。
「ストロング系は3年ぐらい前から飲み始めました。ロング缶を2本、350ml缶を2本、計4本を毎日飲んでいます。飲まないと眠れないんですよ。以前はコンビニでウォッカを買って飲んでいたんですけど、アルコール度数が37%もあるので、ストロング系のほうがマシだろうと思ったんですが、依存すれば結局同じようなものだと思いますね。そのうち手が震え始め、夜中に夢遊病のように出歩いたり、夜尿症になってしょっちゅう布団を買い替えるようになったりしたので、アルコール問題に詳しいクリニックを受診しました。医師の診断は『依存症』だということでした」(片桐さん)
片桐さん自身も「ストロング系を飲むのをやめなければ」と思ってはいるが、結局はやめられていない。自分は昼間から飲んでいない。まだ食欲がある。若いから大丈夫。そうやって自分を納得させ、相変わらず飲み続けているという。
これまでに紹介したのは、それぞれの個人の体験ではあるが、他人事ではないとも言えるだろう。コンビニに行けば、アルコール類の棚に多くのストロング系が並び、気軽に手に取ることができる。ストロング系の特性を知っておくことで、お酒との向き合い方を考えるきっかけの一つになるかもしれない。
「毎晩飲まずにはいられない……」 お酒に強い人と、アルコール依存症の境界はどこにある?
『スーパードクターに教わる最新治療」「アルコール依存症」
青木 直美
2019/10/01
source : 文春ムック 家庭で読む医療の最前線 スーパードクターに教わる最新治療
genre : ライフ, 医療, ヘルス, 社会
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自分が受ける医療を知り、最善の治療を選択したい人に向けて、臨床の最前線にいるトップドクターに専門分野で最新の治療やトピックスを紹介してもらったムック「スーパードクターに教わる最新治療」が発売された。収録されている最新医療コラムを公開。
アルコール依存症は脳の病気である
身体のために休肝日を作ったほうがいいとわかっていても、毎晩飲まずにはいられない。飲めば決まって泥酔し、「店から家までどう帰ったのか覚えてない!」なんてこともよくある。もしかして、アルコール依存症かもしれない……。
お酒が好きの人なら、これまで一度はそんな不安に駆られたことがあるのではないだろうか。
酔っぱらうと人格が変わったように暴れ出し、周りに迷惑をかけてしまう人もいれば、毎日浴びるように飲んでも、うまくお酒とつき合えている人もいる。お酒に強い人と、アルコール依存症。その境界はどこにあるのか。
お酒が美味しくて飲んでいるのではない
じつは以前に、アルコール依存症を治療する専門の医療機関を訪ねたことがある。そこで治療を受ける人たちは、はるかにその域を超えており、「依存症は病気である」という現実を目の当たりにした。
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受診したのは、自分の意志ではなく、心配する家族に連れてこられたため。本人は24時間以上お酒を飲み続けており、すでに自分ではコントロール不能な状態。
しかも、彼らはお酒が美味しいから、酔って気持ちがいいから飲むのをやめられないのではなく、必要に迫られて飲んでいるのだ。
アルコール依存症になると、「離脱症状」と呼ばれるサインが現れる人が多い。いわゆる禁断症状のことだ。お酒が身体から切れると、手が震える、汗をダラダラかく、動悸がして苦しい。人によっては幻覚が見え始める。禁断症状なので再びお酒を飲めば、スッキリよくなり、そのお酒が身体から抜けると、また禁断症状が現れる。いつしか禁断症状の不快感から逃れたくてお酒を飲み続けるようになり、もはや味など問題外。感じてなどいないという。しかも、アルコールは身体に耐性ができる。これまでの飲酒量では酔えなくなり、さらに大量に飲んでしまうという負のループが待ち受けている。
実際に治療を受ける患者の2~3割は、こうした飲酒生活がたたって肝硬変を起こしていた。高血圧や糖尿病、心臓病などで体調を崩している人も多い。そのためアルコール依存症の治療は、まずこうした内臓疾患をケアしながら、離脱症状を取る治療に入るのだ。
依存症患者に共通する「前頭前野」萎縮
医療機関の診断基準は細かい専門的なものだが、一般の人でもわかりやすいポイントがふたつあると聞いた。ひとつは、先述のお酒が切れると起きる「離脱症状」。
もうひとつは、3日以上続けてしまう「連続飲酒」だ。それも、日本酒にして1~3合の飲酒を1日に何回も繰り返し、常に身体にお酒が残るような飲み方をする。
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例えば、あるサラリーマンの場合。金曜日の仕事中からお酒を飲むことばかり考えてしまい、仕事終わりに飲み始めると、土曜、日曜、さらに月曜の朝方まで飲み続け、二日酔いの不快感を消すために締めに一杯「迎え酒」をして会社へ向かうという具合だ。
このふたつのどちらかが該当すれば、「アルコール依存症であると考えて間違いない」という。思い当たる節があるという方は、ぜひ早めに専門機関へ相談してほしい。
昨年ある医療機関に飲酒量を減らすことが目的の「減酒外来」が誕生した。予約は1ヵ月待ち。お酒との付き合い方を考える人も増えている。やはり、「酒は飲むとも、飲まるるな」だろう。
最近の研究によると、アルコールや薬物、ネット依存者には共通点がある。脳のMRI画像を撮ると、意志決定に重要な「前頭前野」が萎縮しているのだ。依存症は、根性論では治せない「病気」なのだ。
7/5(日) 17:00配信
文春オンライン
綿貫聡さん(仮名) ©押尾ダン/清談社
ストロング系と呼ばれる缶チューハイは、通常の缶チューハイやビールに比べてアルコール度数(9%以上)が高く、アルコール依存症などの健康リスクが指摘されるアルコール飲料だ。一部の専門家からは法規制すべきとの声もあがっている。この4月には、オリオンビールがストロング系の人気商品「WATTA STRONG」の販売終了を決めたことも注目を集めた。
【画像】「延々と朝まで飲み続ける毎日」と語る綿貫さん
新型コロナの影響による外出自粛の期間、普段よりも自宅でお酒を飲む量が増えたという人も多いのではないだろうか。「つい飲んでしまう」「やめられない」という人たちの話を聞いた。(取材・文=押尾ダン/清談社)
満員電車内でストロング系を飲むのが日課だった
テレビ番組の制作会社で管理職をしている40歳の黒田士郎さん(仮名、男性)は、ここ3~4年ほど、アルコール度数9%のストロング系を飲み続けているという。理由はアルコール度数が高いのに低価格という、ストロング系ならではのコスパの良さだ。
「普通の缶チューハイのアルコール度数は高くても6%未満ですが、ストロング系の主流は9%です。12%の商品もあります。刺激が強いうえ、350mlが100円台、500mlのロング缶でも200円前後で買えます。アルコール度数が低い缶ビールの500mlは280円ほどしますから、より早く安価に酔うにはやっぱりストロング系がいいんです」(黒田さん)
しかも、ストロング系の多くはレモンやグレープフルーツ、オレンジなどの柑橘系のさわやかな味なので非常に飲みやすい。ついつい帰宅途中にコンビニなどで手に取る人が多く、飲み続けているうちに本数が増えていく傾向があるようだ。
黒田さんは、外出自粛前は仕事帰りにコンビニでストロング系の350mlを買い、満員電車のなかで飲むのが日課だったという。1缶飲み終えたら、駅ナカでまた1缶買う。家に着くころにはいい感じに酔いが回り、そのまま帰宅後も飲み続けることになる。
ママ友から苦情、妻は「恥ずかしいからやめて」
家族や友人に迷惑をかけてしまったという声もある。システムエンジニアとして働く42歳の綿貫聡さん(仮名、男性)は、最近子どもと公園に行ってもストロング系を手放せないことがあったという。
「もともとビールが好きで、以前はアサヒスーパードライを毎日飲んでいました。でも、子どもが生まれて妻から渡される小遣いが減ったので、安く酔えるストロング系に変えたんです。すると、飲んでいるうちにエスカレートし始めて、仕事帰りに500mlのロング缶をコンビニで買い、延々と朝まで飲み続ける毎日になってしまいました。
量を飲むので二日酔いになるのですが、そのつらさをごまかすためにまた迎え酒としてロング缶を飲むという悪循環です。外出自粛の間は子どもを公園に連れて行ったときもロング缶を飲んでいたんですけど、ママ友から苦情が入り、妻に『恥ずかしいからやめて』と言われました。でも、どうしてもやめられないのが辛いところです」(綿貫さん)
前出の黒田さんも、ストロング系を飲んでいる時の家族の視線が冷たいと話す。
「ロング缶を飲みながらソファで録画番組を見ていると、酔いつぶれてそのまま寝てしまうようになってしまったんです。家族からすれば、ダメ男が家庭内にいるように感じるようで、かなりキツく『お願いだからやめて!』と言われました。ストロング系の商品パッケージは毒々しいので、それも心証を悪くした一因のようです」(黒田さん)
綿貫さんはストロング系を飲み始めて以降、外出先でも酒癖が悪くなってしまった自覚があるという。階段から落ちて、体中が痛くて翌朝起き上がれなかったこともある。
「昼間から飲んでいない。まだ食欲がある」と自分を納得させる
ストロング系の場合、1缶飲むだけで、厚生労働省が定める成人男性の1日のアルコール摂取量の目安を超える。厚労省はアルコールの質量をg(グラム)に換算した際、その目安を1日「20g程度」としているが、ストロング系に含まれるアルコールの量は度数9%の350ml缶で約25g、9%のロング缶なら36gに達する。
仮にストロング系を1日に何本も飲み続けていれば、健康リスクが高まる要因の一つになりうる。なかでも危惧されるのは、アルコール依存症だ。
29歳の会社員の片桐亮太さん(仮名、男性)は、約3年前からストロング系を飲み続け、クリニックを受診したことがあるという。
「ストロング系は3年ぐらい前から飲み始めました。ロング缶を2本、350ml缶を2本、計4本を毎日飲んでいます。飲まないと眠れないんですよ。以前はコンビニでウォッカを買って飲んでいたんですけど、アルコール度数が37%もあるので、ストロング系のほうがマシだろうと思ったんですが、依存すれば結局同じようなものだと思いますね。そのうち手が震え始め、夜中に夢遊病のように出歩いたり、夜尿症になってしょっちゅう布団を買い替えるようになったりしたので、アルコール問題に詳しいクリニックを受診しました。医師の診断は『依存症』だということでした」(片桐さん)
片桐さん自身も「ストロング系を飲むのをやめなければ」と思ってはいるが、結局はやめられていない。自分は昼間から飲んでいない。まだ食欲がある。若いから大丈夫。そうやって自分を納得させ、相変わらず飲み続けているという。
これまでに紹介したのは、それぞれの個人の体験ではあるが、他人事ではないとも言えるだろう。コンビニに行けば、アルコール類の棚に多くのストロング系が並び、気軽に手に取ることができる。ストロング系の特性を知っておくことで、お酒との向き合い方を考えるきっかけの一つになるかもしれない。
「毎晩飲まずにはいられない……」 お酒に強い人と、アルコール依存症の境界はどこにある?
『スーパードクターに教わる最新治療」「アルコール依存症」
青木 直美
2019/10/01
source : 文春ムック 家庭で読む医療の最前線 スーパードクターに教わる最新治療
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自分が受ける医療を知り、最善の治療を選択したい人に向けて、臨床の最前線にいるトップドクターに専門分野で最新の治療やトピックスを紹介してもらったムック「スーパードクターに教わる最新治療」が発売された。収録されている最新医療コラムを公開。
アルコール依存症は脳の病気である
身体のために休肝日を作ったほうがいいとわかっていても、毎晩飲まずにはいられない。飲めば決まって泥酔し、「店から家までどう帰ったのか覚えてない!」なんてこともよくある。もしかして、アルコール依存症かもしれない……。
お酒が好きの人なら、これまで一度はそんな不安に駆られたことがあるのではないだろうか。
酔っぱらうと人格が変わったように暴れ出し、周りに迷惑をかけてしまう人もいれば、毎日浴びるように飲んでも、うまくお酒とつき合えている人もいる。お酒に強い人と、アルコール依存症。その境界はどこにあるのか。
お酒が美味しくて飲んでいるのではない
じつは以前に、アルコール依存症を治療する専門の医療機関を訪ねたことがある。そこで治療を受ける人たちは、はるかにその域を超えており、「依存症は病気である」という現実を目の当たりにした。
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受診したのは、自分の意志ではなく、心配する家族に連れてこられたため。本人は24時間以上お酒を飲み続けており、すでに自分ではコントロール不能な状態。
しかも、彼らはお酒が美味しいから、酔って気持ちがいいから飲むのをやめられないのではなく、必要に迫られて飲んでいるのだ。
アルコール依存症になると、「離脱症状」と呼ばれるサインが現れる人が多い。いわゆる禁断症状のことだ。お酒が身体から切れると、手が震える、汗をダラダラかく、動悸がして苦しい。人によっては幻覚が見え始める。禁断症状なので再びお酒を飲めば、スッキリよくなり、そのお酒が身体から抜けると、また禁断症状が現れる。いつしか禁断症状の不快感から逃れたくてお酒を飲み続けるようになり、もはや味など問題外。感じてなどいないという。しかも、アルコールは身体に耐性ができる。これまでの飲酒量では酔えなくなり、さらに大量に飲んでしまうという負のループが待ち受けている。
実際に治療を受ける患者の2~3割は、こうした飲酒生活がたたって肝硬変を起こしていた。高血圧や糖尿病、心臓病などで体調を崩している人も多い。そのためアルコール依存症の治療は、まずこうした内臓疾患をケアしながら、離脱症状を取る治療に入るのだ。
依存症患者に共通する「前頭前野」萎縮
医療機関の診断基準は細かい専門的なものだが、一般の人でもわかりやすいポイントがふたつあると聞いた。ひとつは、先述のお酒が切れると起きる「離脱症状」。
もうひとつは、3日以上続けてしまう「連続飲酒」だ。それも、日本酒にして1~3合の飲酒を1日に何回も繰り返し、常に身体にお酒が残るような飲み方をする。
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例えば、あるサラリーマンの場合。金曜日の仕事中からお酒を飲むことばかり考えてしまい、仕事終わりに飲み始めると、土曜、日曜、さらに月曜の朝方まで飲み続け、二日酔いの不快感を消すために締めに一杯「迎え酒」をして会社へ向かうという具合だ。
このふたつのどちらかが該当すれば、「アルコール依存症であると考えて間違いない」という。思い当たる節があるという方は、ぜひ早めに専門機関へ相談してほしい。
昨年ある医療機関に飲酒量を減らすことが目的の「減酒外来」が誕生した。予約は1ヵ月待ち。お酒との付き合い方を考える人も増えている。やはり、「酒は飲むとも、飲まるるな」だろう。
最近の研究によると、アルコールや薬物、ネット依存者には共通点がある。脳のMRI画像を撮ると、意志決定に重要な「前頭前野」が萎縮しているのだ。依存症は、根性論では治せない「病気」なのだ。
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