歯を抜きました。
長年私の食を支えてきた奥歯はその役目を終えました。
始めて永久歯を抜きました。永久歯が、永久じゃなかった……。それとも永臼歯?
まあ、どっちでもいいや……。お疲れ様右下の奥歯。
お金儲けサイト。
道祖神様、ありがとう。
材料を調理する器具。この場合、データをアップするためのツール、それを持ってないじゃないか!
ツールとはこの場合、サーバにデータをアップするためのアプリケーションの事。アプリケーションはつまり、ソフトの事ね。
思うんです。アプリとソフトってどう違うの?? あと、フォルダとディレクトリも。
わかりにくいので、ぜひ統一してほしい。
つまり私はこれまで、自分のお店と倉庫の間を、つまり、WardPressとxserver の間を、商品持ってウロウロしているだけだった。
不動産屋から物件のカギを渡されていなかったんです。そりゃ商品を納品もできないし、店を改装することもできないはずです。
サイトに説明されてある通りにやり進んでも、ある時から説明にある画面にならなかったり、『not founnd404』みたいな表示に阻まれて、進めないことが多かった。このたびも『wp-contentにファイルをアップロードする』とあっても、そのwp-contentの場所がどこにあって、どうやってアクセスするのか。それが説明されていないサイトが、案外多いんです。
素人ってね、そんな事もわからないんですよ。
でもこのサイトは、『で?カギはどうしたの?』 と初めて訊いてくれたんです。
それは『artistic life(人生を芸術的に)というサイトでした。道祖神様、ありがとうございます。
おかげで調理器具を、テナントの鍵を手にすることが出来ました。
勝手にリンクしたけど、大丈夫かな?
ここではデータをアップするアプリケーション、(FTPソフトというらしい。鍵の事ね)を二つ紹介されてます。
一つはFFFTPといい、もう一つはFileZillaといいます。
名前がかっこいいから、はじめはfilezilla をインストールしようとしたんですが、途中の設定が煩雑で、また説明されているのと違う画面が出てきたので断念。
FFFTPはうまくいきました。
xserverを契約したときに届いたメールにある必要事項を、打ち間違わないように出来るだけコピペで慎重に、且つ訳も分からず、尚且つ言われるがままに入れていくと、首尾よく自分のサーバに潜り込むことが出来ました。まるで泥棒のような気分。
カギを回すと、ガチャ、っといってドアが開き、薄暗い店内から建材の匂いと湿った空気が流れ出てきました。まだ店が私を受け入れてくれていない。「あんた、誰?」って感じ。
私は、今日からこの店で商売することになった、goodgodget というモノです。以後お見知りおきを……。
ふん! と、棚も壁も床も、天井も窓もドアも、まあつっけんどんな態度だ事。 お前ら、見とけよ。ユニクロにしたるからな!
以前、池袋の喫茶店&画廊みたいなところでアルバイトをしていたことがあるんですが、そこは輸入洋食器などの販売もやっていて、壁にはロイヤルコペンハーゲンというデンマークの食器メーカーの、イヤーリープレート というのが何枚も飾ってあったんです。
私はそんな物に興味がありませんで、それにどれほどの価値があるのかなんて全く知りませんでした。だから適当にはたきを掛けたりして、ぞんざいにではないですが、決して丁寧には扱っていなかったんです。
するとある日、上品なご婦人が表れて、そのうちの一枚をじっと見ておられるんですね。そしておもむろに、あの、すみません……、と小さく声を掛けてこられたんです。
はいはい、と、太鼓持ちみたいに調子よく応じた私に対してご婦人は、「このお皿は、本当に、この値段でいいんですか?」と仰ったんです。
私はそんな値札が付いているんだからそうなんでしょう、という意味で、「はいな、奥様。ちょっと汚れてますから、何ならお値引きしましょうか?」と言ったんです。だって私が来るもう何十年も前から壁に掛かりっ放しの皿ですから、そんな大した皿なわけがないでしょう?
しかしご婦人は、大きく手を振って、いえいえ、じゃあこれ、これを、ください。と仰られました。そしてその値段でお買い上げくださいました。
後になって聞いたんですが、イヤーリープレートって、その年にしか作らない皿らしくて、年によってはとんでもない値段がついていることがあるらしいんです。
あら、そう……。しかしその皿が何年の皿だったかなんて事、興味のない私が覚えているはずもなく……。
いい買い物しましたね。ご婦人。店員がバカでよかったですね!!
という事に、ならないように。自分の店では気を付けましょう、と思いましたとさ。
いよいよ、店つくり開始。続く……。