地方の商工会議所 経営指導員(中小企業診断士)のブログ

田舎の商工会議所が行う中小企業・小規模事業者への支援。そのリアル。息抜きに楽しむお酒と読書の話。

市街化調整区域の開発行為…せまいやん?

2023-12-15 08:11:00 | 商工会議所
昨日は、ある常議員さんが起業希望者を連れて来られました。その常議員さん立ち会いのもと起業相談対応。とても緊張しました(笑)

由緒正しい神社さんの娘さんが酵素風呂のお店を起業される。
どうせなら神社のすぐ近くでやりたいと。でもその一帯は市街化調整区域で開発行為できる業種が限定されている(都市計画法34条2項&市町の指定)。
ご本人が市の担当課に問い合せたが、結局できるのかできないのか明確な答えがなく困っておられ、商工会議所に相談に来られました。
代わりにもう一度担当課に聞いてみたところ、かなり厳しそう💦
市の指定業種で酵素風呂に近そうなのは「一般公衆浴場」のみ。「一般公衆浴場」の定義は総務省産業分類に拠っているとのことで、それを見たら、もうこれは普通の銭湯以外あかんやろというような文言💦
すべてを説明したうえで、いけると判断して申請することはできるが、認められない可能性は小さくないことを伝えました。
隣の市で同じ酵素風呂のお店が一般公衆浴場として開発された例があるらしく、その経営者(友だちらしい)にどうしたのかを聞いてもらうことになりました。

この秋に市に行った政策要望にも市街化調整区域の開発に関わるものが幾つかありました。
都市部から離れた市町にとって、「行政の効率化」と「町の活性化(自由な経済活動)」は二律背反的な、でも両方追いかけなければならない課題として常にあります。

さぁ、今日も元気にがんばろー!




団体は定期刊行物で評価される

2023-12-14 10:25:00 | 商工会議所
団体は定期刊行物で評価される部分も多い。
私はそのように感じていて、
勤める商工会議所で、会報誌の編集担当をしています。
紙面構成の企画から記事作成、割付、校正、発行までやっています。
会報誌は商工会議所にとって、会員さんとの第一のコミュニケーションツールだと思ってやっています。

今はSNSに力を入れている会議所も多く、私たちもLINEビジネスアカウントなどを運用しています。
すぐに送れる「速報性」、スマホに届く「到達性」は圧倒的で、既になくてはならない存在になっています。

しかし、それでも、会員向け情報提供媒体としてはやはり会報誌が第一という認識です。

理由のひとつは、登録されている住所に郵送することで充足される「責任性」です。
SNSは会員企業がみんな友だち登録してくれるわけではありませんし、登録してる人が経営者かどうかもこちらからは分からない場合が多いです。今までのアカウントを放置し新しいアカウントを使われてたり…もうめちゃくちゃです(笑)

また、会報誌にはSNSにはない「特典性」があります。SNSは会員以外でも友だち登録できるため、会員さんだけに届けることにならないのです。会員メリットにならないという話です。

この、速報性・到達性・責任性・特典性をすべて兼ね備えた媒体ができないか、今 構想中です。



プロフェッショナル人材戦略拠点

2023-12-13 08:05:00 | 商工会議所
昨日も続けて起業補助金の採択者を訪問。

この方は、大手広告代理店に長年勤めたプロのマーケターです。
今回、特徴的な形状の風力発電装置を開発して、クリーンエネルギー普及を促進する会社を作られます。
名だたる大企業相手に仕事をしてきた一流の仕掛け人ですから、もう大口販売先も開拓済みで、事業を進めていく協力企業もしっかり巻き込んでいます。そのどれもがよく聞く優良企業。世界すら変えかねない新事業が始まろうとしています。
しかし、肝心の開発が難航しています(笑)どうも羽根をぶんぶん回せばそれでよいというわけではないようです(笑)発電効率などいろいろあるのです…
マーケターですから、売れる仕組み作りは一流なのですが、装置の開発は苦手。協力企業にうまく動いてもらえるように苦心されています。
今は、プロフェッショナル人材戦略拠点から関連技術に詳しい教授を紹介してもらい、開発をブーストさせています。

さー、今日も元気にがんばろー!



オリジナリティ強めの起業家

2023-12-12 08:07:00 | 商工会議所
昨日は県の起業補助金に採択された方を訪問してきました。
長年の化粧品開発の経験を活かして、オリジナル化粧品の製造を始められます。
最近よくある配合割合を変えるだけでできるオリジナル化粧品ではなく、国際特許も視野に入れた独自の手法を用いたガチのオリジナル化粧品です。
核となる原料は自社で作り、あとはOEMです。

自宅(かなり大きい)の一部を改装して製造室を作られるのですが、改装するには現状のあらゆる法令違反をクリアしてからでないと許可・確認がおりないという田舎あるあるが発生(田舎は昔から手つかずの家が多い)。
設計にも日数がかかり、工期が大幅に遅れています。
その影響で200万近くあった補助金を減額せざるを得なくなりました💦
(補助金は期限内に導入・支払いを終えないと、その分は補助してもらえない)

開発のほうはなんとか順調のようです。

世界中の女性がもつ化粧品ポーチの中身が、一本増えることになる
と、静かな自信を見せてくれています。




クロエ型支援

2023-12-11 08:02:00 | 商工会議所
前からある伴走型支援と、
近年言われる経営力再構築伴走型支援。
この2つの違いは何なのか。
実務ばかりやってると必要性に追いかけられて、何が何だか分からなくなってきます。
一方が姿勢で、もう一方は手法?

あと、一緒に走っていない。
一緒に走れないこと。

私が思う実現可能なスタイルは、
クロエ型支援
とりあえず、そこを目指す