隣の芝生

隣の芝生は青く見えるって言うけど

皆どこも同じようなもの



ないものねだりで

他人にあって

自分にないものばかりを探してる



にぎやかを見て孤独を感じ

一人の時間が欲しくて鬱陶しさを感じ



あの人みたいにああだったら

この人みたいにこうだったら



羨む気持ちは自分の不満の現れ



でも幸せそうなものすべて

手に入れたいという願望が



自分を突き動かす

原動力になればいい



羨んでるだけなんて

もったいない



他人にないような

強い心や優しい心を

作っていけたら



隣の芝生なんて

全然気にならないはず

大丈夫。道は続いているから。

高校生の時の部活の合宿で



知らない土地なのに

先輩と二人どんどんスピード上げて

皆と離れて競争していってしまい



気付けばどこにいるのか

わからなくなってしまった



泣きそうになっている私に

先輩は涼しい顔して笑ってた



「大丈夫。道は続いているから。

必ず帰れるから。」



変なこと言ってるって思ったけど

何でもなさそうに笑ってる

先輩を見ていたら



このまま走り続けたら

きっと帰れるって信じられた



先生が車で私たちを見つけてくれて

先輩は先生にひどく叱られて



先輩は大泣きして

私に何度もごめんねって謝って



そんな先輩を見るのは初めてで

私も一緒になってすみませんって泣いた



先輩もすごく不安だったのに

私のために無理に明るく笑ってて



あの時から何かあると

必ず思い出す言葉になった



大丈夫。道は続いているから。

私にできること

生きている中で

出会う人関わり合う人なんて

たかが知れている



その中で面と向かい合って

話のできる人なんてもっと少ない



今日は何人の人と話をしただろう

何人の人の笑顔が見られただろう



そして

更に心の内をさらけ出せる人なんて

もっともっと限られてくる



一生の中で

深く深く関わり合う人は

ほんの数人



すべての人の幸せを

願うことはできるけど



すべての人を

幸せにすることは

できない



だから

その限られた人だけは



せめて

自分が幸せにしてあげたい

面倒くさい人

仲間とワイワイガヤガヤ

楽しそうに笑ってる時



笑いもせずプイっと顔をそむけて

あなたはその場を去ってしまって



面白くないよななんて

他の人に言ってるのが聞こえて

少し嫌な気分になった



時々あなたはこんなことをする



面白い事言えなくて

一緒に笑えなくて

すねてるのだと思う



なんて面倒くさい人



でも嫌いじゃない


あなたは大勢があまり得意じゃないけど

誰かが一人でポツンとしてると



必ず声をかけるような優しい人だってこと

知っているから

感情の欠落

嫌いじゃなかったのに

むしろ好きだったのに



鬱陶しく感じるようになったのは



あなたに空々しさを感じたからなのか

あなたが私の嫌いな人に

似てると感じるようになったからなのか



抱き締められれば

何も考えずに身を委ねることも

できるけど



それさえも面倒に思えてきて



どうしてあなただったのか

あなたに何を求めてたのか



何もかもがすべて

無意味に思えてきて



寂しい時でさえ

あなたじゃなくていいなんて



終わる前から終わってた



女として男を愛するってことが

どんな感情だったか忘れてしまったんだ

逃げないで

その昔　一生が決まるような

大切な決断をしないと

いけない時に



苦しくて苦しくて耐えられなくて

自分で決めず

楽な方に逃げたことがあって



でも楽になったと思った瞬間から

そのことからくる問題が

次々と持ち上がってきて



逃げられるだけ

逃げに逃げてしまった



そうして気付いたら

八方ふさがりで

どこにも逃げ場がなくなっていて



苦し紛れに

一つだけ頑張って解決しようと

一つだけ逃げ場を作ろうとした



やっとの思いで一つ解決したら

それがことのほか爽快で



もう一つだけ

逃げ場を作っておこうかと考えた



問題をクリアしていくうち気付いた



私の逃げたいと思うレベルが

極端に低くなっていたことに



そう　

たいしたことないことも

逃げるようになっていた



もう取り返しのつかないことも

いくつもあるけど



そんなこと笑い話にしてしまって

今の問題をクリアしていけば



未来はきっと楽しいはず

不思議な気持ち

遠く離れたあなたの住んでる街が

テレビに映った



この街のどこかで

あなたは今日も元気に

しているだろうか



誰かに傷つけられて

泣きながら

自暴自棄に

なってはいないだろうか



そんな想いで

テレビを熱く見つめてる

自分に驚く



あなたの存在が

私の中で確かに

息づいているのを感じている

ずっと笑っていてほしい

あなたにはいつも笑顔で

いてほしい



と言うより

あなたはいつも笑顔で

いないといけない



だってあなた言ったよね



ずっと私に会いたかったって

ずっとそばにいてほしいって



ちょっとばかしの鬱陶しさよりも

とてつもない愛おしさの方が

かなりの割合で上回ってしまったから



私はあなたが笑っていられるように

何でもしようと思ったの



だからあなたは

ただ生きてるだけじゃだめ



いつも笑ってないといけないの



私から離れてしまっても

ずっと笑って生きていけるように

生き方探し

久しぶりに仲良しの

女子会(って言っていいか微妙だけど)があって

私の大好きな彼女に会った



彼女は相変わらず

綺麗で行動的で

華やかさにあふれてた



前回彼女の

生き方探しの話を

聞いてから



私は彼女と一緒に

いろんな場所へ出かけて

いろんな人のお話を聞いたりした



どきどきした

知らない世界に



でも徐々に

ドキドキ感が

薄れていくのを感じてきていて



それは

彼女の感じる何かと

私の感じる何かが

違ってきていたんだと思う



だから

最近はラインでのお誘いも

お断りしている



そう

私は私自身で

生き方探しをしてみたいと

思い始めている

自分が好き

好みのタイプはって聞かれれば

自分の男性版って

昔はよく答えてたっけ



ボランティアとか

誰かのためになることを



自分の損得勘定なしで

たとえ自分が

犠牲になることになったとしても

やれていたのは



純粋にただ誰かの役に立ちたい

という気持ちではなかった



将来を見据えて

計算していた訳ではない



誰かのためにって

頑張れる自分が

すごく好きで

愛おしかったから



つまり誰かのためでなく

好きな自分のために

やっていたような気がする



そう

自分を超えて

好きになれる人など

いないと思うほどに



これを

ナルシストというのだろうか