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奈良)「絶景」で人気 宇陀市山中の池「龍王ケ淵」
奈良県宇陀市室生向渕(むろうむこうぢ)の山中にある池「龍王ケ淵(渕)」が絶景スポットとして人気を集めている。周囲の森や空が水面に映り、「神秘的な池」などと多くのSNSや雑誌で紹介されている。市は周辺の環境整備に乗り出した。
市商工観光課によると、龍王ケ淵は外周約440メートル、広さ約1万1千平方メートル。北、南、西側が山や森で囲まれ、天気が良くて風が弱い時は西側付近の水面に背後の森や空が鏡のように映る。「周囲は静かで遊歩道を歩くと癒やされます。秘境感があるのもいいようです」と同課職員の夛田(ただ)美貴さん。
善女竜王や空海に関する伝承も伝わり、遊歩道や東屋、駐車場がある。市は5年ほど前からホームページなどでPR。旅行やドライブ関係の雑誌に取り上げられたり、個人のインスタグラムで紹介されたりして訪れる人が増えてきた。
一般の人から行き方を、旅行会社からは大型バスの駐車場所を尋ねる問い合わせも市に相次いで寄せられている。「#龍王ケ淵」「#龍王ケ渕」でインスタグラムを検索すると約2500件出てくるという。
市は昨年12月、一般会計補正予算に545万円を計上。遊歩道の安全対策、案内看板設置、パンフレットの作成を進めている。同課主幹の林英一郎さんは「今後も地元と相談しながら必要な環境整備を進めていきたい」と話している。(
奈良 王寺放送TV動画 明神山展望台への道
奈良)5つの世界遺産を一望可能 明神山に登ってみた
2019年12月6日03時00分
五つの世界遺産を一望できる。そんな場所が奈良県王寺町にある。明神山(みょうじんやま)という大阪府境の標高273・6メートルの山だ。
11月下旬、ふもとの駐車場で王寺町の文化財学芸員の岡島永昌(えいしょう)さん(45)と待ち合わせた。舗装された登山道を40分ほど歩くと、頂上に着いた。
山頂には三つの展望デッキが置かれている。まずは大阪平野の高層ビル群を望む西側へ。大阪湾と市街地の間にポツポツと小高い山が見える。これらが百舌鳥・古市古墳群だ。「古墳と海の距離が意外に近いと思いませんか。近くを航行する船からの眺めを意識して造ったのがよくわかります」と岡島さん。
今年7月の古墳群の世界遺産登録にあわせ、王寺町は「五つの世界遺産ビュー」と銘打った観光パンフレットを作った。
続いて、北東の展望デッキに向かう。ふもとに目をやると、法隆寺の五重塔が見えた。国内第1号の世界遺産だ。その先に東大寺や春日大社など古都奈良の文化財の寺社が確認できた。
残る世界遺産は二つ。「あれが延暦寺がある比叡山です」。岡島さんが示す先に、かすかに山が見えた。たしかに延暦寺は古都京都の文化財の一つだ。
最後に南東側のデッキへ。古代に都が置かれた飛鳥・藤原地域が望める。そのはるか南に1500メートル以上の山が連なる大峰山脈が見えた。紀伊山地の霊場と参詣(さんけい)道の構成資産だ。ただ、比叡山や大峰山脈の眺めは遠く、世界遺産ビューというには少し強引では。「あくまでここは世界遺産の入り口。興味を持った人は改めて現地に行けばいいんです」と岡島さん。
実は近い将来、明神山から六つ目の世界遺産が見られるようになるかもしれない。奈良県が飛鳥・藤原地域の世界遺産登録をめざしているのだ。岡島さんはすでに「六つの世界遺産ビュー」という観光パンフレットを考え始めている。(田中祐也)
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明神山 大和(奈良)と河内(大阪)を結ぶ送迎(ひるめ)道という街道が通っていた。江戸時代には山頂に「送迎太神宮」という神社が建てられ、おかげ参りの参拝者でにぎわったという。
デッキには愛を誓う「悠久の鐘」があり、今年、プロポーズにふさわしい「恋人の聖地」に指定された。
JR・近鉄王寺駅からバスで「明神4丁目」下車。山頂までは徒歩約40分。駐車場あり。問い合わせは王寺町観光協会(0745・33・6668)。