CNN) 米海洋大気局(NOAA)と米航空宇宙局(NASA)は7日、太陽表面の活発な活動によって大量のエネルギーと荷電粒子が放出され、8日に地球に到達する見通しだと発表した。高周波の無線通信や全地球測位システム(GPS)などに障害が起きる可能性があるとして注意を呼び掛けている。
NOAAによれば、太陽フレアに伴うコロナ質量放出(CME)と呼ばれる現象が2度にわたって発生した。今回のCMEは2006年12月以来の規模となり、100億トン分に相当する荷電粒子が毎時約480万~640万キロの速度で地球に向かっているという。
NASAの予想では、CMEの第1波は米東部時間8日午前1時25分(日本時間同日午後3時25分)ごろにも地球に到達する見通し。この影響で磁気嵐が発生し、高周波無線通信やGPS、送電網などに障害が出る恐れがある。また、米ミシガン州やイリノイ州など緯度の低い地域でも8日夜から9日夜にかけてオーロラが観測できるかもしれないという。磁気嵐は米東部時間の8日午前にピークを迎え、翌日にかけて徐々に収まる見通し。
NOAAは磁気嵐の強さを5段階で示す分類表で、今回到達する嵐を中間の強さの「G3」と位置付けている。少なくとも来週いっぱいは、太陽嵐がさらに地球に到達する可能性があるという。