メジャーリーガー桑田真澄

39歳、日本では一軍から外された男がメジャーのマウンドに上がった。

「心の中で野球の神様にありがとうございますと感謝した」

乱打戦になったヤンキース戦。5回からマウンドに上がり、三者凡退。
続く6回、二人目までを順調にアウトにしたが、3番に4球を与えると、4番ロドリゲスに初球をスタンドに運ばれた。
直後の松井との対決は4球。
続く6番を打ち取り、2回40球、1安打、2四球、2失点でマウンドを降りた。

「きょうは何回もうれしい、うれしいと…。それしかない。夢が実現できた。チャンスをいただけてうれしいし、これからも頑張っていきたい」

淡々とインタビューを受ける姿を見て、なんとなく力を貰った気がした。
誰よりも自分を信じ、努力を続ける。
諦めなければチャンスは必ず回ってくる。
39歳のオールドルーキーがそう教えてくれた。