最後サスペンスの傑作「ザ・バニシング〜焼失」を思い出す人はどのくらいいるだろうか?
30年以上前の作品で、2019年まで日本で公開されなかった作品で、知らない人もいるどろう。
私は、まずそれを思い出した。
「その消失、」は公開時期は近いから、関連づけてしまったことは否めない。
が、全く違う。
ネタバレは絶対したくないので、違いも語れない。
が、タイトルは似ているが、中身は似て比なる物だ。
映画の冒頭から彼が消失しているものが語られる。
が、ラストで本当に消失した物は何か?
が理解できる。
刑事である彼が追うストーカーは誰なのか?
その理由が徐々に明らかになっていく。
そして犯人の最終目的を知ることで、映画を見てある私たちもその意味を知る。
途中、意味のわからないカットがところどころに散見されるが、大丈夫、全部回収される。最後のピースがハマった時に、美しいラストの意味もわかる。
物語のヒントは、最初から随所に散りばめられている。
そして、ラストを見るまで、おそらく誰にもわからない。
結果と理由が理解できるのは同時だ。
それは前者の映画と同じ。
ただ、前者は最後に本当の恐怖と胸糞悪さが襲ってくるが、この映画は美しく儚く何故か胸の支えが取れるような作品です。
数々の受賞のワケもわかります。