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JR英賀保駅は「大正時代の駅舎と令和の南北通路・北改札の並立」へ

姫路市内にあるJR英賀保駅<山陽本線で姫路駅の西隣>ですが、1913年の開業以来南側にしか出入口がなく、近年駅北側からの利用が増えている(土地区画整理事業による住宅の増加、北駅前広場の整備による送迎車の増加)ため不便さが増しています。駅の西側には昭和末期にできた南北人道跨線橋があるものの、スロープのみでエレベーターはなく、幅も狭くなっています。

そのため、南北を結ぶバリアフリー対応の自由通路を姫路市が建設するとともに、JR西日本が北改札口を整備することとなりました。このブログ記事を書いている時点では2025年春の完成予定です。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/211129_04_agaho.pdf

https://www.city.himeji.lg.jp/sangyo/0000024725.html

最大のポイントは、「改良工事が完成後も、築110年を超えた木造駅舎が継続使用されること」です!

一般的にこの手の改良工事では、「地元自治体が整備する自由通路に鉄道会社が整備する橋上駅舎を接続させ、駅の両側から平等に利用できるようにし、役目を終えた従来の地上駅舎は解体する」という手はずですが、英賀保駅ではそうならず、新設される北改札口は従来の駅の跨線橋に接続します。その理由は公開されていないようですが、「費用節約」「工事期間短縮」「地元の強い要望」あたりでしょうか? したがって、今後も南側から下り列車を利用する場合はわざわざ2階に上り下りする必要はありません。

こちらでは、2024/10/5時点の地上から見た工事の様子を報告します。

現在の駅舎の外観。改修を重ねており歴史的価値はさほどなさそうで、なおかつ老朽化しています。

現在の駅舎内に掲出された改良工事完成後の駅南側のイメージ図(姫路市公式サイトで公開されているものと同じ)。大正時代の駅舎と令和の南北通路が並立することとなります。

駅舎西側で建設中の自由通路南側の様子。隣接する南北人道跨線橋はもともと駅舎脇からのアプローチでしたが、自由通路着工に伴い邪魔になるため撤去され、仮設の階段(中央部に自転車用スロープあり)に変わっています。

現状の利用状況からすればあまりにも幅の狭いことが分かります。建設された昭和末期には北側は一面の田んぼだったのかもしれませんが・・・ 東隣に見えるのは、建設中の南北自由通路。

駅北側の様子。駅前広場の半分は自由通路・北改札口の工事ヤードとなっており関係者以外立入禁止で、駅利用者は大きく迂回を強いられます。

工事用の柵に掲示された工事進捗写真。

南北人道跨線橋はもともと東西両側からアクセスできましたが、東側は工事の邪魔になるため撤去されています。南北自由通路完成とともに南北人道跨線橋はその役目を終え全てが撤去される手はずのようです。

下りホームから見た様子。線路を越える3つの橋は、手前から順に「南北人道跨線橋」「南北自由通路(建設中)」「上下ホームを結ぶ跨線橋(改修中)」です。上下ホームを結ぶ跨線橋にはエレベーターが設置されています。

上下ホームを結ぶ跨線橋内部の様子。この先に北改札口に通じる通路ができます。Wikipediaによれば、この跨線橋は従来の木造跨線橋に代わり2007年にエレベーターとともに供用開始されたとのこと。

上りホームから見た駅北側の様子。手前が北改札口になります。

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