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国道428号「箕谷北工区」の事業費は当初計画の2倍、開通は3年遅れに

2024/6/21付ブログ記事「国道428号の隘路改良「箕谷北工区」の今後の予定について」の続報です。

国道428号箕谷北工区の改良工事が、2024/9/10に開催された神戸市の「2024年度第1回建設事業外部評価委員会」で評価対象になりました。その資料について解説します。

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/74844/minotani.pdf

新規事業採択から5年を経ての再評価ですが、注目されるのは

 1.総事業費が新規事業採択時評価の2倍の23.6億円になっている

 2.事業完了が新規事業採択時評価より3年遅れの2028年度になっている

ことですね。

1.ですが、増加要因は以下の2つです。

 (1) 発生土処分費を当初時点で3.9億円と見積もっていたのが、6.6億円増の10.5億円となった

    →当初見込みの2.7倍ですが、資料には単に「部分的な土砂処分地変更のため」としか書かれていない

 (2)  物価高騰分の6.2億円を上乗せ

(1)と(2)を合わせると12.8億円増に達していますが、騒音・振動対策の工夫により1億円を節減し、辛うじて倍増に抑えた形です。その要因は、トンネル工事は昼夜2交代施工が一般的かつ安価であるが、夜間工事は騒音を基準値内に抑えるために仮設備費用が増大することから、費用削減の目的で施工時間帯を昼施工のみに見直したためだそうです。確かに予定ルートの真上近くに住宅地があるために騒音・振動の基準順守は至上命題ですが、夜間に工事を行わないのであれば対策費用は少なくて済むというのはごもっともです。ただ、これにより工期は当然の如く長くなります。

2.ですが、3年遅れの内訳は

 (1) 用地買収の遅れによりトンネル工事着手が2年遅れの2025年度になった

 (2) トンネル工事の施工期間が、夜間工事を避けたことにより1年長い3年となった

です。これに伴いトンネル前後の明かり部の工事は2025年度から2028年度にずれ込み、資料から読み取る限り開通は2029年春になりそうです。

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