近畿地方整備局兵庫国道事務所は、2025/2/6付で「一般国道176号名塩道路の工事状況について」のタイトルのリリースを出しました。
それは、開けてびっくり?「~硬質岩出現・設計見直しを含めた検討のため開通時期を見直し~」という内容でした・・・ 「乗りものニュース」でも紹介されています。
このリリース文の最大のポイントは、ある意味皮肉なことですが、「これまで兵庫国道事務所が一般向けに公開していなかった生瀬トンネル付近の4車線化(現道の強靭化)に伴う工事のプロセスが、初めて白日の下になったこと」かもしれません。確かに、工事のプロセスを説明しないと「何故開通時期の見直しが必要になったか」を論理だてて説明できませんからね。
リリース文の図で青色となっている仮桟橋は、2024/6/8時点では影も形もありませんでしたが、2024/9/前半時点では完成しています。
そして、リリース文の図では赤色となっている工事用道路のほうは2024/9/前半では未着手で、反対方向に工事用モノレールが敷設されていただけでした。2024/10/27時点でもようやく工事に入ったばかりでした。
ここまでは何の問題もなかったわけですが、2024/11に入って工事用道路の掘削を本格化する中で「大きな岩塊の落下」「硬質岩の出現」といった予期せぬ事象が発生し、これをきっかけに有識者検討会を開催したところ、以下のような意見が出たわけです。
○当初予定している上下同時作業は、岩塊落下の危険があるため、上下作業は避け、安全に施工するべき。
○切土作業の硬質岩への対応は、軟岩よりも相当な時間を要する。
○今後の対応として、設計を見直すことも有力な選択肢。
※2025/1/19時点の工事用道路の状況は、こちらのブログ記事をご覧ください
ということで、生瀬トンネル区間の工事は現場保全を除き当面中断となりそうですね。生瀬トンネルの宝塚側の区間(国道を武庫川側に拡幅する張出部、新しい西宝橋の架設工事)については継続されるものと思われますが。
あとは、今回の状況を踏まえ、令和7年度予算で生瀬トンネル区間に割り当てられていた工費を、最近進捗が超スローモードになっている東久保工区(名塩茶園町付近の直線化とか、名塩川の付け替えとか、東久保のヘアピンカーブ解消のための新道建設とか)に補正予算の形で割り振っていただきたいところですが、果たして・・・