全国交通ニュースブログ

交通系ICカードが使えなくなってもJR東日本のリストから削除されないバス事業者について

当ブログで再三紹介している「東日本旅客鉄道株式会社 IC カード乗車券取扱規則」(https://www.jreast.co.jp/suica/etc/rule/04.html)ですが・・・

別表の「ICカード乗車券が利用できる交通事業者(バス)」についてはこまめに更新がなされているものの、このブログを書いている時点で「Suicaなどの全国相互利用対象交通系ICカードが使える路線がなくなったのに、別表から削除されていない事業者」が2社あります。

1.蒲原鉄道株式会社

「ジェイアールバス東北株式会社」と「岩手県交通株式会社」の間に掲載されています。

同社はかつて新潟県五泉市と村松町<現在はともに五泉市内>を結ぶ鉄道を運行していましたが1999年に廃止となり、以降は「村松・五泉と新潟を結ぶ高速バス」「五泉・村松地区の路線バス<のち五泉市のコミュニティバス>」を運行してきました。このうち前者のみが(他の新潟県内高速バス同様)ICカードに対応していましたが、経営環境の変化から2024/3/31限りで撤退し、2024/4以降は五泉市のコミュニティバス=愛称「ふれあいバス」=の受託運行と貸切バス事業のみとなっており、ICカードの使える路線はなくなっています。

http://park11.wakwak.com/~kanbara-tetsudo/rosenbus.html

したがって2024/4/1付で削除しても良かったはずですが、高速バスに再度参入する可能性を踏まえて敢えて残しているのかもしれませんね。現在村松・五泉と新潟を結ぶ高速バスを運行しているのは五泉市に本社をおく泉観光バス(ICカード対応は継続)で、五泉市ふれあいバスはこの2社の共同運行です。

2.さんようバス株式会社

「瀬戸内産交株式会社」と「有限会社なべタクシー」の間に掲載されています。神戸の山陽バスとは別会社です。

同社は瀬戸内海に浮かぶ大崎上島と竹原港を結ぶ航路を運航している「山陽商船」の系列会社で、もともとは大崎上島内のほか呉市内に属する大崎下島・豊島内の路線バスのみを運行していましたが、2008/11/18の豊島大橋開通に伴い大崎下島・豊島が本土と陸続きになったのに合わせ両島と呉市街地を結ぶ路線バス、さらには両島と広島市を結ぶ高速バス「とびしまライナー」の運行を瀬戸内産交と共同運行の形で開始しました。

とびしまライナーのみPASPY対応でしたが、利用減から2023/4/1以降全便運休となり、2024/3/31限り正式に廃止となりました。これによりICカードの使える路線はなくなりましたが、削除はなされていません。瀬戸内産交は他に呉市生活バス呉川尻線(元広電バス←呉市営バスの路線のためPASPY対応)を運行しているので削除は不要です。蛇足ですが、さんようバスや瀬戸内産交の公式サイトはいずれも存在しません。

ちなみに、PASPY公式サイトでは2024/3/31限りさんようバスがPASPYサービスを終了した旨のアナウンスがなされていますが、この情報が公式サイト上に掲載されたのは2か月以上後の2024/6/3だったりします。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「交通系ICカード」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事