JR西日本の木次線(宍道<島根県松江市>~備後落合<広島県庄原市>間)ですが、その昔は広島と松江・米子を結ぶ夜行急行列車も走っていたものの、山陽と山陰を結ぶ幹線道路の整備の前には如何ともしがたく、現在では特に沿線人口の少ない出雲横田~備後落合間は1日3往復しか運行されていません。
https://www.sankei.com/article/20240530-KHFTJBGR4ZPR5DYW6QDQYGBDOQ/
この区間の途中にある出雲坂根駅には高低差を克服するための三段式スイッチバック(詳細は上記URLの産経新聞の記事参照)がありますが、所詮は100年前の技法であり、今では観光名所以外の何物でもありません。実際、スイッチバックを挟む出雲坂根~三井野原間の所要時間は列車だと20分近くかかりますが、並行する国道314号を経由する路線バスだと僅か6分です。
同じ木次線でも、沿線人口の比較的多い宍道~木次間は1日10.5往復の列車が運転されていますが、4・8・9月を除く毎月第三日曜日は保守工事のため昼間の2往復が運休となります。
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/612701
市販の時刻表では「代行輸送あり」と書かれていますが、その詳細についてはJR西日本公式サイト上でも情報が掲載されることはありません。
2024/7/21(日)は青春18きっぷシーズンであるにもかかわらず運休日となっていたので、その実態を確認してきました。
ネット上に代行輸送の情報が掲載されないのは、結論からいえば「代行輸送を利用する乗客の数や行き先によって、現場レベルでフレキシブルに対応しているため」でした・・・
木次駅の保守運休・代行輸送に関する掲示。代行輸送手段はバスではなくタクシーだそうで、いかに休日昼間の乗客が少ないかの現れですね。ただ、青春18きっぷシーズンは備後落合まで向かう乗客の数は普段とは段違いのはずで、大丈夫なのでしょうか?
(つづく)