関連ブログ記事・・・2022/9/19付「幻の阪神高速泉北線→天王寺大和川線の状況(序)」など
都市計画道路天王寺大和川線に関するネット記事が2024/11/29付で「くるくら」のサイトで公開されました。
幻の阪神高速「大阪泉北線」が新たな姿へ。都市計画道路「天王寺大和川線」として期待される未来とは? 【いま気になる道路計画】
現地に足を運んでいれば、あるいは大阪市公式サイトで公開されている都市計画道路天王寺大和川線の整備イメージに目を通していれば絶対に書けない内容です。この都市計画道路は自動車のための道路ではありません。
一方、現実の天王寺大和川線予定地ですが、少なくとも阪和線を走る電車の中から見える限りでは、2024年に入っても何の動きもありません。駅に近いエリアであれば何らかの暫定活用を提案する民間事業者が名乗り出ても良さげな感じもしますが、そんな話は少なくともネット上には出てきていません。
なお、唯一整備済みな鶴ケ丘駅~長居駅間の一部(セレッソ大阪の本拠地のヨドコウ桜スタジアムと現高架の阪和線に挟まれた区間)については、大阪府・大阪市・神戸市などの自治体および関西の建設関連企業からなる「関西道路研究会」のサイトで詳細が公開されています。大阪市建設局道路河川部街路課が作成した資料ですが、この中で特筆される内容を抜粋します。
【天王寺大和川線の整備方針】
・駅周辺部を先行し、その後、駅間部分を整備
・駅周辺部の優先順位については、集客施設の立地状況等を考慮
セレッソが長居球技場の改修工事を進めるにあたり、天王寺大和川線の道路予定地を工事ヤードとして占用⇒復旧整備が必要
セレッソが復旧整備を行い、グレードアップ分は大阪市の街路事業で負担することを、セレッソと大阪市で合意
そして、セレッソ桜スタジアム(=長居球技場)脇に相当する整備個所は「道路と公園の兼用工作物として管理を行うため、兼用工作物協定を経済戦略局(公園管理者)と締結(R3.3.31)」したとのこと。実態はスタジアムのエントランスと一体化した公園的な遊歩道(緊急車両とセレッソ関係車両のみ通行可能)ですが、あくまでも都市計画道路の予定地のため道路機能も確保する必要があり、このような形にしたわけです。
ということで、裏を返せば、長居公園界隈以外に集客施設が沿線に立地しないため、他の駅周辺部も含めた全ての区間が優先度低となっている模様です。
ちなみに、上記資料の後半に掲載されている「正蓮寺川歩行者専用道」は、2023/11/28付ブログ記事「阪神高速淀川左岸線・既開通区間&海老江JCTの地上の様子」で紹介した阪神高速2号淀川左岸線の地上部の遊歩道のことです。