関連ブログ記事・・・2022/2/17付「有馬温泉の手前の隘路を回避する「有馬口トンネル」ようやく開通」、2022/4/2付「有馬口トンネル開通後の様子」
2024/6/21付ブログ記事で書いたとおり、神戸市内で最近完成したか現在事業中の都市計画道路については、神戸市公式サイトにおいて分かりやすく情報が公開されています。
その一例として、過去に当ブログで取り上げた有馬口トンネルを含む「都市計画道路神戸三田線整備事業」について解説します。
当該道路は北区箕谷地区以南が国道428号・以北が兵庫県道15号神戸三田線となっており(全区間神戸市が管理)、「有馬街道」の別称の通り古くから有馬温泉へのルートであると同時に、1960年代以降急速に開発の進んだ神戸市北区エリアともともとの神戸市街地を結ぶ数少ない無料の幹線道路となっています。したがって慢性的に渋滞する区間もあり、1980年代以降各所で改良工事が進められています。上記ページの「神戸三田線 整備状況」の図で「**工区」の注記がない部分については、2000年代までに既に一通りの改良が終わっています。
<大池工区>
大池見山台交差点~大池駅前交差点~神鉄六甲駅西側間の約1.4km区間における現道拡幅整備で、1997年度に事業に着手し、うち大池駅前交差点西側の約360m区間は2002年までに、同交差点東側の約690m区間は2016/12に完成したものの、残りの区間は河川付替工事を伴うこともあり本格的な工事は2018年以降にずれ込み、2023/5にようやく事業完了しました。
<唐櫃工区>
六甲有料道路・北神戸有料道路の唐櫃IC西側に相当する約600m区間における現道拡幅と無電柱化で、2022年度に事業に着手し、2024年時点では詳細設計・用地測量を実施中です。
<有馬口工区>
上記関連ブログ記事で書いた通り2022/3/30に有馬口トンネルを含むバイパス区間が開通しましたが、引き続き現道(実質的には旧道ですが、唐櫃団地へのアクセス道路として引き続き重要)の歩行者空間の整備工事を行っており、2024年度に工事を実施予定です。
<五社工区>
有馬口交差点(神戸電鉄有馬口駅近くで、有馬温泉方面への県道の分岐点)から阪神高速北神戸線五社ランプ付近までの約1.1km区間における拡幅整備ですが、このブログ記事を書いている時点では「今後事業予定箇所」となっています。該当区間の多くは「山と川に挟まれた狭い空間に道路が通っている」(ストリートビューの例はこちらやこちら)であり、現道拡幅にせよトンネル化にせよ相当な費用と期間が必要です。
<二郎工区>
神戸電鉄田尾寺駅付近から北の約2.5km区間における拡幅整備ですが、このブログ記事を書いている時点では「未着手区間」となっています。こちらはイチゴ畑が広がる平地ですが、沿道の建物の立ち退きは必要となります。
<日下部工区>
日下部交差点から日下部西交差点南側の間約0.2km<国道176号との合流点の手前>の現道拡幅整備で、2016年度に事業に着手し、2024/3に事業完了しました。