2024/2/21付ブログ記事「十三高槻線正雀工区、開通に向けての障壁(その4)」の続報です。
上記ブログ記事へのコメントとして情報提供いただいた地元吹田市選出の大阪府議会議員のX(旧Twitter)への投稿によれば、
https://twitter.com/yusuke_sugie/status/1760906326316917215
2月中に開通延期のお知らせが沿道住民向けに配布されたとのことです。下水道工事に伴い道路予定地上に設置された巨大な構造物(シールドの防音施設)について、工事の中断により撤去が遅れることとなり、こちらの撤去が済まないと安全性を十分に確保した道路を通すことができないからとのこと。
ということで、前回報告から約1か月後となる2024/3/17時点の状況を、改めて報告することとします。
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現地にほど近い、正雀川が安威川に合流する地点付近にある公園に、2003年時点の十三高槻線正雀工区周辺の町名街区案内図が掲示されていました。貴重な歴史的資料です(本来はそうであっては困る存在ですが・・・)。
十三高槻線正雀工区はブログ記事「十三高槻線正雀工区、開通に向けての障壁(その1)」で書いた通り1999年事業着手ですが、2003年時点では「用地買収に難航している」フェーズだったので、全体にわたり街区は事業着手前のままになっています。阪急京都線より東側の部分は、大阪学院大学グラウンドの一部を削って道路用地としたようですね。上方に見える「大日本インキ化学工業吹田工場」の場所には現在アスクルの物流センターがあります。
巨大な構造物は相変わらず道路用地を占領しています。手前の自治会掲示板の貼り紙を見ると、
沿道住民向けに配布された「開通延期のお知らせ」が堂々掲示されていました!
本来の道路用地の半分程度が下水道幹線の工事用のヤードとして活用され、新設道路はその北側をやや迂回する形で建設される予定となっています。しかし、その前提として「防音施設を撤去した後に工事用のヤードを縮小して新設道路の南側仮歩道(幅2m)用地を生み出し、これにより通行する車の視認性を十分確保する必要がある」にもかかわらず、工事中断のためその作業に取り掛かれない・・・というのが真相でした。
ただ、たとえ防音施設の撤去が遅れたとしても、正雀川のアンダーパス出口交差点と防音施設の間の道路の建設は先にできそうな気がしますが、道路構造物の工事着手の様子はなく、ガードレールだけが目立ちます。しかし、信号機だけが先に現地に設置されています!
交通信号制御機の製造年月は「2024年2月」と刻印されていました(写真では見にくいですが)。信号を管轄する大阪府警はあくまでも「2024年3月末開通」を前提に設備発注や設置工事を粛々と進めており、その結果がこれです。
防音設備周辺の状況は、当然のことながら1か月前と何ら変わりません。
阪急京都線を越える部分の南側に設置された自転車・歩行者用の跨線橋も車道同様に完成済みですが、東側の取り付け部は南側仮歩道への接続を前提としているため、供用開始はやはり困難です。
一応、反対側の既設道路(阪急京都線と踏切で交差する)側にも補助的な階段が設置されていますが、果たして「こちらだけで暫定供用」はあるでしょうか? おそらく地元自治会・町内会や学校関係者がどの程度「歩行者の安全確保」を重視するかどうかで最終的に決まることでしょう。
新設された自転車・歩行者用の跨線橋の銘板。完成は「2023年11月」となっています。
ここを通り過ぎる車のドライバーの99.9%は、この跨線橋の供用開始が当初見込みの「2024年3月末」からベタ遅れになってしまったことを知らないことでしょう。
従来の岸部南横断歩道橋のうち、今回の車道工事により邪魔になる部分を撤去して仮設化した部分を、別角度から紹介します。断絶させた部分が丸わかりです。
ちなみに、最初に紹介した町名街区案内図によれば、もともとは新設横断歩道橋の東側階段とほぼ同じ場所で地上とつながっていたようです。