出雲大社は古事記に綴られた国譲り神話にある大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を御祭神としていますが、縁結びの神様としても知られています。
1.出雲大社
日本書紀には659年に出雲国造に命じて「神之宮」を修造させたとあります。
宮としては867年に出雲国一宮と称されるようになりました。
2.出雲大社ご案内
大国主大神は須佐納の命(すさのうのみこと)から六代後の孫とされており、幼少はオオナムチノ神と呼ばれていました。
古事記に登場する大国主大神は非常にドラマチックです。
以下、長い物語を簡単に書いてみます。
3.拝殿
オオナムチノ神には大勢の異母兄弟がおり、彼らを八十神といいます。
オオナムチノ神は末っ子で、いつも兄たちにこき使われていました。
ある時、八十神たちは因幡に住むヤカミヒメという美しい娘のもとへ求婚の旅に出かけることになりました。
八十神たちは兄弟の中の誰が夫になったとしても、皆でその者を祝うことを決めていました。
この求婚の旅に末っ子のオオナムチは従者のように荷物運びを命じられ同行しました。
4.本殿の八屋門
この旅で出くわすのが「因幡の白兎」で、助けたのが優しい心根のオオナムチでした。
因幡に着いた八十神たちは妻になるようにヤカミヒメに求めましたが、ヤカミヒメは誰一人応じず「やさしくて心の広いオオナムチノ神のところに嫁に行く」と答えました。
兄たちは嫉妬に怒り末っ子の異母兄弟を謀殺することになり、オオナムチを焼き殺してしまいました。
オオナムチの死を知って悲しんだ母神は高天原(たかまがはら)に昇って、生命を司るカムムスヒノ神に息子を生き返らせるようにすがりました。
5.本殿の楼門
カムムスヒノ神はキサガイヒメとウムガイヒメを地上に送って治療させオオナムチを生き返えらせてしまいます。
その後も命を狙われたオオナムチは黄泉(よみ)の国へ逃げ出します。
そこでスサノウの娘スセリビメ(須勢理毘売)に出会い、恋に落ち夫婦の誓いを交わしました。
6.ムスビの御神像
1986年に寄贈され大国主大神像です。
7.幸魂来奇魂(さきみたまくしみたま)
大国主大神がまだ神様になる前の修業時代、幸魂来奇魂(さきみたまくしみたま)という魂が日本海に現れ、「おかげ」を授けられ神としての力を身に着けたという神話です。
8.縁結びの碑
大国主大神と黄泉の国で出会い夫婦となったスサノウの娘スセリビメ(須勢理毘売)の神話から縁結びの神と言われるようになりました。
9.神楽殿
本殿のお隣に昭和56年にに建て替えられました。
正面の大中蓮縄は長さ13m、重さ5.2tあり、数年に一度架け替えられます。
撮影:CANON EOS RP + RF24-105mm F4-7.1 IS STM
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます