じい様が亡くなって1週間が過ぎ、おばばを何とかせねばと実家へ行った。
じい様の世話もせず、見舞いは「足がない」とか「病院は嫌いだ」とか
言って何にもしないままいたので、後悔しているのか何なのか、
すっかりボケたふりをしている、というか「何にも考えたくない」
らしい、おばば。
しっかりせんかい!
と言いたくなる。
あたしゃあ何にもわからんもんで。
と言うのが口癖だが、
わからんならわかるように勉強せえ!
とついつい口走ってしまう。
そうやって私は育ってきたからねえ、しっかりしてもらわないと困る。
何かと言えば「もう80過ぎとるし」
が口癖で。
世の中には60過ぎてボケる人もいる、病気になる人もいる、
90過ぎていてもマラソンやってる人もいる。
何事も自分次第なんだよ!
そんな事忘れちゃったのかしら?
夫が亡くなりました、自分もダメになりました、
じゃダメなんだよ!
そんなばあばを連れて久しぶりの本宮山林道へ。
左側の林道入口を行きます。
おばばの腰が曲がっている。
歩き始めは右側の登山道と並行して林道が延びている。
なかなか怖さも感じる林道。
冬苺もあった。
きょうは21丁目から落石の為通行禁止になっていたが、
そこまで行くまでに「疲れた、歩けん。」
とか言うので引き返した。
帰りも足が動かず、身体だけが前に出てしまうという状態がずーっと続くので往生した。
いつも大きい事を言ってるわりには精神的ダメージが強いのか、
ほんとに「しっかりしなさいよっ!」
と言いたくなる。
何にもしてもらえなかった、どこへも連れてってくれなかった、とかブツブツ言ってる暇に
自分でどこかへ行こうとすればいいじゃん、と柔らかくいっておいた。
しっかり筋肉鍛えんとほんとにボケるよ。
世の中には子供達が遠くに住んでいて、電車やバスを乗り継いで自分で夫の入院する病院へ
通っているおばあちゃんもたくさんいるんだ。
役所の手続きだって、自分でやらなきゃならん事だってあるだよ。
私しゃあわからんもんで、なんて言ってる暇はないんだよ。必死でやらなきゃいけないんだよ。
だけど、あんたは息子も娘もおるし、あんたの代わりになんでもやってくれてるんだから
楽なもんじゃん!
それだけでもありがたいと思ってなさい、「ダメだ、ダメだ」って後ろ向きなことばっかり
言ってるんじゃありません!それじゃあ仕事の合間に忙しく動いている長男はほんとにウンザリして
嫌になっちゃうじゃん!周りの気持ちも少しは考えりん!
と、厳しいだろうけども言い放ってやった。
ずーっと甘えてきたんだから、そろそろ精神的に本当に自立してもらいたい。