舶匝

堅く評 #大村知事のリコールを支持します #ピーチ航空は障碍者の敵 #静岡県を解体せよ モーリシャス関連は検索窓から

日銀「ゴールド? 金準備? 金なんて、些末なもの」

2020-08-15 17:51:44 | 経済
少し前に、
という記事が登場しました。

日銀が保有する730トンの金はどこにあるのか――。金に携わる業界関係者の間でこんな話題がたびたび取り沙汰されてきた。日銀に直接尋ねてみると「大半は米ニューヨーク連邦準備銀行にある」とあっさり認めた。

ちなみに、イングランド銀行にも、金を保管する場所があります。
にある通り。

さて、日銀にとって、金はどういう位置付けなのか。

直近の決算
を見ると、

(単位 : 億円)
金地金 4,412 (簿価)


現金 2,050

国債 4,859,181 

日銀にとって、金は国債の千分の一程度(簿価では)。
 
日銀の金地金保有は、
戦前の日本銀行金買入法(その頃の様子や背景は、https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/151164/1/kronso_179_1_19.pdfに詳しい)や
戦後の金管理法
そして、
1978年3月30日 貴金属特別会計法廃止時の金地金買い入れ(引き取り、ないし、押し付けられた、とも言う)
が絡む。

なので、四千億円強の簿価と評価額(たぶん五兆円超)との間に大きな差が生じてしまうのです。 
とは言っても、日銀の資産全体でみれば、金地金は豆粒程度。

そもそも、
今や、中央銀行が金を持つ意味は乏しいです。

かと言って、手放す手間は決して小さくない。
(そもそも、貴金属買取店で扱える量ではないですし)

730トンの金、その売り方を誤れば、値崩れの恐れ大。

そもそも、前述の通り、
日本銀行の保有する金地金は、
却益を得る目的で取得したものではないです。
しかも、
売ったところで、
日銀の黒字は殆ど、日本政府に収めることになります。

日本銀行が得た最終的な利益、すなわち、所要の経費や税金を支払った後の当期剰余金は、準備金や出資者への配当に充当されるものを除き、国民の財産として、国庫に納付されます(日本銀行法第53条)。これを国庫納付金といいます。
海外の主な中央銀行でも、ほぼ同様の制度が設けられています。これは、国が中央銀行に対して、銀行券を独占的に発行する権利を与えていることにより、通貨発行益が生じるからです。
 
金地金を手元に置く、
とは言っても、
その大半は、
他の銀行(主にニューヨーク連邦準備銀行)が保管中。
保管の手間は殆どないのです。日銀にとっては。

ということで、

「手間掛けて売るくらないならば、放置でOK」

つまり、730トンの金が

惰性で

保有され続ているのです。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ザ・村中璃子シリーズ その六... | トップ | 東大法の推薦入試問題を、京... »

コメントを投稿

経済」カテゴリの最新記事