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日数計算は面倒かつミスが出やすい。或いは、戦時加算トラップ

2020-10-22 00:30:51 | 法学
当方も日数計算は、得意ではない。

大阪高裁、異例の判決言い直し 刑期の差し引き換算誤る
10/21(水) 20:58配信

この公判は、大阪地裁で3月、覚醒剤取締法違反罪で懲役2年10カ月の判決を受けた30代男性の控訴審。 

男性裁判長は14日の判決で、被告に控訴棄却を言い渡し、一審判決で未決勾留日数と判断された240日分に、控訴審の130日分を加えた計370日分を刑期(2年10カ月)から差し引くと告げた。直後に検察官が「差し引かれる日数が多すぎるのでは」と指摘。

 未決勾留日数の計算は(この後に挙げるものと比べると)明解。
なので、口頭でも指摘しやすい。

この報道に接して思い出したことが一つ。
或る著作権法の事件にて、
戦時加算
という「トラップ」が出た。

戦時加算
とは、著作権の有効期間を日単位で延ばす仕組みで、サンフランシスコ講和条約にて設定された仕組み。
「戦争中は、連合国側の著作権が保護されていなかったから、戦争中の日数分だけ著作権の有効期間を延ばすことで、保護されていなかった期間を補う」という道理に基づく。

で、連合国とは言っても、国によって講和条約を批准した日は、バラバラ。
しかも、ベルヌ条約加盟日によっても影響されるため、

日数計算は混沌とする。

結果、延ばされる日数は、著作者の国籍国によって、パラバラ。
例えば、

米仏英豪加・スリランカ 3794日
ニュージーランド 1607日
ギリシャ 4180日 
ブラジル 3816日 

などなど。

戦時加算
を要する或る事件が、最高裁で判決言い渡され確定した。
その判決を検討する勉強会にて、
或るパラリーガルが指摘したという。

最高裁判決に書かけている戦時加算の日数計算が、
間違っている、

と。
判決結果(主文)には影響しなかったそうですけど……


日数計算は面倒かつミスが出やすい。

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