麻生財務相「10万円給付分だけ貯金増えた」 効果を疑問視
に、
疑問符。
今年九月分の日本銀行
貸出・預金動向 速報
を眺めると、
預金平残は7,93兆3,629億円。
今年四月分は
を眺めると、
預金平残は5,53兆4,863億円。
大幅な上昇にも見える。
が、納税と公共事業の支払いを念頭に置くと、
預金高増加を、特別定額給付金のせい
と決めつけるは早計。
日本銀行時系列統計データ検索サイト
にて、
「一般公金預金計/個人/末残/銀行勘定/国内銀行」(単位・億円)
を確認すると、
の通り。
四月 489兆3102 億円
八月 506兆9458 億円
17兆6356 億円の増加。
「一般公金預金計/普通預金/個人/末残/銀行勘定/国内銀行」 (単位・億円)を眺めると、
の通り。
四月 308兆3348 億円
八月 325兆4293 億円
17兆945 億円の増加。
なお、特別定額給付金の給付総額は、約12兆5900億円。
これは、
新型コロナ関連で動いた金額としては、
決して大きくはない。
今年九月分の日本銀行
貸出・預金動向 速報
を眺める、
今年四月分
と比べて、
前年度比の貸出額の大幅な伸びが目に留まる。
金融庁が金融機関に対して融資を促したから(補正予算にも関連費用が組み込まれている)。
「9月末の銀行貸出金、6.1%増 伸びは2カ月連続鈍化」
5月に民間金融機関による実質・無利子無担保の融資が始まり、中小企業向けを中心に貸し出しは急拡大した。夏場までに当面の運転資金を確保できた企業が多いとみられる。
運転資金の一部は、賃金支払いに充てられたとみるべき。
一方、
預金口座から現金を引き出して使う機会、
今年は随分と減りました。
特別定額給付金の口座から、(直接or諸々の決済手段を介して)事業者の口座へ流れ、さらに、事業者の口座から、従業員や取引先の口座に流れ、更に……
と
銀行口座間でカネが巡っている結果、あのグラフが出来上がったのでしょう。
ちなみに、「末残」は、月末の残高。
そして、
定期預金の残高(末残高/(1)総合 ) は
の通り。
四月から八月は、口座の残高が増えやすいことを示すグラフでもある。
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