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モーリシャス・シリーズ 海の常識を知らない連中に喝っ!

2020-08-16 14:09:22 | 法学
モーリシャス関連の最新記事 モーリシャス海難事故周り、補筆。 - 舶匝
モーリシャスで起きた只の海難事故に、
奇怪な反応を示す人々がいる。
おそらく、海の常識を知らないから。

ということで、
海の常識に触れつつ、常識知らずたちに喝を送る。


海の常識、その一。
国籍は意味を成さない。

 舩に関わる「国」はあまりに多い。
・船籍
(税法の某教官(但し眉毛太くない)曰く「便宜置籍船は、小学生の教科書にも載っている事」)
だけでなく、
・船所有会社の本店所在
・船の担保権者の本店所在
・船所有会社の「株主たち」の(本店)所在
・船の担保権者の「株主たち」の(本店)本店所在
・船の「借り手」の本店所在
船の「借り手」の「株主たち」の(本店)本店所在
船の運航会社の本店所在
・船の運航会社の「株主たち」の(本店)所在
・船員さんたちの国籍
・荷主さんたちの(本店)所在
しかも、「借り手」の「借り」には、ウェットリース(傭船契約、保険・船員付き)とドライリース(裸傭船契約、「船本体『だけ』貸す」)の二種類があります。
また、「株主たち」が持ってる株式の種類や内容は、一種類とは限りません。

……国に雲泥する意味が、殆どないのです。
(そもそも、外航船は、世界中を動き回ることが求めらる存在ですから。
「船よ、休むな。運んで、稼げ!」ですから。)

ちなみに、
日本の船舶法(明治三十二年法律第四十六号)第一条 は、
「日本船舶」
一 日本ノ官庁又ハ公署ノ所有ニ属スル船舶

二 日本国民ノ所有ニ属スル船舶

三 日本ノ法令ニ依リ設立シタル会社ニシテ其代表者ノ全員及ビ業務ヲ執行スル役員ノ三分ノ二以上ガ日本国民ナルモノノ所有ニ属スル船舶

四 前号ニ掲ゲタル法人以外ノ法人ニシテ日本ノ法令ニ依リ設立シ其代表者ノ全員ガ日本国民ナルモノノ所有ニ属スル船舶
のどれがに該当する船舶、と定義。

なので、
モーリシャスで座礁したあの船はおそらく、
「日本船舶」ではありません。
(okiyo maritime corp. の名前だけから察しが付きます)
なので、
は、船保有会社の株主やウェットリースのレッシーの本店所在国に飛びついた、頓珍漢でしかない。

ちなみに、重油千トン程度は、油濁汚染では軽量級。ここまで「大騒ぎ」に踊らされている様子は、滑稽です。

「大騒ぎ」の動機については、
に詳しい。

ていうか、平野啓一郎は、京大法で「商法第三部(保険・海商)」の講義すら出ていなかったのか?
不勉強甚だしい!

 も平野と同類。
しかも 
「何かあれば、国に頼れる」 
という甘えの発露。

しかし、海の世界では、先程紹介したように「国籍が意味を成さない」程度に登場する国があまりに多く、かつ、それぞれの国との接点が薄い
(海難事故の場所によっては、国とかかわりのある人を見つめることすら、困難。)

そのため、

海の常識、その二。
海難の問題は、民間の力で解決する。

だから、
民間のサルベージ会社が世界各国で営業し(今回の海難事故ではこのサルベージ会社がしくじつた!)
海難保険が世界中で販売され、
ロンドンのLMAAや東京の日本海運集会所のような、
常設海事仲裁機関がが稼働し続けている。

(仲裁については京大法の山田文教授が詳しい。)

国を頼りしようとする発想は、甘えでしかない。

これらも「甘え」の発露。
は、
「国に雲泥する意味が、殆どない」
理解していない上、
「国に甘えている」

こういう奴は、
「マルドメ」です。
「マルドメ」とは、
「まるでドメスティック」の略です。
嘲笑の対象です。

一方、
は、海の常識に寄った見立て。

ちなみに、比較対象として出やすいであろうナホトカ号の事故(流出した油量は、今回の海難事故の六倍超)では、各当事者同士の民事裁判でケリがついた。
海上保安庁を含む各省庁が出てきた理由は、除去作業絡みの請求があったため。
 
は、ある常識への無理解。

海の常識、その三。
船員とは、(英語に不自由しない)発展途上国から雇い上げるもの。

先程招待した通り、「国籍は意味を成さない
 そして、外航船は世界中で稼ぎ続けることが求められる。競合他社との競争の中で……

そもそも稼ぎは、売上から経費・損失を差し引いた残り

なので、経費をケチる。
その一環として、
船員は賃金水準の低い発展途上国から雇い上げる。

ちなみに、
外航船では英語力が求められるため、
また、
学校できちんと英語と海技を習っているため、
フィリピン出身の船員たちは特に、外航船で重用されています。 
(英語に難のある日本人船員よりも、はるかに使い物になるでしょう)。
インド・スリランカも英語教育が充実しているため、鈍りはあっても、意思疎通は十分(英語に難のある日本人船員よりも、はるかに使い物になるでしょう)。

賃金高くて英語に不自由な日本人船員よりも、はるかに使い物になる。

モーリシャス・シリーズ


追記、
この記事を
と紹介して下さいました。
深く感謝申し上げます。

この記事自体は、枝葉どころか、幹(特に保険や条約周り)すら大幅に省いているため、大雑把です。けど、この記事が六分儀程度の役に立つならば、幸いです。あと,「けちょんけちょん」の主要因は、当方がどぎづい河内弁の教官からも、教育を受けたためです。

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