ずーっと昔々の話である
其のころは 小学校の入学式には 親も子も そりゃ一生一大の祝い事である.
現在のように ぴっかぴっかの一年生というわけには行かない.
まずしい 家之子たちは お下がりの福やくもの姿に風呂敷目や兄や姉のお下がりのかばんを
下げて登校してくる.
いちように 同じものといえば 筆入れの中の
鉛筆・消しゴム・と ここがすごい ナイフ 肥後の神だ
刃物をみんな持ち込んでいたわけだ.
しかし それで浮いて荷傷を負わせるような刃傷沙汰は一軒も起こっていない.
家でしっかり訓えられること
「刃物類を扱うときは 絶対に刃先を相手に向けてはいけない.」このことはきびしかったる
時代劇を見ていると 性義の剣士が悪人和ばったばったと 切り殺すところが出てくるが
実際 切り合いなどということは めったにおこるものではなかったようだ
其れに比べて 最近 残酷な事件が多発している・これはンとしたことだろうと 深刻に
考える. コミュニティーの崩壊だ.経済格差が一定の水準を超えて格差社会になると
社会の混乱や暴動・テロなどが起こりやすくなる.日本はこんな国ではなかった
貧富にかかわらず 教育は優れていた 戦後のことである
物質文明の社会で 競争社会 他人のことを思いやる心なんかが薄れていく.
ふと 昔が懐かしくなる.