「君かよは 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで。
国家を聴くたびに わが身の事をいわれているようで身がすくむ。
義理の姉が 100歳を迎えたそうだ。妹からの便りに沿う知らせがあった。
100歳といえば一世紀だ。驚きだが そんな感情が起こってこない。
そうだね。おれも 射程内にはいってきたもの。
特別にご馳走食べたわけでもない。特別に運動したわけでもない。
何にも特別が無いのに 長生きできているのだ。くすりといったって 富山の薬で育った方だ。
しいて言えば粗食、好き嫌いなし。 早寝早起きは やむなき習性である。
人並みに風は引くことあるよ。下痢したり 怪我したりもするが 大事に至らない。
持病は喘息もちだ。しいて上げれば ストレスに強いことだろう。
あんな時代だから 人なみにつらいこと 我慢すること 色々あったが たいてい乗り越えられる。なんだよおれ人並みのことできるじゃないか。
自信といえば 嘲笑されるような些細な事しかない。
そういいながら まだまだ煩悩切れない あさましい人間のさがに恥入りばかりだ。