止まり木

一歩、一歩。~あせらずあきらめず~

母の姿。

2012年03月24日 14時18分20秒 | つぶやき
私が高校三年の時に、母が入院した。

悪性リンパ腫で、胃の手術をすることになったから。

うちは、母ひとり、子ひとりの家庭だったから、母の入院で、私はひとり暮らしになった。

朝、起きるのがとっても苦手で、目覚ましを何個かけたって起きられない。

そんな私が、ひとりで起きて、お弁当を作って、制服にアイロンをかけて、朝6時すぎに家を出ていけるのか…。母は、さぞかし心配しただろうな。



入院中の母の姿で、忘れられない姿がある。

手術後、ひとりで歩いてトイレにも行けるようになった頃。

朝、学校へ向かう電車から、手を振る母の姿が見えた。

「こっちから、なずなちゃんは見えないけど、電車からは見えるだろうから見ていてね」と言っていた。

電車から毎日病院を眺めながら通っていた私。

朝、早いのに、見送ってくれたのだ。

「このくらい回復したのよ」と伝えたかったんだろうね。

思い出すと、今でも泣けてくる。

うれしくて。

切なくて。



今、知人が手術を控えて入院中。

あの時の母の姿を思いだしながら、手術の無事を願い、回復を祈っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする