今、読んでいる本。
『ビミョーな子どもたち~精神科思春期外来』
武井 明(著)
その中に、「本業が行き詰まったときの趣味の大切さ」というのがあった。
娘のように不登校の子どもにとって、学校に行くことが出来なくなったとき(本業)、何をして過ごすか(趣味)というのは、本人にとっても、寄り添う親にとっても大きな問題になるのでは…と思う。
私も、娘と一緒に色々なことをやってきた。
初めは(小三の頃)、切り紙。
しおりやメッセージカードを何百枚も作ったなぁ。
しおりは、当時私が読み聞かせのボランティアをしていたので、会に貰ってもらい行事のときに、おはなしを聞いてくれた子どもたちに配った。会のみんなが喜んでくれて、娘も嬉しそうだった。
次にやったのは、ミサンガ作り。
今は何でも便利なものがあって、ボードを買ってやってみることにした。
糸をセットして、番号順に糸を動かしていけば出来るようになっている。
簡単な作業だけど、間違えると娘は混乱してしまい、楽しいことではなくなってしまいそうだった。
それで、途中からは、娘に糸の色を選んでもらい、私が組んでいった。
娘は、学校の先生やクラスの子のお誕生日にプレゼントしていたっけなぁ。
他にも、軍手人形、羊毛フェルト、消しゴムはんこ、指編み、ヨーヨーキルト等々、お家で過ごしながらも色んなことをやってみた。
そんな中、娘が小四になっときに新しい養護の先生がみえた。
保健室なら、少しの時間登校出来る日もあって、そこで娘は「絵を描く」楽しみに出会う。
養護教諭は、漫画家を目指していた頃もあったらしく、絵がとても上手だった。
娘は、先生に絵を描いてもらい、それをお手本にして描くようになったのだ。
先生のお手本が、それはそれは上手だったので、なぞったり、真似て描くだけでも、「お~~っ、すげぇ~」って感じだったのだと思う。
「絵は苦手」「絵は描けない」と言っていた娘も、養護教諭とのやり取りで、コツのようなものも掴み、どんどん夢中になっていった。
今では、「唯一長続きしている趣味」と言っている。
夢中になれるもの。
没頭できるもの。
癒されるもの。
子どもが、ゲーム、アニメ、マンガ、ネットの世界などに没頭することは、大人からみると「もっと他に夢中になれることないの?」と思えるかもしれないけれど、本業をこなせなくなったとき、それらこそが支えとなるのかもしれない。
そして、そこから何かに繋がったり、夢や希望を見いだすこともあると、私は信じたい。
そうだといいな。そうなるといいな。