止まり木

一歩、一歩。~あせらずあきらめず~

「早いねぇ。」

2023年08月14日 10時06分00秒 | つぶやき
父が亡くなって4週間経ったことに気づいた朝でした。
もっと経っているような気もするし、時間の経過がよく分からない感じです。
父の入院した市立の病院は、面会許可証があれば、時間の制限なく面会可能でした。
別の病院では、時間が15分と決められていると聞いていたので、ありがたかったです。
車がないので、父宅から病院に行くにはバスか汽車。
家も病院もバス停から近いので、バスを使うことにしたけれど、帰りのバスの最終が15時台。最終が!です…。
面会が14時からなのに…。
なので奥さんは、バスで帰り、私はさすがに夜も走っている汽車で帰ることに。駅までは15分はかからないくらい。


波の音を聞きながら歩き、ちょっと海を眺めて。



草ぼーぼーの線路を見て、電車来るよね?と不安になったりして(笑)
学生が降りてくるのを見て、ホッとしました。
私もこれで通学してたのよねー。

入院した翌日。
奥さんが帰ったあと、父のことを見ていたら、父が「なんぼになったとか?」と言いました。
(何歳になったのか?)という意味です。
「ごじゅうよん」だよと言いながら、顔の前で指でも示すと、「早いねぇ」と言ったんです。
その言い方が、まるでこの間までよちよち歩きだった子が、小学生になる…くらいの、「早いねぇ」に聞こえたんですよね。あんなに小さかったのに、いつの間にか大きくなったねぇみたいな…、そんな風に聞こえてしまって、思わずぶわっと泣きそうになりました。
ぐっと堪えて、息子と娘の年齢を伝えると、うんうんと頷いて、「◯◯君は?」と主人の名前を。年齢を言ったら、ほーっと驚くように笑っていました。

時折、その「早いねぇ」という父の言葉がふっと頭をよぎります。
どんな私を思い出して、早いねぇと言ったのだろうかと。
私の年齢を聞くなんて、いつ以来だっただろう。
私の年齢を聞いて、早いねぇと言いながら、あぁ、だから自分もこんなに年をとったんだなぁと思ったかな。
でも、私の、幼かった私なのか、若かった私なのか、あの時、いつかの私を思い出してくれてくれていたのかなぁ。というのがなんだか嬉しかったんですよね。
ありがとうね。
コメント
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