あの時、うそをついていなかったら、
どうなっていたのだろうか。
海は、今も私の前にいたのだろうか。
あの夜と同じように、ふたりでこのお店のこの席で、
過ぎゆく雪を感じていたのだろうか。
そんなことを、少し想像した。
そして、いつものように、タルトとローズヒップと小さな炎の乗った、
清楚に整えられたテーブルに、便箋をそっと置いた。
もうすぐ桜の季節だというのに、
惜しまれつつの雪が街の色を覆っている。
どうなっていたのだろうか。
海は、今も私の前にいたのだろうか。
あの夜と同じように、ふたりでこのお店のこの席で、
過ぎゆく雪を感じていたのだろうか。
そんなことを、少し想像した。
そして、いつものように、タルトとローズヒップと小さな炎の乗った、
清楚に整えられたテーブルに、便箋をそっと置いた。
もうすぐ桜の季節だというのに、
惜しまれつつの雪が街の色を覆っている。