タウンズヴィルに着く頃には、
日の注ぐ密度は最も濃くなろうとしていた。
『久しぶりに会話らしい会話をした』
と喜んでいたお隣さんもすっかり目覚めて、
同郷の話し相手との別れを惜しんだふうだった。
「お元気で。」
ふたりしてそう言って、わたしはバスを後にした。
北に来ただけのことはあった。
陽光が少し重くて、暑い。
船着場までは、川を挟んでいたので、
橋の架かっているところまで回らなければならなかった。
さっきまでの環境が、少し寒かったけれど天国に思える。
『重力を感じないで歩けるようになるまでは、少しきついな』
そんな言葉が、眩暈のしそうな、ぼやけた頭に浮かんで消えた。
橋を渡った左側に、この街の中心部と思えるアーケードがある。
冷却移動空間から直射日光の世界へ。
決定的に喉を乾かす環境を渡り歩いているわたし。
潤いを取り戻すためにも寄り道は必須だった。
日の注ぐ密度は最も濃くなろうとしていた。
『久しぶりに会話らしい会話をした』
と喜んでいたお隣さんもすっかり目覚めて、
同郷の話し相手との別れを惜しんだふうだった。
「お元気で。」
ふたりしてそう言って、わたしはバスを後にした。
北に来ただけのことはあった。
陽光が少し重くて、暑い。
船着場までは、川を挟んでいたので、
橋の架かっているところまで回らなければならなかった。
さっきまでの環境が、少し寒かったけれど天国に思える。
『重力を感じないで歩けるようになるまでは、少しきついな』
そんな言葉が、眩暈のしそうな、ぼやけた頭に浮かんで消えた。
橋を渡った左側に、この街の中心部と思えるアーケードがある。
冷却移動空間から直射日光の世界へ。
決定的に喉を乾かす環境を渡り歩いているわたし。
潤いを取り戻すためにも寄り道は必須だった。