歌の話です。
今日合唱教えていて、「いつも」という歌詞のところで、「いつも」って感じがしない「いつも」という歌でした。
「いつも」は、昨日も、おとといも、その前も、そして今日も、明日も、あさっても、もしかしたら10年後までも・・・という時間の長さを感じさせます。
なので、「いつも」の「い」は、長いのです。
長く歌うのです。
「い」を歌っているときに、時間の長さを感じさせねばならないのです。
その説明をしたら、歌が変わりました。
物理的にとか、テクニック的にいうと、「『い』を長く保つ」なんですが、
それだけでは足らないのです。
で、他の「い」も考えてみた。
同じ「い」でも「いま」は短い。
いま瞬間だから。
歌で「い~ま~」と伸ばすものは、そうそうない。
「い~まは やまなか い~まは はま~」は、今という瞬間ではなく、
列車がその瞬間に走っている距離感を表すので、長いと思う。
「いまは~もう秋」の「い」は短い。
その瞬間をはかなく表すのにちょうどいい。
同じ時間を表す「い」でも「いつか」になるとまた違う。
「い」が揺れ動く感じがする。
きっと3連譜だったりするのかな。
私なら歌うとき、きっと「い」で揺らすと思う。
時間を表す「い」のお話でした。
で、こういうすんごく難しいことを、楽譜読むのに苦労している人たちに、普通にレッスンの中で迫ってしまう私です。
わかっているのか、わからないのか、そんなの無視してます。
伝わる人には伝わるし、そうでない人にはそうでないし。
でも、言ったら変わるんです。なにか変えないとと思って必死になってるから、変わるだけかもしれません。
もしかしたら、私の説明は役に立ってないかもしれませんが、でも、変わります。
こんなにがさつな性格なのに、こういうことだけ細かいんです。すみません。