大学時代に韓国語の授業をとってた娘が授業で取り上げられてとても良かった!と言ってたので見てみました。
ウィキってみると韓国での動員数が歴代2位の作品なんですね。
大学の先生がこの映画を生徒に見せた理由もなんとなく分かりました。
第二次大戦後からの韓国で起こった出来事や動向とか丁寧になぞりながら物語が進んでいきます。
朝鮮戦争で北朝鮮側に位置する興南(プンナム)から脱出する船に乗り込む際、妹と父親と別れてしまったドクス。
別れ際に父から、今日からおまえが家長だから家族を守れと言われる。
ドクスと母、弟妹は市場で店を営む叔母を頼って釜山に。
青年となり出来のいい弟がソウル大学に合格し、お金の為家族の為西ドイツの炭鉱員募集に合格し、西ドイツに行ったり。
過酷で危険な労働が待っていたのだけど…。
西ドイツから戻り、西ドイツで出会ったヨンジャと結婚。
そして海洋大学に合格し、ようやくやりたかったことに向き合えると思った矢先、叔母が他界し飲んだくれの叔父が市場の店を売ると言い出して。店を自分が買うと宣言したもののお金はなく妹の結婚費用も必要になり、今度はベトナム戦争に技術者として従事することに…。
ベトナムで数々の危険なことに巻き込まれるもどうにか帰国して。
本当に人生を家族の為に費やしていたドクス。
ここまでしたのは、父との約束があったから。
別れたあの日、家長になることを言われただけではなく、叔母さんの店で落ち会おう、必ず行くから。
父が言った言葉をずっと信じ、店を守り家族を守ったドクスの人生が細やかに描かれていました。
かなり波瀾万丈な人生だけど、愉快な親友がいつも必ずそばに居たことで笑いのエッセンスもあったり。(オ・ダルスさん!)
後の現代自動車の社長や韓国初のファッションデザイナーの駆け出しの頃の姿や、ベトナム戦争で出会った有名歌手をドクスの人生とクロスさせたり。
1980年代には、朝鮮戦争で生き別れた家族を探すプロジェクトが行われていたことを知ることもできました。
そこでドクスは生き別れた妹に出会えたり。
結果、お父さんには会えなかったし、最終的には店も売っていいと許可を出すし。
もう、父さんは来ることは出来ないだろうからって。
人生の殆どをお父さんを待ってたんだなぁと思うと切ないです。
そして、そんな恋焦がれるお父さんに会えない、というのも映画のリアル感を表してる気がします。ご都合主義じゃなく一筋縄でいかないとことか。
歌手役でちょろっとだけど出てた東方神起のユノさんがとても爽やかでかっこよかった…!
北の将軍が横暴なことをやって、沢山の人達を不安にさせている今に見るのもより感受性に響くというか…。
人の人生を狂わせるようなことは絶対にやらないで欲しいと強く強く強く…!思います。
平和に過ごせるということは自分の人生は自分で決められること、なんだとこれまで当たり前に思えてたことに改めて気付かされました。