あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

人体は小宇宙

2022-07-03 21:07:00 | ブログ
こんにちは。今日は一日中本当によく降りましたね☔️
梅雨明けした途端に、雨が☔️続きますね😝

毎週日曜日は、院長の自伝です。

東洋医学は易経に始まる自然科学であります。
易は今から七千年前の中国古代に「伏羲」と言われる聖人が著したもので、
自らの持つ優れた感知能力で、天地万物、及び人のすべてを細かく観察し、天地の間
には、微妙な未知の物が存在していることを確認し、八卦・八象を作ったのが始まりであります。
これが占いであり、筮竹により立てて得た卦を使って、どんな時かを知り、今起
きている問題への対処法を知るための術ですので、その都度占わないと答えは出ません。

一方易経は、人生で起こるあらゆる問題の解決法が、あの手この手を使って書い
てある書物のことで、占って得た卦だけを読むというものではありません。
つまり、易経は「陰」と「陽」で「中する」ということを伝えるために書かれた書物
で、六十四種類の卦に分けて、自然に習え、自然をよく観なさいと、手を変え品
を変え私たちに伝えようとしているものなのです。(参考: 『超訳・易経』、
『わかりやすい易経64卦解説』、『春の来ない冬はない』など著書多数(竹村亜希子著))

 皆さんは「当たるも八卦当たらぬも八卦」と言うことを聞いたことが有るかと
思いますが、当たるか、当たらないかは、易が悪いのではなくて、占なう人とか、
活用する人に、力が無いから、当たったり、当たらなかったりする訳です。
これは総ての事象に通じます。

私は、失明する以前は建具職人だと言いました。のこぎり・のみ・かんなが素晴
らしくてもそれを用いる人の腕が悪くては良い建具は出来ません。
射撃で的に当たるか当たらないかも、銃の性能や鉄砲玉による部分もありますが、
打つ人の技術によって決まってきます。
「バカとはさみは使いよう!」なんて言葉もありますね。

これは、鍼灸治療にも言えることで有り、鍼その物(道具)が病気を治すのでは
無く患者さんの訴える病気の状態から、どこの経絡(気・血・津液の流れるルー
ト)・経穴(ツボ)にどの様な手技で行うかにより決定します。つまり、生体が
出すサインを感じ取る『手』と『手法』(鍼の用い方)一つで病の治り方の良否が決定するのです。
当院に来院する患者さんの中にも、病院や接骨院で治療していただいたが…。
国家資格の無い整体院やリラクゼーションで…。はたまた怪しげな民間療法までも
行っている患者さんが最後の望みをかけて来院されます。
この様な患者さんが私の治療を受けて異口同音に言われる言葉は「こんな事なら
もっと早く来れば良かった」です。またこんな事も良く有る話です。私が治療を
施した後にスタッフがお灸などの補助療法を行います。
その時、「先生はいつ鍼をやってくれるのですか?」と、スタッフに尋ねます。
「もう行いましたよ!」と言うと、「え!😱😱」スタッフが「脉診流・経絡治療は
五臓六腑のバランスを整えて生命力強化・免疫力を高める治療ですので痛みは殆どありませんよ」と、説明しています。
鍼は痛いもの、お灸は熱いもの、薬を飲まなければ病気は治らないものと思い込んでいたのです。
なかにはこんな患者さんも見られます。先生の鍼は痛くない、刺激が無いから効か
ない、もっと刺激の強い鍼をしてくださいと…。
“効く”イコール病気が治るではなく、“効く”イコール刺激の強さと勘違いしているのです。
ここでアルントシュルツの法則を述べておきましょう。
 「弱い刺激は生体機能を鼓舞し、適度の刺激はこれを亢進し、強い刺激はこれ
を抑制し、最も強い刺激はこれを停止する。」である。
鍼灸治療を一言で表現すれば「経絡経穴に対する虚実補瀉」です。中でも私の治
療は「補う事を重要視しています。足りないところを補い生体機能を鼓舞するこ
とにより、生命力を強化するので悪い所は自然に治っていくのです。
再度言います。鍼灸治療により、生命力を強化する事で、病そのものは貴方自身が治しているのです。
鍼灸治療(脉診流・経絡治療)により、五臓六腑のバランスを整えることで、病は治癒していくのです。

次週に続く
コメント
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