割り算の答の単位謎問題に迫ってみる。
こどもたちは「先生の教え方が悪い」とは言わない。(言えない)
できないのは「自分は割り算が苦手だから」と思っている。
かけ算には順序がある。
割り算には2種類ある。
そんなことを植え付けられていては、苦手意識から脱することはできない。
連載も長くなったので、ここまでの話の要点をまとめてから本題に入りたい。
1.問題文の数値には「単位」が伴っている。これを無視して使ってはいけない。(大前提)
2.ただし、小学生に無理な「単位」があるので、何倍かするという意味の場合は無視してよいことにする。
(何個、何枚、何本、何人・・・どれでも関係ない)
3.計算とは数値だけの計算ではない。「単位」も計算され、答の「単位」に反映される。
これに異論のある人は、以下は読まなくて結構。
次に、先に例として使った例で単位を明示した
50円 × 6 = 300円 は当然のこととして
6 × 50円 この答が300本(円ではない)といい張る人は以下は読まなくて結構。
さて、ここからの話を読んでいる人は、
「こどもたちにとってどんな指導がよいのか真剣に考えている人」
と期待する。
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次のような場面を想像してみよう。
(1個ずつ紙に包んであるあめを取り出して)
先生「ここに12個のあめがあります。4人に分けるとひとり何個になりますか。」
(少し間があって)
先生「剛田くん、実際にやってみてくれないか。」
骨川「先生、だめだよジャイアンなんか、自分で食べちゃうから・・・」
(皆の笑い)
剛田「なにー。文句あっか、おれのものはおれのもの、お前のものも・・・・」
先生「二人とも、いいかげんにしなさーい。」
先生「じゃ、出木杉くん」
出木杉「はーい」
(間があり)
源「さすがだわ、出木杉さん・・・」
先生「もう一人、源さんにもやってもらおうか」
源「はーい、出木杉さんと一緒だけど、ちょうど4つきれいな袋があるからそれに入れて渡すわ」
骨川「しずかちゃんらしいよ、配ればいいってもんじゃないもんな。」
出木杉「やられたなー。」
野比「ぼくだって、ドラ焼きだったらお皿にのせてくばるよ」
骨川「はー、のび太のくせに生意気だぞー」
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つまり、「4人に分ける」の「人」は絶対ではない。「袋」でも「お皿」でもよい。
もっとわかりやすく、「4つの袋に入れてから4人に・・・」ということをこどもに理解してもらう。
この場合の4は「単位」をつけなくてよい、と指導する。
一方、4個ずつ分けるという場合は、お菓子4個が途中で画用紙「4枚」になったり「鉛筆4本」になってはいけないので、「4個」の「個」は無視してはいけないことになる。
次の2つのパターンしかない
割られる数値(ある単位) ÷ 割る数値(単位なし) = 答の数値(ある単位) ・・・ある単位がそのまま残る
割られる数値(ある単位) ÷ 割る数値(ある単位) = 答の数値(単位なし) ・・・約分の意味だが
これで、「単位」が間違いなくつけられる。念のため、もう一度問題文を確認してから答を書くように指導することは言うまでもない。
特に「単位なし」の答が出る場合は、上記整理項目の2に相当するのだから、問題文の確認が重要である。
長方形の面積の場合は、一例として
面積(ある単位×ある単位) ÷ よこの長さ(ある単位) = たての長さ(ある単位) ・・・ある単位が1つ残る(約分の意味)
これで、一通り矛盾なく(混乱させることなく)「単位」の計算が説明できる。
まあ、「単位がそのまま残る」「約分されてなくなるとか1つ残る」とかの表現は、あくまでこの場での説明用。
こどもたちにどう指導したらよいか、真剣に考えて工夫すべきは、そういうところであろう。
余談ではあるが、金曜夜7時の「ドラえもん」が土曜の夕方5時に移動するようだ。
こどもたちはどう思っているのだろう。
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