A・C・クラークの訃報を知ったのは、ついこの前のような気がする。
そういえば、彼の作品を読んだことがあったっけ?
あったような、なかったような、記憶が非常に曖昧であった。
ならば、この機会にどれか読んでみようと思い立った。
クラーク最初の長編ということで、とりあえずこの作品を手にとってみた。
人類が初めて月へ行くお話である。
アポロ11号が人類最初の有人月着陸を果たしたのが1969年7月。
今さら何を??なお話だし、
この本に登場する宇宙船プロメテウス号の月飛行計画とアポロ計画とではずいぶんと食い違いがある。
読み始めはとても不安だった。
ところが、なかなかどうして2008年現在でもけっこう読ませてくれるのである。
この作品が書かれたのは1951年。
プロメテウス号の月飛行計画はなんと、現在のスペースシャトルと同様な方式(巻末の解説によると「地球周回邂逅方式」)を採用しているのだ。
1回ごとにサターン5型ロケットを使い捨てにしたアポロ計画よりも、
スペースシャトルに近いプロメテウス号のやり方のほうが合理的。
クラークの未来予測の方がアメリカのアポロ計画よりも時代を先取りしていたのである。
彼の英国空軍時代は技術畑でレーダーの開発等に取り組んだこともある経歴の持ち主。
テクノロジーをよく知っている強みがこの作品に発揮されているのだろう。
もっと他の作品も読みたくなってきた。
宇宙への序曲
Prelude To Space
著:アーサー・C・クラーク
翻訳:山高 昭
出版社: 早川書房 (1992/03)
ISBN-10: 4150109656
ISBN-13: 978-4150109653
発売日: 1992/03
そういえば、彼の作品を読んだことがあったっけ?
あったような、なかったような、記憶が非常に曖昧であった。
ならば、この機会にどれか読んでみようと思い立った。
クラーク最初の長編ということで、とりあえずこの作品を手にとってみた。
人類が初めて月へ行くお話である。
アポロ11号が人類最初の有人月着陸を果たしたのが1969年7月。
今さら何を??なお話だし、
この本に登場する宇宙船プロメテウス号の月飛行計画とアポロ計画とではずいぶんと食い違いがある。
読み始めはとても不安だった。
ところが、なかなかどうして2008年現在でもけっこう読ませてくれるのである。
この作品が書かれたのは1951年。
プロメテウス号の月飛行計画はなんと、現在のスペースシャトルと同様な方式(巻末の解説によると「地球周回邂逅方式」)を採用しているのだ。
1回ごとにサターン5型ロケットを使い捨てにしたアポロ計画よりも、
スペースシャトルに近いプロメテウス号のやり方のほうが合理的。
クラークの未来予測の方がアメリカのアポロ計画よりも時代を先取りしていたのである。
彼の英国空軍時代は技術畑でレーダーの開発等に取り組んだこともある経歴の持ち主。
テクノロジーをよく知っている強みがこの作品に発揮されているのだろう。
もっと他の作品も読みたくなってきた。
宇宙への序曲
Prelude To Space
著:アーサー・C・クラーク
翻訳:山高 昭
出版社: 早川書房 (1992/03)
ISBN-10: 4150109656
ISBN-13: 978-4150109653
発売日: 1992/03