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気多大社の社務所横から東へ歩いて5分ほど行った場所に、大穴持像石神社(おおなもちかたいしじんじゃ )が鎮座しています。
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こちらは今でこそ氣多大社の摂社と言う位置づけになっていますが、昔からここの鎮座地(寺家町)の産土神として崇敬されて来た一社です。
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鳥居を背に振り返れば前述の「宝達山」を望むことが出来ます。(稜線のピーク)
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拝殿
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覆屋に鎮まる本殿
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拝殿越しに本殿を望む
主祭神:大己貴命 相殿:少彦名神
由緒:
創立の年代は明らかでないが、社名より考ふるに、 往古、神験霊異があって大穴持神の神像石を奉祀したのに 創まるのであろう。古代の石神信仰に発するものであるこ とはいうまでもない。前記のごとく貞観二年六月九日には 宿那彦神像石神社とともに官社に列し、延喜の制では小社 となったのである。
明治に入ってから村社に列し、同 十年三月には内務省より改めて気多神社の摂社に指定さ れ、同十六年五月には県社に昇格、同四十一年四月には神 饌幣帛料供進神社に指定された。かやうに気多神社の摂社 となっているが、他面においては鎮座地の寺家町の産土神 として篤く信奉されてきたのである。
(こちらより引用)
案内板(写真クリックで拡大)
ここを訪れようと思った目的の一つが境内にある霊石(地震石)だったのですが謂れを調べると興味深い伝承がありましたのでご紹介したいと思います。
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地震石 能登地方に地震が少ないのは、まさにこの石のおかげであるという伝承です。鹿島、香取神宮にある「要石」と同様に鯰が地下深くに居てこの石で暴れる頭を押さえ地震が起きるのを封じていると伝わります。
それとは、別に社名にある大己貴命の御神像が実は、この巨石であると伝えられています。
明治時代に、氣多神社側が「これこそまさに御神体なので、本殿に安置したい」と言った申し出があったそうですが村民の反対により、現状のままとなっているそうです。
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地震石 大きさは、ざっとですが1m×50㎝ほどでしょうか。
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下部が土の中に埋もれているのかどうかは、さすがに分かりませんがこの石に纏わる興味深い伝承があります。
『能登志徴』に、文久三年、海岸防備の為、このあたりに配備された藩士の一人が、この石の霊験を聞き、試しに、小便をしかけて汚したところ、顔色が土色になり、その夜に亡くなった。
その家を継いだ息子は、祟りを恐れ、人をやって参拝したが、なぜか、家禄は減少し、禍が続いたという。
(こちらより引用)
「祟り」系はちょっと恐ろしいですね。最も大己貴命の御神像であるならばなおさらででしょう。
この藩士の一人は、なんと恐れ多いことをしたのでしょう。
氣多大社が「この像石こそご神体としてふさわしい」と申し出があったと言う話は最もだと思います。
氣多大社より歩いて五分ほどの場所に鎮座していますが、訪れるものも殆どなく氣多大社もあえてここを紹介されていないので知る人ぞ知る一社と言えるでしょう。
氣多大社へ参拝されたなら是非こちらへも参拝する事をお勧めします。
【追記 11/25】トップ写真置き換え、文書一部訂正
【マップ】
次回も楽しみにしてます。
気多大社側が「御神体としてふさわしい」とわざわざ申し出ているくらいですからね。やはり特別な霊石なのでしょう。
さすがに、前もって謂れを知っていたのでさすがに触ろうという気は、おきませんでした。
何か貰ってきたらちょっと怖いですしね(^^;