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今回は2006年8月に訪れた山形県鶴岡市に鎮座する出羽三山神社とその奥宮「湯殿山神社」そして神秘の山、月山に鎮まる「月山神社(中之宮御田原神社)」の紹介です。
出羽三山詣には参拝順序があり本来は、羽黒神社(現世)→月山神社(死) →湯殿山神社(来生)の順番で参拝するのが正式な参拝順路なのだそうです。
ですが、 訪れた当日は現地でガイドの方との待ち合わせなどがあった関係で
湯殿山神社本宮→出羽三山神社→月山神社と巡りました。
記事では、訪れた順番が前後しますが、これを読まれた読者の方が生まれ変わりの旅が出来るように正規参拝ルートでご紹介させて頂きます。
【出羽三山神社】
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まず紹介するのは、羽黒山に鎮座する出羽三山神社です。
出羽三山は、山形県の中央にそびえる羽黒山(414m)・月山(1,984m)・湯殿山(1,504m)の総称です。約1400年前、崇峻天皇の御子の蜂子皇子が開山したと伝えられています。
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出羽三山案内図(写真クリックで拡大)
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隋神門
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天拝石 隋神門のすぐ手前にあります。「この奇岩を通し天を祀ったもので、その昔修験者の行法を行った石と思われる」との事です。
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かなり深い盃状穴がありました。
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境内案内図(こちらより転載(PDF))
隋神門を抜けると石段(2446段あるそうです)が続く頂上までの参道となりますがたっぷり1時間半ほどかかります。
ここは、本来不本意ではありましたが五重塔を拝観した後は、一度戻りこの先の有料道路を利用し山頂の境内へと向かいました。(隋神門から五重塔までは徒歩15分ほど)
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羽黒山五重塔(国宝)東北地方では最古の塔といわれ、平将門の創建と伝えられる。現在の塔は、約600年前に再建されたものといわれる。高さが29.0mの三間五層杮葺素木造で、昭和41年には国宝に指定された。近くには樹齢1000年、樹の周囲10mの巨杉“爺杉”がある。 (写真・紹介文は、こちらより転載)
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大鳥居
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三神合祭殿 こちらは、月山・羽黒山・湯殿山の三神を合祀した社殿となります。厚さ2.1mもある萱葺の屋根と、総漆塗の内部、随所にみられる見事な宮彫などその全てに迫力があって見ごたえ十分です。
本殿は度重なる火災にあい現在の社殿は文政元年(1818)に再建したものなんだそうです。
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出羽三山は、祖霊の鎮まる“精霊のお山”、人々の生業を司る「山の神」「田の神」「海の神」の宿る“神々の峰”にして、五穀豊穣、大漁満足、人民息災、万民快楽(けらく)、等々を祈願する“聖地”であった。 加えて「羽黒派古修験道」の“根本道場”として、「凝死体験(ぎしたけいん)・蘇り(よみがえり)」をはたす山でもある。
祭祀:
羽黒山-聖観世音菩薩(仏)・伊氐波神(産土神)・稲倉御魂命(穀物神)
月 山-阿弥陀如来(仏)・月読神(農耕神)
湯殿山-大日如来(仏)・大山祇神(山の神)・大己貴命(建国神)
・少彦名命(医薬神)
月 山-阿弥陀如来(仏)・月読神(農耕神)
湯殿山-大日如来(仏)・大山祇神(山の神)・大己貴命(建国神)
・少彦名命(医薬神)
(出羽三山公式ページより引用)
由緒案内(写真クリックで拡大)
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鏡池 「御手洗池」とも称し東西38m、南北28mの楕円形の池で、この池底からなんと!500面以上の鏡が見つかったそうです。池に鏡を納める思想は古来より全国に見られ古いものでは平安時代のものも見つかっているそうです。そんな思想から鏡池は信仰の対象となって鏡池があったからこそこの地に本殿が建立されたものと考えられます。
鏡池案内(写真クリックで拡大)
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鐘楼
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羽黒山開山堂 蜂子社 出羽三山開祖蜂子皇子を祀っています。
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蜂子社 案内(写真クリックで拡大)
蜂子皇子は第32代崇峻天皇(すしゅんてんのう)の皇子で、崇峻天皇が蘇我氏に殺害された時、推古元年(593年)に海路北上し、庄内由良港に上陸、三本足の烏の導くままに羽黒山に登り、難行苦行の末、羽黒大神を拝し次いで月山、湯殿山を開きました。
皇子の修行が羽黒修験道に発展し、今日の出羽三山の礎を築くに到りました。 引用:境内案内板より
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蜂子皇子御墓(現在は、立派な宮内省管轄の陵墓になっています。)
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蜂子社の左手奥にひっそりと鎮まる「蜂子皇子開山廟」(案内図にも記載がなく以外に知られていません)
墓碑には、神代文字の「阿比留草文字」で『ハチコノミコト』と書かれています。神代文字で書かれた希少な墓碑の一基です。
※ 以下は、日々平穏でもここを紹介した記事を再掲させていただきます。
出羽三山開山1400年祭記念で発行された「出羽三山」によると「墓碑を『開山廟』とよび、アヒルクサモジという古代修験者が修行の秘事を伝えるのに用いていたというもので、一般には読む事が出来ないが、昭和50年に英彦山修験所伝・アヒルクサモジ五十音が発見され、これに照らして墓碑の文字を解読すると、『ハチコノミコト』と記されてある。このことは羽黒修験はもとより英彦山修験等全国の修験者が呪文や秘事を伝えるのに、共通の文字を用いていたのではないだろうか。しかしこの墓碑は、『羽黒町史』下巻・第六編・近代の羽黒によると、建立は第75代覚諄別当(文化10~文政8〈1813~1825〉)であり、当初の刻銘は「南無開山能除聖者照見大菩薩」であったものが、明治の神佛分離執行時に、初代宮司・西川須賀雄の揮毫したアヒルクサモジに改刻されたものであると言う。現在の墓碑はこの時のものである。」と記されている。(資料提供 山形在住O氏)
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厳島神社
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蜂子社・厳島社遠景
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末社
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蛇石![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/8e/5bd60e38385b6fa10e22453607e2d75d.jpg)
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四角く加工された石 倒れた灯篭の跡でしょうか?
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出羽三山碑 明治37年と言えば日露戦争が勃発した年です。
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天宥社 羽黒山中興の祖と言われる天宥法印を祀った神社
天宥社案内(写真クリックで拡大)
【月山中之宮御田原神社】
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続いては、月山神社(中之宮御田原神社)の紹介です。
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さて、出来れば山頂の月山本宮へと参拝したいところですが、この時点で午後3時を回っていたので登れるところまで行く事にしました。
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素晴らしい景観です。
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この辺りは弥陀ヶ原湿原と呼ぶそうです。
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ニッコウキスゲ
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山頂まで2時間30分 せっかくなのでもう少し登ってみます。
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白い部分は何でしょう?
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更に登ります。
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なんと!万年雪でした。
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8月だと言うのに雪を見ることが出来ました。
9合目まで登りましたが、さすがに時間切れ ここで引き返しました。
是非、いずれ再訪し頂上の本宮へと参拝したいものです。
【絶景】月山神社 本宮への道 ~まるで極楽浄土~ Gassan Shrine
【湯殿山本宮】
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続いて生まれ変わり再生の神社「湯殿山神社本宮」の紹介です。
本宮までは、駐車場に車を置いて専用バス(往復400円)に乗車しての参拝になります。
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かつての鳥居に掲げられていた扁額
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大鳥居
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参拝参道入口
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ここから先は、聖域のため写真撮影禁止です。
湯殿山は神の世界なので古来より人工物は許されずいわゆる社殿などありません。参拝は、ご神体の岩に裸足になり塔拝することによってご神徳を得ると言うものです。
湯殿山由緒案内(写真クリックで拡大)
出羽三山の各神社は 今でも神仏習合の残る希少な神社で多くの崇敬者が訪れています。
公共交通機関利用では、不便な場所ではありますが、それぞれご神徳がとても高い神社ですので、片参りとならぬよう時間に余裕を持って出羽三山神社~月山神社~湯殿山神社の順に参拝する事をお勧めします。
(撮影:2006年8月)
お断り:2006年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。
お断り:2006年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。
【マップ】
出羽三山神社
月山中之宮 御田原神社
湯殿山神社本宮
次回も楽しみにしてます。
そうですね。他の神社とは次元の異なる神秘的な場所でした。
特に、湯殿山神社本宮の御神体に裸足で登る行為は今までの穢れがご神徳によって、清算されていくような気分を味わうことが体験できます。
転生された時の前世を引きずることが無いようにここで穢れを落とす意味でも、いずれ是非訪れる事をお勧めします。
自分、宗教家でも熱心な信心もありませんよ。(^^; ここを参拝するとその様な気分にさせて頂けると言うかそういう場所なのです。