私が研究室のようなところで働くようになって、20代後半頃から尿が出にくくなった。物も二重に見えた。
ストレス、疲れ…からだろうか?
実際その頃の私は喋ることが出来にくく、黙っていたから誤解されることが多かった。
〇〇さん、一体何を考えているのか分からないってみんな言ってるよ、と言われたことがあったがそれにも黙って反論出来なかった。私は黙々と自分の仕事をするのみだった。
その頃、この地区ではいち早くKK病院に「神経内科」が出来た。先生はKY大から来た中堅の先生だった。
私はかかってみることにした。尿が出ないと言うことを告げると、重症筋無力症を疑い、テンシロンテストというのをしたが、陽性にはならなかった。それでも試しに「ウブレチド」という重症筋無力症の薬を出してくださった。飲んでみると、尿が勢いよく出だした。私はそれで満足し、以後その薬を出してもらうために受診した。しかし、筋電図やその他の検査はされないまま私の病名は「重症筋無力症」になった。
私は重症筋無力症に関する本を2冊購入し、この病気なら付き合っていけると思った。その本から必要な情報を享受し、すっかりその病気だと思い込んでいた。
しかし重症筋無力症友の会に入会してその会合に出席したが、参加されている皆を見て私はこの病気ではないと直感に確信した。
先生はいつも同じことを聞き、それをカルテに書き、また次の受診時に同じことを聞いた。尿が出、少し元気になるからウブレチド欲しさに受診した。それはかなりのストレスだったが、何でもいいから症状が改善すること、そして働ければいいやと思って働いた。
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