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内外行動日記です。blog復帰しました^ ^

Evidence based

2009-09-30 02:05:08 | 歯科臨床
さて、先日の9月26日、27日の土曜日、日曜日は、「E.P.I.C」という研修会に参加してきました。
約1年間に渡り、前半は歯周病を、後半はインプラントの研修を行います。
特に歯周病の治療は、これからの歯科治療の要となるに違いないでしょう。

そもそも「E.P.I.C」とは、
、Evidence based Periodontology & Implantology
の略です。

この『 Evidence based 』、がキーワードなわけですが、
この用語は「科学的論拠に基づいた」という意味で、学生の時から散々に聞かされてきたものです。

先人達は様々な医療を実行し、成功、失敗を繰り返してきました。
これらの「成功」は繰り返すべきで、「失敗」は繰り返すべきではないのです。
これらの経験は、海外に、「論文」として記録されています。
この論文を熟読し、確かな知識を身につけた上で経験を積みましょうといった内容なのでしょう。

そもそも「Evidence based~」なんて言われるようになったのは、物事を学ぶ上で経験、特に失敗経験を通して学ぶことが多いのはご存知のことです。
失敗は成功の素なんて言葉があるくらいですので。
今までの医療人は根拠ではなく、経験に基づき成長してきたといえます。
しかし、これからの医療人は、失敗が許されないということが言えます。
少なくとも先人と同じ失敗は繰り返してはいけないのです。
「失敗経験は、あらかじめ知識として詰め込み、その上で、成功の確率の高い治療法を選択して行い、経験を積み成長しなさい。治療とは技術、芸術も大事だが、根底にあるのは「科学」なのだ。」
という解釈をしています。

論文を読むことと、読む以前に訳すこと。
この感覚は懐かしいものがあります。


さてさて、アメリカ歯周病学会の専門医のお話によると、今のアメリカでの歯周病の治療は、歯を残す時とはを抜く時がかなりはっきりしており、
・残すなら残す。
・抜くなら抜く。
・抜いたらインプラント

そんな流れが強く、インプラントが完全に主流になってきているとのことです。

アメリカは主治医と専門医によりチーム診療を行いますが、主治医より依頼を受けた専門医は、治療に期間を長くかけられないようです。
それは、専門医は主治医に患者さんを戻さなくてはいけないため、治療が長引くわけにはいかないのだと思います。
 重度歯周病などは、治癒させるのに1年~3年以上かかることがあります。要は、医者~患者関係が長くなるわけです。
この、長い治療期間が、許されないため、重度歯周病でも、残るか残らないかわからない歯は抜歯してインプラントという短期決戦とならざるを得ないのでしょう。

歯を保存か、歯槽骨を保存かで選択する場合、歯槽骨を保存する傾向です。無理に歯を保存して、骨が吸収され、抜歯になった時の対応が大変になあるよりは、骨が残っているうちに抜歯して予知性の高いインプラントを入れましょう
ということです。

私はこれらの内容がどうしても納得できませんでした。
なぜなら、歯を挺出させ骨レベルを上げることと、義歯って単語が一度も出てこなかったからです。

インプラント、インプラント・・・・・って言ってる歯医者さんって正直好きにはなれないのです。
確かに40年以上の歴史が出来てきたため、手技も単純で、予知性が出てきました。
治療結果も良く、素晴らしい治療方法であり、私もこれからどんどん積極的に行っていく治療のひとつです。
私の処置方針では、欠損歯列はまずは義歯、それも健康保険の適応が第一選択です。
それで満足が得られない場合に、保険外の入れ歯やインプラントといった方法を提示するわけです。
智歯が移植に適しているならば、抜歯した直後であれば、歯の移植が第一選択です。
インプラントはあくまで最終手段として検討すべきなのです。

インプラントバブルと呼ばれている現在の歯科治療は、決して鵜呑みにしてはいけないのです。

「科学的根拠に基づく医学」
は大いに賛成です。
しかし、これらはあくまで優れた「医学」であり、優れた「医療」になるとは限らないと私は考えています。


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シェードテイキング1

2009-09-24 22:14:25 | 歯科臨床
最近は白い補綴物を希望される患者さんが多くなってきています。
当然といえば当然なのですが。

そこで、難しくなっているのがシェード(色あわせ)です。
シェードガイドもいろいろあり、
・Vitaクラシカルガイド
・ノリタケシェードガイド
・Vita3Dマスター
・4Season
・ヴィンテージ
・Etc
とまあいろいろとあるわけです。
私自身も全てを使いこなしているわけではないのであまり語れないというのが本音です。(^^;

写真はVita3Dマスターのものです。
今まではA色、B色、C色、D色と4種類に分け、そこから明度によって
1、2、3、3.5、4と分けてきていました。
東洋人はA色が合う、西洋人はB色、という感じです。
A色はやや黄色が入り、B色は白が強い。
C色は青、グレーがかり・・・・といった曖昧なものです。

そこで、もう一度シェードを「明度、彩度、色相」といった3つの視点から見直すことを目的として作られたのが写真のVita3Dマスターなのです。
・明度で5グループ
・彩度で2~3つの選択肢
・色相で、黄色~赤の範囲

優先順位は「明度」≧「彩度」≧「色相」
となります。
要するに、明度が合えば、色は合ってくるわけです。

写真でも明らかにわかるのは明度による色の違いです。
右にいくにつれ、暗くなっているのがわかるはずです。


こんなふうに、学術的に作られたVita3Dマスターは最高!


・・・・・・と思いきや実は意外と使いづらいのです。
もちろん「慣れ」もあると思うのですが。

長年Vitaのクラシカルなシェードガイドに慣れ過ぎてしまっています。
そのため、完全なる色あわせにはまだまだ研究が必要なのです。

私自身も「ホワイトニング」で研究しています。
今は、ゲルタイプではなく、固形物タイプのホワイトニングが好きです。
これも充分に試験したら臨床に導入しようと考えています。

明度とセメントと、透過性によるカメレオン効果の3つが、現時点での結論です。

メーカーによって、同じA色でもまったく違うのも事実。
大切なのは、全国共通の基準を作ることと、その歯医者さん独自の基準を作ることです。

しかし、これには歯科だけでなく「色彩」の知識が不可欠なのです。

専門分野だけにとらわれると大切なものを見落とします。
これは「バルックの法則」と似たものがあります。
「専門家はその分野で何事も勝負しようとする傾向がある」
ということです。
物事を多角的に診るためには専門分野以外の知識が必要不可欠なのです。
今回は「歯科」と「色彩」の知識を応用するため歯医者さん全体でまだ未完成だと言えます。

この「シェード」と「色彩」についてはもう少し考えがまとまったらもう一度レポートしたいと思っています。








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シルバーウィーク??

2009-09-18 23:20:53 | 日記
最近アクセスを忘れていました(^^;
というよりアクセスする余裕も無かったわけですが。
うれしい悲鳴です。

さて、明日より連休ですね。
いわゆるシルバーウィークってやつです。
なんでこんな連休が実現したのかといいますと、祝日と祝日の間の平日は祝日になるというお国のルールからです。だから1日増えてしまいました。
まったく~、オセロじゃないんだからとツッコミたくなりますね。


5月がGW、8月がお盆、9月がシルバーウィーク。
今年は本当に休みが多いですね。
10月も11月も連休があり、12、1月は年末年始。
祝日がとても増えた気がするのは私だけでしょうか??

こうなってしまうと祝日のありがたみがわからなくなってしまいます。
一年のうちでちゃんと働ける月は6月だけなのかもしれませんね。

で、9月の大きな連休も次回は6年後の2015年です。
そう考えるととても貴重な連休ですね。




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補綴前処置(矯正的挺出術)

2009-09-09 17:10:59 | 歯科臨床
抜歯かな?と思いましたが保存ができた例です。

右下の歯の痛みが原因で来院され、エックス線より、インレー直下に大きなカリエスが存在したため、麻酔抜髄法を行いました。
が、インレーを除去した時、歯に亀裂があることに気づき、骨縁下まで達していました。
原則として、骨縁下まで達したむし歯は抜歯の対象となります。
それは、生物学的幅径が破壊されることと、亀裂部より感染が起こるためです。
こういった歯を治療する場合は大きく2つに分かれます。
1、保存不可能と判断し抜歯する。
2、生物学的幅径を回復し、保存する。

1の抜歯することは簡単ですが、その後の治療方針がブリッジ、入れ歯、インプラント、移植といった方針になり、その後の処置がやや大きくなり補綴物も大きいため、当然費用も大きくなります。
今回は2の生物学的幅径を回復させる方法を選択した例です。

2の生物学的幅径の回復方法は、3つあり、
1、そのまま歯の亀裂の下、まで骨を削ること。
2、歯を矯正で挺出させてから骨を整形する方法。
3、再植(一度抜いてから位置を合わせて戻す)方法
です。それぞれに利点、欠点がありますが、
今回は2の矯正で挺出させてから整形する方法を選択しました。

やり方は両方の歯にワイヤーをひっかけ、ゴムで牽引するというシンプルな方法です。これにより、歯が牽引され、亀裂部分が歯ぐきの上に来ます。
歯と一緒に骨も余分に付いてきますので外科的に骨を整形してあげます。

これで補綴前処置は終了、歯にコア(土台)を入れ、かぶせることができるのです。この前処置は期間がかかるのが最大の欠点です。
実際にこの治療には歯を動かすのに4ヶ月弱かかりました。
費用も保険外になります。
しかし、今まで一般的に抜いてきていた歯を救うことができるのです。
たった一本の歯でも、時間をかけて保存することはアンチエイジングに大きな役割を果たすと思っています。
私の最も好きな治療方法の一つです。

歯を一本治療するにもこれだけの選択肢が存在するということを患者さんも、より多く知っておく必要があるのです。



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6根管

2009-09-05 20:18:01 | 歯科臨床
長い間臨床を行っていると、色々と珍しいことを発見することがあります。
写真は上顎右側第一大臼歯の感染根管処置のものです。

上顎および下顎の大臼歯は、教科書的には根管が3~4本です。
この写真では6根管あります。

メジャーな4根管であるMB1根、MB2根、D根、P根は発見できると思います。
さらに、D根とP根の間に1根管。
MB2根とP根の間に1根管発見しました。

根管は前歯ほどまっすぐで本数が少なく、奥歯になるにつれ、根管が複雑な形態となり、さらに本数が増えます。
お口の中は奥のほうが狭いので、治療の難度はグンと上がるのです。

3~4根管でも治療は大変ですが、今回はその倍です。
非常にコクのある根管治療でした(^^;

さて、これらの根管は治療中に拡大鏡を使っていたため発見することができました。つまりです、普段は拡大鏡を使わないこともあるので、発見できないこともあるわけです。
我々の治療は、あくまで「肉眼で見える範囲の治療」なのだということを痛感した治療でした。
100%の治療が出来たとしても、治療の成功率は絶対に100%にはならないのです。
だからこそ、失敗した時のことも考え、リペアが利く治療を心がけておく必要があるのです。

治療の成功率を上げることと、再治療がしやすいようにすることは我々歯医者にとって永遠のテーマなのです。
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夏も終わりですね

2009-09-04 00:19:10 | 日記
涼しくなってきましたね。
季節も変わりつつあり、まさに「秋」になろうとしています。
今年の秋は「食欲の秋」ではなく「スポーツの秋」
にしたいですね。
ようやくですが筋トレも開始しました。
始めてみるとけっこうハマります♪
この「秋」は頑張り時だと思っています。
しかし、必ず「飽き」が来るものです。
この対策に失敗すると長続きしないのです。

何か良い方法はないですかね(^^;

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