相変わらず多い訪問詐欺

詐欺の種類とマニュアル化
　訪問詐欺は、圧倒的に戸建ての家を対象にしたものが多いものです。詐欺の種類としては、屋根、外壁、塗装、水やガスの配管、TVアンテナや電気系統などに関する点検詐欺や欠陥指摘の他、白蟻被害、床下腐食などに関し、偽の欠陥または小さな欠陥を針小棒大に表現して、消費者の不安を煽るものです。
この種の詐欺の多くはマニュアル化されていて、お客様との問答集が存在しています。

（例えば、株やＦＸなどの勧誘では、「そんなに儲かるのなら、あなたの営業時間がもったいないよ！ 自分でやれば・・・」と言うと、「いいえ、私達がやるとインサイダー取引になる恐れがあり、会社から禁止されています。」の如く。）

同じパターンの3回目
　一昨日も「ピンポーン！」玄関のチャイムが鳴り、出てみると作業衣の上下に防寒ジャンパーを羽織った20歳前後の若者が、

「近くの家で工事を始めるので車が出入りし、偶に駐車することもあり、邪魔になったらすぐにお知らせください。」と言うので、

「あぁそうなの、ありがとう、ところでその工事の家の名前は？」と訊くと、

「現場監督に聞かないとわかりません。」と答えました。この時点で怪しい。（怪しい第１弾！）
工事をする家の名前も言えないのは変です。家の名前が分からなければ、車が邪魔であることを何処に知らせればよいのでしょう。
その前に一節があり、

「この道を真っ直ぐ行ったところの十字路を右に曲がったところで工事を始めますので」の説明に、

「この道にＴ路はあっても十字路はないよ！」と、教えたばかりで回答にもしどろもどろでした。
　そもそも見知らぬ家を訪問して、会社名も言わず名刺も出して名乗らず、いきなり用件を告げるのは怪しい限り（第２弾！）です。

名前を言わないので社名を尋ねると、

「会社はア◯◯です」とジャンパーを開けて胸元の刺繍を見せましたが、「A」一文字が読めた程度で実に素早く閉じました。この動作も怪しい（第３弾！）それに女性（特に老女）を期待していたのに highdy が出て少し慌てたようです。highdy が

「お疲れ様です、ありがとう」と言ったものだから、

「では、宜しくお願いしま～す。」と彼は扉を締めました。
その数秒後、

「あっ、旦那さん旦那さん」と再び呼び掛けて来ました。扉を開けると、

「いま、言い忘れました。旦那さんちの２階の瓦がボコッと飛び出ているのですが」

「何処？」

「ここから、よく見えますので」と１０ｍ余りの地面を指さします。そこに行って屋根の棟（頂部）を眺めていると、彼はスマホで写真を撮り、冠瓦と厚のし（熨斗）瓦の部分を拡大して見せて、

「この部分を「棟」と言います。ご存知ですか？ 通常はこのようにボコッと飛び出していることはないのですが大丈夫ですか？」と不安を煽ります。ちゃんとした会社なら「ボコッ！」なんて表現はしません。それに全く正常な状態なのです。
「大丈夫、私はプロだからこんなことはよく知っているよ！ 全然問題はないよ！」

「最近屋根の点検はいつ頃されました？」

「確かもう１年になるかなぁ」と嘘を言っておきました。

（実際は数年前にTVアンテナ工事を知人に依頼しただけで、10年以上点検なんぞしてはいません。）
「私は、家のことなら電気・配管・塗装・左官・大工などできないことはないんだよ。
（実際に何でもできます。先日なんか３つ口のガス器具が不調で、ガス会社から2人来て点検しましたが原因が分からず、交通費だけ払って帰って貰いました。その後自分で調べてあるセンサー部品を特定、交換するように依頼して直りました。３つのうちの一つの温度センサーが不調のため、コンピューターを介して他のバーナーにも影響していたのです。当然、2回目の交通費はサービスになりました。）
何かあっても、家を建てた建築業者や友達がすぐに来てくれるしね。それに私はプラントエンジニアで、それら工事を指導する立場でもあり知識もあるので大丈夫だよ、心配してくれてありがとう。」と言ったら、渋々帰って行きました。
素人（特に女性）は、この程度のことでも本当に解っていないので、このように自信ありげに写真を見せられると容易に騙されます。（第４弾！）

まだウロウロしている！
　30分後 紫陽花 と買い物のために、highdy の車で出かけたら、数100ｍ離れたところでまだ訪問宅をウロウロ物色している彼がいました。（第５弾！）
内心「この詐欺野郎め！」と思いつつクラクションを鳴らしましたが、自宅に停めているのは 紫陽花 の車なので highdy とは気づかなかったようです。
また、紫陽花 が「よしなさい！ 可哀想にあんな仕事しか見つからなかったよ。」と、たしなめるのでやめましたが、「まっとうな仕事につけよ！」と、ゆっくり諭してやりたいところでした。

罪人はつくりたくないので警察には通報しませんでしたが、本来なら他の被害者を防ぐためにも「通報すべき人物」です。

　　参考資料にどうぞ

屋根修理の詐欺に気をつけて！

紫陽花 の模範回答
　ひと頃（いまでも偶にありますが・・・）インターネット回線の勧誘が頻繁にありました。有線ＴＶを無料で工事しますという類です。回線は無料でも、ＴＶ観賞やインターネット接続料は必要なのです。これで騙されてうっかり有線ＴＶにされた方も非常に多いです。
　また、インターネット回線と併せて電話も会社を変えると、電話代が安くなるというＮＮＴを装って名乗る会社（実は子会社でも何でものない単なる特約店）が、執拗な勧誘をしていました。
我が家の 紫陽花 の模範回答は、「うちはインターネットや電話・ＴＶに関しては担当者がいまして・・・」が決まり文句になっています。ですから全て highdy に話が回って来ます。（別宅に居たときも何度も電話がかかって来ました。）そして highdy がいつも上手に断ります。しつこい勧誘者はコテンパー（日本国語大辞典では、こてんぱん）にしてしまいます。

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