池田晶子著「14歳からの哲学 考えるための教科書」の「メディアと書物」の章は、普段当たり前にあるものだと思って見てきたメディアの存在と意味について考えるという内容。戦争からお笑いまで全部が一律に電波で流されるから、人は大事なことと大事でないことの区別がつかなくなってしまうという一文は、まさに映像で見たことをそのまま受け取るだけで、視聴者は何も考えない一億総白痴化現象を言い当てている。しかも事実であるスポーツや事件ネタと同じように政治や経済も、政府が記者クラブで発表する内容を吟味することなくそのまま報道するので、それら全く事実と異なる内容も事実であると認識してしまう。
さすがに自分の頭で考える哲学者の池田さんは、TVの詐欺を見破り、TVは見ないと書いている。
さすがに自分の頭で考える哲学者の池田さんは、TVの詐欺を見破り、TVは見ないと書いている。