【馬場状態】Aコース使用。今年は9月開催がない為、最終週でも内側の馬場がしっかりしている。通気性を良くするため、馬場に穴を開けており、例年より脚が深く潜る馬場状態で時計が掛る。
7.0 - 11.8 - 12.3 - 12.6 - 12.5 - 13.6 - 13.2 - 13.0 - 12.3 - 12.4 - 11.5 - 11.2 - 11.9=2:35.3
史上最多タイのGI7勝目を女傑ジェンティルドンナが引退レースで決めた。この中間は、坂路2本で輸送も考慮されたソフトな仕上げ。その分、長距離輸送でも馬体はフックラしていた。下見どころでは頭を上下させる面は見られたが、発汗は見られず許容範囲だった。レースでは、抜群の発馬を決めてスーッと先団へ。最初の3、4角の下り坂では前に壁を作れずにハミを噛んでしまう。しかし、正面スタンド前ではなだめることに成功し、エピファネイアを見ながらの3番手に落ち着く。1,000㍍通過が63秒0と歴史的な超スローペース。その後も13秒台のラップが続く緩い流れでもがっちり手綱を抑えて折り合いに専念。前のヴィルシーナとエピファとの差が広がっても動じない。あくまでも己との戦いだ。3分3厘で馬なりのまま前との縮め、4角で少し気合いを付けてスパートを開始させる。直線を向き、スッと左手前に替えると馬場を強く叩きつけて加速。坂下でエピファに馬体を併せて、坂上で一瞬の脚で交わす。ゴール前で後続に迫られても危なげなく振り切った。完璧なレース運びだった。初の中山コースを屈することはなかったし、何より折り合い・コース取り、スローの瞬発力勝負で脚を溜められたことが良かった。引退が惜しまれる素晴らしいレースだった。
本命視したトゥザワールドが2着入線。この中間はコースと坂路を併用し、絶好の動きを見せていた。下見どころでも馬体を大きく見せて気配は絶好だった。レースでは6番枠から発馬で行き脚がつかず一瞬ヒヤッとする。直後に少ししごいてポディションを取りに行く。その分、3、4角の下り坂から直線入口にかけて頭を上げて行きたがる素振りを見せる。それでも、すぐに落ち着きを取り戻した。7番手から前に壁を作り、脚をタメることに成功した。向こう正面でフェノーメノに被され、3角でゴールドシップが動いても慌てない。流れを考えれば、ビュイックのこの判断は素晴らしかった。馬込みで我慢させて仕掛けたのは4角から。外めへ持ち出すのではなく、あくまでも馬込みの中で進路を探る。直線を向き、馬込みの中でもゴチャつくことなくトップスピードを維持。ジェンティルが抜け出した馬3頭分のところから突き抜ける。一瞬の脚でジワジワと詰め寄り、2着に差してきた。ビュイックの素晴らしいコース取りには感心させられるし、決して早仕掛けになることなく、馬込みの中でジッと我慢させたのが功を奏した。今回のように馬込みでタメたほうが良いタイプだ。
3着のゴールドシップは、予想以上のスローペースに泣いた1頭。展開のカギを握る1頭だっただけに位置取りに注目していた。14番枠発走から手綱をしごいて先団を窺う。すぐ横のエピファが脚力の違いでスーッと先団へ取り付いたのに対し、スブいゴールドは無理をしない。下り坂の3角でスーッと手綱を引いて中団の馬込みに潜り込む。出して行って中途半端に外を回らされるのを嫌ったのだろう。道中は馬込みの中で折り合いに専念をする。流れが落ち着いた1,2角~向こう正面でもアクションはない。一気に動いたのは3角から。捲って4角では先団までポディションを上げる。しかし、これだけペースが遅いと前々で運んだ組や、インで我慢していたタイプは、そこからもう1枚の脚を使える。その為、直線を向いてもなかなか前と差は詰まらない。ジリジリと伸びたが、3着が精一杯だった。自身も33秒台の脚を使っているように、この流れの中で良く頑張っている。ペースと枠順に完全に泣いた。もっと急流であれば差し切っていただろう。
15番枠を引いたジャスタウェイ。好発を決めるも無理に前を取りに行かずにスーッと手綱を引いてポディションを下げる。下手に取りに行くと外々を回らされる可能性があるだけに仕方ない。しかし、勝ちに行くならもう少し気迫を見せてほしかったのも確かだ。向こう正面までは後方から3番手から前のゴールドシップを見ながらの競馬。問題は3角からの仕掛けである。これは福永の騎乗ミスと言わざるを得ない。ゴールドッシップが一気に動いたのに対して、仕掛けが遅れる。しかも4角では右手綱を引いて馬込みの中を狙う素振りを見せ、無理と判断してからは左手綱を引いてウインバリアシオンの外めへ進路を切り替える。加速が必要な3分3厘でまったく加速ができていない。この流れでは致命的だ。直線を向き、大外からグーンと凄い脚で差してくるも、脚を完全に余した。不完全燃焼の引退レースとなった。福永の騎乗からは残念ながら気迫が伝わってこなかった。
ジャパンCを圧勝したエピファネイアは、13番枠から好発を決めて自然と先団へ。3、4角の下り坂では少し行きたがる素振りを見せるも、正面スタンド前ではスッと落ち着く。ヴィルシーナが作る緩いラップを少し離れた2番手から追走する。前走とは違って13秒台が続く超スローペースでも妙に折り合っている。向こう正面でもそれは変わらない。4角で自然とバテたヴィルシーナを交わして先頭に躍り出る。直線でジェンティルドンナとの叩き合いを演じる。坂上までは我慢できたものの、ゴール前で捕えられてしまった。今回は妙に落ち着き過ぎていた点と、この馬は一貫したハイラップでこそ脚力を生かすタイプか。超スローのヨーイドン向きのタイプではなかった。
ワンアンドオンリーはジョッキーの判断ミスが最後まで響いた。3番枠から手綱をしごいてインを狙いに行くも、すぐにトーセンラーに僅かの差でポディションを取られてしまう。ここでの位置取りの差が最後まで響いた。6番手のインに潜り込めたものの、超スローペースで馬込みにびっしりと包まれてしまう。何もできない道中。そして、決定的だったのは3、4角の位置取りだ。残り3ハロンを切った直後にトーセンとジェンティルの間に進路はあった。しかし、モタモタしている間にそのポディションにトーセンが入る。すぐにトーセンのインに進路を切り替えるも、うまく取れずに後方まで下がってしまう。流れを考えればここで万事休す。直線は何もできないまま、直線は手綱を追うのをやめてしまった。明らかな騎乗ミスである。
7.0 - 11.8 - 12.3 - 12.6 - 12.5 - 13.6 - 13.2 - 13.0 - 12.3 - 12.4 - 11.5 - 11.2 - 11.9=2:35.3
史上最多タイのGI7勝目を女傑ジェンティルドンナが引退レースで決めた。この中間は、坂路2本で輸送も考慮されたソフトな仕上げ。その分、長距離輸送でも馬体はフックラしていた。下見どころでは頭を上下させる面は見られたが、発汗は見られず許容範囲だった。レースでは、抜群の発馬を決めてスーッと先団へ。最初の3、4角の下り坂では前に壁を作れずにハミを噛んでしまう。しかし、正面スタンド前ではなだめることに成功し、エピファネイアを見ながらの3番手に落ち着く。1,000㍍通過が63秒0と歴史的な超スローペース。その後も13秒台のラップが続く緩い流れでもがっちり手綱を抑えて折り合いに専念。前のヴィルシーナとエピファとの差が広がっても動じない。あくまでも己との戦いだ。3分3厘で馬なりのまま前との縮め、4角で少し気合いを付けてスパートを開始させる。直線を向き、スッと左手前に替えると馬場を強く叩きつけて加速。坂下でエピファに馬体を併せて、坂上で一瞬の脚で交わす。ゴール前で後続に迫られても危なげなく振り切った。完璧なレース運びだった。初の中山コースを屈することはなかったし、何より折り合い・コース取り、スローの瞬発力勝負で脚を溜められたことが良かった。引退が惜しまれる素晴らしいレースだった。
本命視したトゥザワールドが2着入線。この中間はコースと坂路を併用し、絶好の動きを見せていた。下見どころでも馬体を大きく見せて気配は絶好だった。レースでは6番枠から発馬で行き脚がつかず一瞬ヒヤッとする。直後に少ししごいてポディションを取りに行く。その分、3、4角の下り坂から直線入口にかけて頭を上げて行きたがる素振りを見せる。それでも、すぐに落ち着きを取り戻した。7番手から前に壁を作り、脚をタメることに成功した。向こう正面でフェノーメノに被され、3角でゴールドシップが動いても慌てない。流れを考えれば、ビュイックのこの判断は素晴らしかった。馬込みで我慢させて仕掛けたのは4角から。外めへ持ち出すのではなく、あくまでも馬込みの中で進路を探る。直線を向き、馬込みの中でもゴチャつくことなくトップスピードを維持。ジェンティルが抜け出した馬3頭分のところから突き抜ける。一瞬の脚でジワジワと詰め寄り、2着に差してきた。ビュイックの素晴らしいコース取りには感心させられるし、決して早仕掛けになることなく、馬込みの中でジッと我慢させたのが功を奏した。今回のように馬込みでタメたほうが良いタイプだ。
3着のゴールドシップは、予想以上のスローペースに泣いた1頭。展開のカギを握る1頭だっただけに位置取りに注目していた。14番枠発走から手綱をしごいて先団を窺う。すぐ横のエピファが脚力の違いでスーッと先団へ取り付いたのに対し、スブいゴールドは無理をしない。下り坂の3角でスーッと手綱を引いて中団の馬込みに潜り込む。出して行って中途半端に外を回らされるのを嫌ったのだろう。道中は馬込みの中で折り合いに専念をする。流れが落ち着いた1,2角~向こう正面でもアクションはない。一気に動いたのは3角から。捲って4角では先団までポディションを上げる。しかし、これだけペースが遅いと前々で運んだ組や、インで我慢していたタイプは、そこからもう1枚の脚を使える。その為、直線を向いてもなかなか前と差は詰まらない。ジリジリと伸びたが、3着が精一杯だった。自身も33秒台の脚を使っているように、この流れの中で良く頑張っている。ペースと枠順に完全に泣いた。もっと急流であれば差し切っていただろう。
15番枠を引いたジャスタウェイ。好発を決めるも無理に前を取りに行かずにスーッと手綱を引いてポディションを下げる。下手に取りに行くと外々を回らされる可能性があるだけに仕方ない。しかし、勝ちに行くならもう少し気迫を見せてほしかったのも確かだ。向こう正面までは後方から3番手から前のゴールドシップを見ながらの競馬。問題は3角からの仕掛けである。これは福永の騎乗ミスと言わざるを得ない。ゴールドッシップが一気に動いたのに対して、仕掛けが遅れる。しかも4角では右手綱を引いて馬込みの中を狙う素振りを見せ、無理と判断してからは左手綱を引いてウインバリアシオンの外めへ進路を切り替える。加速が必要な3分3厘でまったく加速ができていない。この流れでは致命的だ。直線を向き、大外からグーンと凄い脚で差してくるも、脚を完全に余した。不完全燃焼の引退レースとなった。福永の騎乗からは残念ながら気迫が伝わってこなかった。
ジャパンCを圧勝したエピファネイアは、13番枠から好発を決めて自然と先団へ。3、4角の下り坂では少し行きたがる素振りを見せるも、正面スタンド前ではスッと落ち着く。ヴィルシーナが作る緩いラップを少し離れた2番手から追走する。前走とは違って13秒台が続く超スローペースでも妙に折り合っている。向こう正面でもそれは変わらない。4角で自然とバテたヴィルシーナを交わして先頭に躍り出る。直線でジェンティルドンナとの叩き合いを演じる。坂上までは我慢できたものの、ゴール前で捕えられてしまった。今回は妙に落ち着き過ぎていた点と、この馬は一貫したハイラップでこそ脚力を生かすタイプか。超スローのヨーイドン向きのタイプではなかった。
ワンアンドオンリーはジョッキーの判断ミスが最後まで響いた。3番枠から手綱をしごいてインを狙いに行くも、すぐにトーセンラーに僅かの差でポディションを取られてしまう。ここでの位置取りの差が最後まで響いた。6番手のインに潜り込めたものの、超スローペースで馬込みにびっしりと包まれてしまう。何もできない道中。そして、決定的だったのは3、4角の位置取りだ。残り3ハロンを切った直後にトーセンとジェンティルの間に進路はあった。しかし、モタモタしている間にそのポディションにトーセンが入る。すぐにトーセンのインに進路を切り替えるも、うまく取れずに後方まで下がってしまう。流れを考えればここで万事休す。直線は何もできないまま、直線は手綱を追うのをやめてしまった。明らかな騎乗ミスである。